ずっと使いたいモノ、置いてます。

端正な足元に

ベーシックなアイテムほど、選ぶのが難しいもの。それはどんな服にも共通のことですが、革のレースシューズもまたその筆頭だと思うのです。紐を通した靴のデザインはまるで人の表情を見ているかのようで、ベーシックなデザインでも実は千差万別ということが多々あります。今回ご紹介するのは、plus by chausserから届いた端正な顔立ちのレースアップシューズ。クラシカルな装いがぐっと引き締まる一足です。

「一歩先」をいく、靴

plus by chausserは、その名の通りchausser（ショセ）の中でもより上質でハイクラスなシリーズ。上質な素材や木型の良さだけではなく、さらに履き心地の良さを追求した製法を用い、熟練した職人の高い技術により仕上げられたシューズ・オブ・シューズとも言えるラインナップが揃います。

使われている製法はグットイヤーウェルト。オールソールといった底の張り替えが出来るので、ずっと長く愛用していくことができます。またグットイヤーは中底と本底の間にコルクを入れていて、長く使っていく事でコルクが足の形に馴染み、履き込むほどにフィット感がよくなっていきます。

少し丸みを帯びた優しいトゥはchausserならでは。トゥの形状でブランドの特徴・雰囲気が出るものですが、それを作り上げるのは木型へのこだわりです。15周年の今も同じ木型職人さんとの開発で、一つ一つ大切に成型されています。また、こちらのレースシューズの特徴は、絶妙な曲線を描くランドトゥ。ぽってりとした可愛らしいつま先のシルエットは、にっこり微笑むような優しい表情を思わせますが、こちらはビンテージのナースシューズをもとにデザインされたのだとか。そういったディテールへのこだわりが、長く愛用したいと思わせる秘密の一つなのかもしれませんね。

またシューレース（靴紐）が2種類付属していて、気分によって付け替えられるのも嬉しいポイント。プレーンタイプはぐっとシンプルな装いや、マニッシュなボトムスと合わせるトラッドスタイルに。カラフルな靴紐は靴下やタイツとのコーディネートを楽しみたい時にぜひお試しください。

目指すのは、「30年後も履きたい靴」

ブランドを立ち上げたのは、デザイナー兼オーナーである前田洋一氏。オーダーメイドの靴職人であった父親の影響を受け、幼い頃から靴作りへの憧れを持ち、早くから靴業界に身を置いていました。靴を人の手に届けるための様々な仕事を経て、企画に携わり靴作りを学びます。そうした数々の経験を経て生み出されたのが、シューズメーカーchausser（ショセ）です。ブランド名はフランス語で「履く」という意味。東京を拠点にして、現在世界7ヶ国で展開されています。30年後、古着屋さんでchausser（ショセ）の靴を見たときに、履きたいと思ってもらえるような、時代に関係のない普遍的な靴を作りたい。そして、手入れをすれば「30年履ける靴」を目指したい。そんな想いから、ずっと履きたくなる靴作りを目指しています。

chausser（ショセ）の靴は、大量生産を目的として作られていません。量産品にはない暖かみと愛敬のある靴。職人の手を離れても、身につける人と一緒に時を経ることで幾重にも味わいが増し、やがて唯一無二の存在へと昇華していく。それが、chausser（ショセ）の靴の魅力なのかもしれません。