いよいよ春到来。あたたかな陽気と肌寒さの残る、今しか感じられない空気が好きです。
今日は、そんな季節に着たいスプリングコートを2つピックアップして、愛用者視点からご紹介します。桜の開花、菜の花畑、草花の芽吹が感じられるこの季節によく馴染む、二つの「天然」を生かしたスプリングコートです。
1、オニベジナイロン フーデッドコート / 2、ナチュラルダイリネンウール ノーカラーライトコート
1つめは、「オニベジナイロン フーデッドコート」。
こちらの自然に似合う「天然」は、染め方です。
桜色、萌葱色、藤色。日本の伝統色には、草花から名前を取った色がたくさんあります。その色が今も忘れられずに残っているところをみると、今も昔も、私たちは自然の色に憧れてきたのかもしれません。
こちらのコートの面白いところは、「長く着られる丈夫なナイロン生地なのに、植物色素を使った染色」が施されているところ。
・春に着るコートだから、柔らかさと軽やかさが欲しい。
・日中暑くなったらサラッと脱げて、荷物にならないものがいい。
・ちょっとした防水性も欲しい。
・買った時の綺麗が長続きして欲しい。
そんな希望にも答えてくれる、ナイロン製スプリングコートです。
しかし、一般的に、ナイロンには天然素材の色は染まりにくいといわれており、ナイロン素材で草木染めの風合いを出すことは至難の業。
それでもナイロンの良さを生かしながら自然の色味を出せるようにしたいと研究の末、ナイロン素材を染めるための染料に選ばれたのは、玉ねぎの皮とイチジク・藍でした。
玉ねぎの皮は草木染めとしては定番の素材で、生成りの綿素材を黄色やオレンジ色の美しい色へ変える特徴を持っています。その発色は柔らかくも鮮やかで、時にはムラがあり、とてもナチュラル。
その玉ねぎの皮から抽出したケルセチンをベースに、イチジク・藍のそれぞれの素材の色を組み合わせて生まれたのが、こちらのスプリングコートの色味なのです。
▲カラーは二色でこちらはイチジクの色素を使ったベージュ。どことなくピンクの奥行きを感じさせる柔らかなベージュです。
そんな「天然」の色味と丈夫なナイロン素材が、春のお出かけにぴったりの一枚。
今回は、実際に愛用しているスタッフに、着用感をインタビューしました。
愛用スタッフM:
スプリングコートを探していたんですが、トレンチコートみたいな硬い素材は肩が凝ってしまうので苦手で、もっと柔らかいものを求めていました。このコートのサンプルを試着した時に「これだ!」となったポイントが3つあったんです。
1、柔らかいのにハリがあって綺麗な Aラインがでる
2、肩周り(腕口)はゆったりで着やすいのに袖口に向かって少し細くなってもたつかない
3、薄くて軽いので外出時に暑くなって脱いでも邪魔にならない
この3点は、第一印象からずっとお気に入りのポイントになっていますので、ぜひ実際に着て実感していただけたら嬉しいです。個人的には、フードが付いていて、ナイロン素材ならではのハリと立体感が活きているのも気に入っています。
愛用スタッフM:
やはり第一は、素材ですかね。ハリがあり綺麗な形をキープするという点も良いのと、あとイチジクを使って染めた天然色素の生地と考えるとなんだか嬉しくなります。
アウターですが、きっちり畳むと意外とコンパクトになりリュックにも入ります。海外旅行に行った際、迷った末に持って行って大正解でした。「昼間は上着は不要だけど、朝晩は肌寒い」という微妙な気候にぴったりハマったのでこれから予定している旅にも持って行こうと思っています。あと、春と秋のライトアウターといえばこれを選ぶほど使い勝手がよかったです。
愛用スタッフM:
全く感じません!ナイロンって薄くてシャカシャカ音がするイメージですが、知らなかったらハリのあるコットン素材かなと思うくらいナチュラルな手触りとマットな質感です。(ツルツルしていない)
軽量で丈夫、若干水を弾くというナイロンの良さはそのままに、コットンライクな見た目と肌触りが加わってとても扱いやすい素材だと思います。
愛用スタッフM:
暖かい日であれば3月〜6月の梅雨時期まで着てると思います。秋は10月末〜12月初旬くらい。
小雨の日、雨が降りそうだなという日はアウターにこれを着ます。若干水を弾くので、レインコート代わりにしているところがあります。
私はデニムパンツに合わせて着ることが多いのですが、特にワイドパンツによく合います。足元はドクターマーチンのローファーが定番。前のボタンを閉めることはほぼ無く、バサッと羽織るとかっこいいです。
愛用スタッフM:
1年間着ていますが、今の所ありません。もっと着込んでいくとアタリが出てくるのかなと思いますが、今の所色変化や毛羽もなく綺麗な状態で着られています。
2つめは、ナチュラルダイリネンウール ノーカラーライトコート。
こちらの自然に似合う「天然」は、素材加工です。
リネンとウールを使った、ライトコート。
どちらも確かに天然素材だけど、よく見かける組み合わせのような?と思う方もいるかもしれません。こちらの素材が貴重な理由、それは、日本職人の手間暇かけた染色加工にあります。
一般的に、染めるということは素材にダメージが加わることです。そのやり方もおざなりであれば、元々の天然素材の風合いを損ねかねません。
こちらのスプリングコートの生地は、時間や手間を惜しまず、たっぷりと愛情を込めて一反一反染め上げることで、素材の持つ独特な風合いや発色性をそのまま美しい表現に仕上げています。
手拭いや風呂敷など、日本の歴史あるものづくりをしてきた染め職人さんのお人柄から生まれる、丁寧な仕事です。生地に直接触れながら加工を施していき、機械的な張力や圧力、薬品を必要最低限としていることから生まれる風合いは、天然素材らしさがしっかりと感じられる仕上がり。
くたっと柔らかいリネン、ふかっと手に感じるウールの質感は絶妙で、見た目の軽やかさ以外にも暖かさも加わっています。
▲みるだけで柔らかさが伝わってきます。
こちらも、実際に購入を検討中だというスタッフに着用感を聞いてみます。
スタッフH:
一番はとにかく「軽さ」です。
私は肩こりがひどく重量のあるコートや首周りに装飾のあるコートが苦手で、冬はライトダウンで凌いでいます。その苦手意識もあって、「春のトレンチコートってかわいくていいな、羨ましいな」と思いつつもなかなか購入に踏み出せず…。首周りがスッキリしていて、トレンチコートのようなきれいさもあるコートがいつか見つかればな〜とぼんやり考えていました。
こちらのコートは、そんなわがままを叶えてくれるデザインと着心地でありながら、ウールも入っていて暖かいという嬉しさ。さらに着ているのを忘れそうになるほどの着用感なのが、とにかく良いです。薄手の楽な着心地から、着たまま椅子に座ったりという動作に全く苦しさなどがなく、着たままで1日過ごせそうなほどなんです。
▲156cm
あと、細かすぎるかもしれませんが、ボタンのつけ外しがしやすいのもいいなと思いました。大きめのボタンと絶妙なボタンホールで、滑るようにつけ外ししやすいので、着る時はもちろんなんですが、ハンガーにかける時も楽でいいです。
スタッフH:
一個人の意見ですが、敏感肌の方が素肌に直接着ない限り、素材のチクチク感は全く感じられないです。
というのも、私がウールニット・インナーが着られない敏感肌で、アウターとして羽織った時にチクチクを一切感じなかったため、素肌にはどうなんだろう?と触れてみた結果です。
我慢できないウール素材がある中でも、こちらは全然気にならないレベルなので、ウールニット・インナーを愛用されている方なら、半袖の上に着てもチクチク感は感じにくいのではないでしょうか?
スタッフH:
春は3月から6月頃、秋は10月から12月初旬頃まで着られそうだと思います。サラッとしたリネンの特性、ウールの吸湿性もあって汗をかく暑さになってしまうまで着られそうです。薄手でとても軽いので、真夏の冷房対策にも良いのではないかと思います。
ノーカラーなので、ストールなどの首に巻くものを巻きやすく、防寒にもぴったりです。
>>商品ページはこちら。色はベージュと茶系のチャコールです。
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