日本を代表するプロダクトデザイナーである渡辺力氏が手がけた、リキクロック。シンプルな時計の中には、使い手がモノに対して持つ気持ちが表れたデザインが存在しています。
シンプルさの奥に秘められたこだわり
2003年に渡辺力氏が92歳にしてデザインしたリキクロック。リキクロック0312は、白い文字盤の上に力強いインデックスが入ったデザイン。時計の縁には、日本ではもう作られなくなったタンバリンなどの曲げ木技術が採用されており、楽器製作の熟練職人の手によって美しく仕上げられています。プライウッドのナチュラルな木の質感と明るい白の文字盤が、温かみを帯びた掛け時計です。
細いフォントで書かれたインデックスの数字は、バリアフリーの考えをもとに、文字の配置までも見やすさが考慮されています。時計本体は、長く使ってもらえるようにと出来る限り壊れにくく、修理や分解のしやすい、シンプルな構造。繊細さのある文字盤のデザインは家の中のどんな部屋にも似合い、結婚祝いや引っ越し祝いといった贈りものにもおすすめ。
使う人の立場に立って設計された掛け時計には、控えめながらも日本のデザインを牽引してきた氏の証として、Rikiのサインが刻まれています。
工業デザイン界の巨匠
デザイナーの渡辺力は、戦後日本のデザイン黎明期に革新をもたらしたパイオニア的な存在でした。
1940年代にデザインがまだ一般的ではなかった時代に、デザインの原点、機能をデザインにした数々の名作を世に送り出してきました。時計のデザインは、渡辺力にとってライフワークといえるほどで、どんなに太い文字や針を使っても 見た目が軽やかでないといけないというデザインベースで、時代を超えても愛される時計を多く生み出してきています。
また、現代において日常の中で渡辺力のデザインに触れていることは少なくなく、時計以外にも、ホテル等のインテリア、椅子、家具などサービス施設や公共の場におけるプロダクトデザインにも数多く携わっていました。
『インテリア・デザインは、舞台装置のように「虚構」の世界に入り込むことも十分に考えられます。しかし舞台と役者のかもし出す空間と時間が観客にとって虚構を乗り越えた「何か」でなければなりません。虚構がみえみえではしらけてしまいます。』こうした言葉を残した日本が誇るデザイナー渡辺力。 101歳で逝去するまで生涯現役を貫いたデザイナーが手がけた渡辺力(わたなべりき)のアイテムには、しっかりと渡辺力の「 Riki 」というサインとデザインに対する情熱が刻まれているように感じます。
サイズ | ◇直径36.5×4.5cm
◇直径20.3×4.5cm |
重量 | ◇直径36.5cm 950g
◇直径20.3cm 410g |
素材 | プライウッド、ガラス |
使用電池 | 単三電池1本使用 |
箱有無 | 有 |
1911年東京に生まれた渡辺氏。
東京高等工芸学校・木材工芸科を卒業し、母校にて助教授を勤めた後に、東京帝国大学(現東京大学)の林学科助手になりました。
戦後はフリーランス・デザイナーとなり、1951年に発表した「ひも椅子」で国内外から注目を集めます。
1957年には、代表作でもある「トリイスツール」などがミラノ・トリエンナーレでコンパッソドーロ賞を受賞。その他にも新制作協会展新建築賞、ミラノ・トリエンナーレ展金賞、通産大臣賞、毎日産業デザイン賞、グッドデザイン賞など、多数の賞を受賞しており、日本を代表するデザイナーの一人です。また旧東京ヒルトンホテルに始まり、10数のホテルを手がけた他、日本デザイン・コミッティー、JIDA、クラフトセンター・ジャパン、東京造形大学・室内建築科などの開設に深く関わりました。
商品 | 価格(税込) | 在庫 | 個数 | |
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¥13,200(税込) |
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