19世紀、ヨーロッパの人々を魅了していた日本の器が、長崎県佐世保市にあります。こちらは、「透かし彫り」「染付」「細工」「白磁」「唐子」の技術に優れた焼き物で、現在は、三川内焼(みかわち焼)で知られていますが、当時は平戸焼と呼ばれて輸出されていました。
江戸時代、御用窯として平戸藩に守られながら技術を高め、美しい食器や細工が施されたものは、ヨーロッパの人たちの心を掴み、大英博物館やヨーロッパの博物館などにも収蔵されていたほど魅了していた歴史があります。
幕末から明治、大正、昭和にかけては、宮内庁御用達をはじめとする繊細な食器で知られてきましたが、高度経済成長期に入り、大量生産のものが求められ、一旦は忘れ去られてしまいそうになりますが、現在は手仕事や職人技が見直され、国内だけでなく、世界からまた注目されてきている焼きものです。
三川内焼が海外でも評価が高いのは、絵付けする陶画工(とうがこう)が、狩野派風の絵を学び、文様の連続ではなく狩野派の流れを汲む「まるで一枚の絵のよう」と評されてきたことも理由です。
純白の白さを誇る三川内焼は、他のやきものに比べて抜きん出ている言われる滑らかな白で、繊細な文様がより引き立ちます。白い肌に澄んだ青い色で描かれる独特の染付は、呉須(ごす)と呼ばれる藍色の染料で描かれ、濃淡を活かし、立体感や遠近感が表現されてきました。
長崎県の佐世保で、350年前から続く由緒ある窯元の嘉久正窯(かくしょうがま)。
嘉久正窯は、「染付」の語源の通り、呉須絵の具を器に染め滲ませながら描く伝統的な技法で、写実的な絵柄を描いています。秘法の技術、技法を基に自らの創意工夫を加え、量より質をモットーに、一つ一つ手書きで、優美な世界を表現します。
直径8.2cm、高さ6.6cm と大きめのおちょこのようなサイズの反杯(そりさかずき)。焼酎やウィスキーのお湯割りや水割りを楽しんだり、小鉢として使っても。白磁に染め付けられた藍の絵柄が爽やかです。いろいろな柄を揃えておもてなしするのも楽しいですし、贈りものにも喜ばれそうです。
矢羽根柄(やばねがら)の矢羽とは、矢の上部につける、鷲、鷹、鳶などの羽根のことで、弓矢は儀礼や祝具、男子のお祝い事に使われた道具です。また、「破魔矢(はまや)」というように、魔をはらう意味や、「的を射る」、江戸時代には、結婚の際に矢絣の着物を持たせると出戻ってこない(射た矢が戻ってこないため)と言われ、縁起柄となっています。
静寂を感じる白い器に呉須でデザインされたかのうように描かれた矢羽根文様の器です。
サイズ | 直径約8.5×高さ6.5(cm) |
重量 | 約88g |
容量 | 約170ml |
素材 | 磁器 |
生産地 | 長崎県佐世保市 |
特徴 | 三川内焼・伝統工芸品 |
箱有無 | 無 |
嘉久正窯(かくしょうがま)は、平戸藩御用窯を創立から約400年の歴史・由緒ある窯元です。
嘉久正窯は、三川内焼の中で最も代表的な技法の一つである青華技法(手描きの染付け)を継承し、日々素晴らしい焼き物づくりに励んでいます。
江戸時代、美しい食器や細工が施されたものは、ヨーロッパの人たちの心を掴み、大英博物館やヨーロッパの博物館などにも収蔵されていたほど魅了していた三川内焼。
幕末から明治、大正、昭和にかけては、宮内庁御用達をはじめとする繊細な食器で知られてきましたが。現在は手仕事や職人技が見直され、国内だけでなく、世界からまた注目されてきている焼きものです。
商品 | 価格(税込) | 在庫 | 個数 | |
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