ずっと使いたいモノ、置いてます。

フレアに広がる大人のカジュアル

布をいくつもはぎ合わせ、パッチワークのようになったスカートです。使用する生地にはデニムも含まれますが、ごわつきや硬さを感じさせず、程よくソフトで素肌にも気持ちのいい肌触り。落穂拾いで知られる画家ミレーの作品にインスピレーションを受け、油絵のようなマットな色合いの落ち着いた色味になっています。

布をはぎ合わせ

ウェア制作をするときに構想を広げる小さな生地をスワッチと言いますが、それを並べてみたときにインスピレーションが沸いたというHAGIHAGIスカート。色味が若干異なるデニム生地を使い、丁寧にバランスを整えてはぎ合わせたことからその名前がつけられました。一枚のスカートに使われるのは、「綿麻デニム×綿」と「綿カルゼデニム×綿藍染×綿麻デニム」の組み合わせ。肌触りも異なるこの生地をパッチワークのように手間暇をかけカットして美しいシルエットに仕上げられています。

フレアに広がる可愛らしいシルエットですが、デニムのワークウェアを思わせるカジュアルさや格好良さも表現されているスカートです。一枚で主役になれるデザインでも、色味が統一されていることからコーディネートに合わせやすいのも特徴です。

綿麻生地は、綿の柔らかさと麻の通気性を兼ね備えた素材です。洗うたびに柔らかく変化し、色合いや風合いの変化も楽しむことができるのも魅力で、職人の手に触れて作られる一着を長く愛用したい方へおすすめです。

自らの手で生み出す、唯一無二の空気感


ブランドの前身は、1978年にスタートした1軒のブティック。もとは仕入れた服を販売するお店からスタートしたのですが、1983年には自社で全ての商品を製造する方針に変え、店舗の裏に工場を作り、オリジナルウエアを展開するブランド「FACTORY」が立ち上がりました。

ミシンひとつからスタートしたブランドに、一人にまた一人と仲間が増え、お客様の身体に合わせた服づくりを続ける中で1990年には、よりオリジナリティーあるモノづくりをしていきたいと、素材を求め海外へ出向くようになり、染色工房も設立したのだそう。小さいながらこだわりのある服づくりを続け、現在の企画・素材開発・製造・生産を全て自分たちで手掛けるクリエーションの形が生まれました。

そんなFACTORYのデザインパターンは、すべて東京のデザインアトリエで生み出されます。コレクションブランドで経験を積みパターンメイキングの実践を重ねたスタッフがすべて立体裁断で形を作り、サンプル縫いを何度も重ねたことで「流行にとらわれなくて、着心地がよい」「シンプルだけれど、ちょっとユニーク」といった、唯一無二の服が仕上がっていくのです。そして、生み出されたパターンをもとに、服を作り出すのが栃木県足利市にある自社工場。裁断や縫製はもちろん、併設した染色工場で製品や原料の「染め」の作業も行うというこだわりぶり。足利という、歴史的にも織物製造に長けた土地の空気感までもが服に現れるような、そんなものづくりのスタイルが貫かれているのです。