ずっと使いたいモノ、置いてます。

手作りの温もり

「しなふ」という古語があります。藤の花や柳の枝葉がまるで地面につかんばかりにしなり、見事に咲き盛る美しい情景を表現する言葉です。ゆったりと柳の枝葉のように美しいカーブを描くこの器は、古語から取ってSINAFUという名前がつけられました。たおやかでありながら卓抜したその存在感は、高度なろくろ挽きから生まれた技術の結晶です。

しなやかなカーブ

まず、印象的なのはまるで年輪を思わせる凹凸。円をいくつも重ねるように細かく丁寧につけられたその模様は、高度なろくろ挽き技術の賜物です。立体的な凹凸からは、木そのものに触れるかのような質感と手作りの温もりが伝わってきます。また、ボウルの底の台となる部分が、テーブルの上に並べたときに、器のフォルムが際立たせながら盛り付けを綺麗にみせ、テーブルに出すときには食事中に器を持つ手まで美しく見せる配慮がこの器の台となる高さの良さです。また、大きな器は重くなりがちですが、木製であることで扱いやすいのも日常使いに嬉しい点です。

ご用意した大きさは小鉢、中鉢、大鉢の三つ。副菜やおつまみのとりわけに便利なサイズ感の小鉢。軽くて持ちやすいので、器を手に持って食べる和食に便利な木製です。中鉢は幅広く使える万能なサイズ。深さもあるので煮物などを入れることもできます。トチの木を使った緑の映えるお皿なので、サラダとの相性も抜群です。大鉢は一人前のパスタをのせたり、お魚をのせたり、食卓のメイン料理におすすめです。しっかりした存在感もありながら、のせるものを引き立ててくれる素朴なお皿です。

1978年に始まったオリジナルブランドで、以降数々の賞を受賞している品質のボウル SINAFU plainは化粧箱に入った状態でお届けしますので、贈り物にもおすすめ。結婚のお祝いや引っ越し祝い、目上の方へのギフトでも喜ばれる器です。

ろくろ挽きの山中漆器

明治41年、石川県は山中温泉。当初は木工所として創業した我戸幹男商店（ガトミキオショウテン）は、高度なろくろ挽き技術を活かした山中漆器ブランドです。
同じ石川県には、輪島塗りに代表される漆を幾度も重ねた技法がある中、丁寧なろくろ挽きで形を作り漆を薄塗りする山中漆器は、古くは湯治客への土産物としてその名が知られていました。山中漆器は木地師と呼ばれる職人の手により、透けるほど木地を薄くしたり、筋を付けるといった高度な技術が発達し、京都や会津といった城下町から伝えられた塗りや蒔絵の技術と相重なり、もともとの素材がそのままに表れた美しい漆器として発達しました。

また、製品は、天然素材が生み出す木目と木地師が丁寧に仕上げたその木目を隠すことなく豪快に見せています。木地へのこだわり無くしては、できないこの仕上がりで、天然素材を楽しむことたできる逸品を作ります。
華美すぎず、現代にもナチュラルに生活に溶け込む山中漆器。我戸幹男商店（ガトミキオショウテン）は、現代のライフスタイルに合う生活の道具を届けたいという想いを込めてひとつひとつの製品を作り上げています。