ずっと使いたいモノ、置いてます。

リネンの最高峰、アイリッシュリネン

ほのかな光沢と、ムラ感のある染め模様が相まって、ヴィンテージライクな風合いのアイリッシュリネン バルーンスリーブ チュニックブラウス。少し肌寒い日のライトアウターとしても活躍するブラウスです。

デザインのみならず糸選びや染色も自社で行うFACTORY（ファクトリー）の服は、服作りの全ての工程に対してこだわりを貫いた逸品ばかり。本物のものづくりにこだわる彼らのプロダクトは、言葉で語らずとも、かたちも、色も、肌触りも、その全てに意味があると伝わってきます。

味わいの増す硫化染

リネンの中でも最高品質とされるアイリッシュリネンは、繊維がとても細く、独特な滑らかさと肌触り。艶のある光沢としなやかな風合いが特徴です。リネン生地を織る場合、縦糸密度、緯糸打ち込み本数を増すことは技術的に困難とされますが、伝統技術によってなされる高密度に打ち込みよって、丈夫で耐久性に優れた生地に仕上がっています。また、汗や湿気をすぐに吸収し放出させる力も強いというものアイリッシュリネンの特性の一つ。さらりとした着心地を保ちます。

身幅と袖周りがゆったりとしたデザインで、リラックス感のある着心地。後ろにはタックが入っており、後ろ姿を表情豊かにしてくれます。前後差のあるサイドのスリットもさりげないアクセントとして活きており、ゴムの入った袖口なのでお好みの位置でぴたりと止められるという実用性も兼ね備えた一着。また、取り外し可能な共布ベルト付きなので、後ろで結んだりウエストマークしたりと着こなしはさまざまで、ボタンを開けて羽織としてはもちろん、ベルトをきゅっと締めてウエストにふくらみを持たせてみるのもメリハリがあって素敵です。

色展開は硫化染ライトグレーと重ね硫化染ネイビーの2色。どちらも、洗って着ていくことで程よく色が抜け、独特な風合いと味わいが生まれる「硫化染め」が施されています。硫化染めとは、染液から取り出したあと、空気に触れさせ酸化させることで発色する化学染料を使った染色方法のこと。インディゴ染めようなアタリや、色落ちなどの経年変化を楽しむことができるのが特徴です。一つひとつ色の出方が異なり、手に取るものは出会った一点ものとして縁を感じるブラウスは、愛着の湧く一着になりそうです。

自らの手で生み出す、唯一無二の空気感

ブランドの前身は、1978年にスタートした1軒のブティック。もとは仕入れた服を販売するお店からスタートしたのですが、1983年には自社で全ての商品を製造する方針に変え、店舗の裏に工場を作り、オリジナルウエアを展開するブランド「FACTORY（ファクトリー）」が立ち上がりました。

ミシンひとつからスタートしたブランドに、一人にまた一人と仲間が増え、お客様の身体に合わせた服づくりを続ける中で1990年には、よりオリジナリティーあるモノづくりをしていきたいと、素材を求め海外へ出向くようになり、染色工房も設立したのだそう。小さいながらこだわりのある服づくりを続け、現在の企画・素材開発・製造・生産を全て自分たちで手掛けるクリエーションの形が生まれました。

そんなFACTORY（ファクトリー）のデザインパターンは、すべて東京のデザインアトリエで生み出されます。コレクションブランドで経験を積みパターンメイキングの実践を重ねたスタッフがすべて立体裁断で形を作り、サンプル縫いを何度も重ねたことで「流行にとらわれなくて、着心地がよい」「シンプルだけれど、ちょっとユニーク」といった、唯一無二の服が仕上がっていくのです。そして、生み出されたパターンをもとに、服を作り出すのが栃木県足利市にある自社工場。裁断や縫製はもちろん、併設した染色工場で製品や原料の「染め」の作業も行うというこだわりぶり。足利という、歴史的にも織物製造に長けた土地の空気感までもが服に現れるような、そんなものづくりのスタイルが貫かれているのです。