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STANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)の、64クロスのお話

 

64クロスとは、コットン60%とナイロン40%が素材として用いられた生地のこと。
60:40の比率だから、ロクヨンクロス。
今回は、「STANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)」の
バッグを取り上げて、この素材について深掘りしてみます。

 

 

好きな生地は、ありますか?

 

 

好きな生地は、ありますか?

コットンが好き。リネンが好き。
そんな方はきっと多いと思います。対して、ナイロン、ポリエステルが大好きという声はあまり聞かれませんね。なぜでしょうか。

 

綿の心地よさと安心感、麻の爽やかさと独特のシャリ感など、天然繊維100%の生地は、何となく安心感があって品質が良いというイメージがあります。一方、化学繊維と言われる人工的な素材は大量生産され、天然繊維の代わりとして用いられるもの、というイメージを持ってしまいがちです。

 

確かに、一般的に化学繊維と呼ばれる素材の中には耐久性や経年変化というよりは、求めやすい価格と機能性を重視したものもありますが、その素材を何に用いるのか、つまり製品の用途に応じて上手に化学繊維を用い、ものづくりをするメーカーもたくさんあります。

 

素材の優劣を競おうとするのではなく、目的に応じた素材を用いること、そしてその大切さに気づくこと。
それも、モノを語る上での重要なポイントです。

 

 

 

 

良いとこ取り、という選択

 

64クロスの話題に戻りましょう。

64クロスとは、コットン60%とナイロン40%が素材として用いられた生地のこと。

1960年代にアメリカのアウトドアブランドがこの64クロスを採用したマウンテンパーカーを発売して人気を博し、その後日本でも広く認知されるようになります。コットンよりも光沢があり、ナイロンほどシャカシャカしすぎない、この素材。アウトドアウェアや雑貨にはよく用いられてきた素材なので64クロスという名前は知らなくても、実は持っていた、使ったことがあるという方も多いかもしれません。

 

 

なぜコットンとナイロンという異素材を使用しているかという問いの答えはすばり「コットンとナイロンの、良いとこ取り」を実現するため。一般的な64クロスは、コットンとナイロンの繊維を垂直方向に混紡した構造なのですが、たとえば生地が水に濡れると、コットンがその水分を吸い取って膨張するため、生地全体の密度が上がり、水や風を通しにくくなります。水分が乾くと、繊維の間に隙間が生まれて通気性が良くなります。こういった機能性が、アウトドア用品にぴったりだったという訳です。

 

さらに、素材感や耐久性という点でもコットンとナイロンの利点がうまい具合に組み合わされています。

「コットン100%」経年変化が味わえる天然由来の繊維だけど、シワになりやすい。
「ナイロン100%」軽くて弾力性に富む。シワになりにくい。

 

64クロスは、それぞれの特色の良いとこ取りをし、「耐久性」「しなやかな質感」「軽さ」といった特徴を併せ持っているのですね。

もし、写真のようなバッグがコットン100%だったら、あるいはナイロン100%だったら…。
もちろん、そうした生地を使用した製品も世の中には沢山ありますし、目的によってはコットン100%、ナイロン100%のバッグの方が合っているという状況も十分にあり得ます。

でも「軽くてしなやか。シワになりにくくて程よく経年変化も楽しめる。耐久性、汚れ防止も捨てられない。つまりはバランスの良いバッグが欲しい!」という目的には、きっと64クロスがぴったりなはずです。

 

 

 

STANDARD SUPPLYの魅力

 

 

「LEAN, LESS AND LEAVE」。
それがSTANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)の合言葉。

私たちが日々、本当に必要とするものを追求し、生まれたブランド、STANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)。より多くの気持ちをより少ないデザインで表現したアイテムは、余計な装飾を必要とせず、余白の美しささえ感じさせるデザインになっています。使う人を選ばず、それでいて使い手によって長く育ててもらえるように、シンプリシティを追求しています。

 

 

『DAILY DAYPACK』

見た目はシンプルそのものですが、ポケットがたくさん付いて機能的。
前面には鍵や携帯が入るオーガナイザーポケットが付いていて、内部にも小さなポケット、そして鍵を取り付けられるフックまで付いています。
片方のサイドにはボトルが入るポケット、もう片方にはマジックテープで上部が閉められるポケットが付いています。また、内側にもベルトで留められる小物用のポケットも付いていますので、ばらばらになりがちな荷物は分別して収納することが出来ます。見た目からでは想像出来ない実用性も、DAILY DAYPACKの魅力なのです。 

 

『FANNY PACK』

FANNYとは、臀部・腰回りのこと。つまり、FANNY PACK(ファニーパック)は「ウエストバッグ」という意味ですが、ボディバッグとして、背中に斜めに掛けて使うのもおすすめです。 軽くて疲れにくく、腰にも背中にもフィットして動きやすい半月型のフォルム。自転車に乗る時や、最小限のものだけを持って、手ぶらで外出したい時などに活躍してくれます。中には仕切りポケット2つと、鍵が付けられるフックがついているので、小物がバッグの中で散らばったり、スマートフォンと鍵がぶつかって画面に傷がついたりするのを防いでくれます。

 

『WEEKEND SHOULDER』

その名の通り、週末のお出掛けにぴったりな、コンパクトサイズのショルダーバッグ。前面の大きなファスナーポケット、内側には仕切りポケット2つと、マジックテープ式の大きなポケットが1つ。鍵をつけられるフックも装備しています。多少重量のあるものも入れられるよう、底板とショルダーパッド部分にウレタンフォームを組み込むことで、型崩れを防ぎ、肩も疲れにくい仕様になっています。

 

シンプルなバッグに64クロスを採用し、見た目ではなく本質で勝負していること、
機能的なポケットやフックを付けてユーザー目線のものづくりを行っていることが
STANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)の持ち味ですが、
もう一つ忘れてはならないのが、細かな部分に「レザー」を使用していること。


 

バックパックやショルダーバッグには、ファスナーが付いていますね。
そしてそのファスナーには、持ち手が付いています。STANDARD SUPPLYは、この小さな持ち手(つまみ)にグローブレザーを使用。とても小さな部分ですが、ファスナーの開閉で力のかかるパーツだからこそより耐久性の高いレザーを採用しているのですね。

 

 

そして、DAILY DAYPACKはてっぺんに着いたバッグ本体の持ち手にもレザーが使われています。これは、中身をたくさん入れたバックパックを手に持つ時、持ち手が手のひらに食い込んで痛くなってしまうのを防ぐための配慮なのだとか。耐久性を上げて経年変化を楽しめるというのももちろん特徴の一つですが、使い手のことを考えているからこそ、こうしたディテールへのこだわりが生まれるのです。

 

 

STANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)の
カラー展開は、ブラックの他に6カラー。発色の良いレッドやグリーン、光沢を感じるベージュやグレーなど64クロスならではの素材感を楽しめる色展開です。

 

そんなSTANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)のアイテムをより長く大切に使うための注意点はこの2つ。

 

◇表面に撥水加工は、繰り返しの使用により効果が落ちてしまう。市販の生地用撥水スプレーをかけて、撥水効果を持続させれば水分だけでなく汚れも防止するのに役立つ。

◇摩擦を受けると淡色(特に白色)物に色移りする場合があるため、特に使い始めは強くこすったり、白い衣類に密着させないように注意する。

 

 

 

何が良いかは、目的次第で変わるもの

 

 

今回は「64クロス」を例に、目的に応じた素材のお話をしました。

一言で「生地」と言っても、素材、混紡率、織り方など、様々な違いが幾多の可能性を生み出します。

1枚のシャツを買うというシーンでも、それが、真夏のコンクリートジャングルを闊歩するビジネスマンのシャツなのか、極寒の雪山に登ろうとする人の命を守る保温肌着なのか、目的によって、ぴったりな素材は違うはずです。目的に応じた素材選び、それもモノを語る上での重要なポイントなのですね。

 

 

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記事更新:2019年11月8日

投稿者: 斎藤 日時: 2016年02月18日 11:00 | permalink

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