ずっと使いたいモノ、置いてます。

印象を変えて履く、レザーシューズ

足元をクラシカルに演出するレースシューズ。ほどよく垢抜けた印象に仕上げるスリッポン。その2つの顔を楽しめる、chausser 2wayシューズをご紹介します。

2wayという遊び心

まるでふんわりと微笑むかのような優しく丸いフォルムのchausser 2wayシューズ。履くほどに味わいを増すレザーを使用しているのですが、注目すべきはシューレース（靴紐）の部分。「タン（舌革）」と呼ばれる、履いた時に足の甲に当たる部分のパーツにゴムを仕込むことにより、靴紐を通さずにスリッポンシューズとしても履ける工夫がなされているのです。靴紐を通して上品なレースシューズとして履くのはもちろん、靴紐なしでこなれたスリッポンとして履いてみると、また違った印象が楽しめます。外に縫い目を見せずにつるりとした仕上げになっていて、革本来の光沢を強調したシンプルさがかえって目をひく、存在感のある一足です。

この靴に用いられているのは、「マッケイ製法」という手法。甲革と中底と表底を一緒に通し縫いするというもので、すっきりとしたデザインを実現しています。靴内部の底から甲にかけて、足を包むように仕上げるため、自然にフィットする製法として有名です。オン/オフどちらにも重宝する2WAYシューズ。アウトソールはレザー、トップリフト（ヒール接地面）は滑りにくく交換もしやすいラバー製です。

目指すのは、「30年後も履きたい靴」

ブランドを立ち上げたのは、デザイナー兼オーナーである前田洋一氏。オーダーメイドの靴職人であった父親の影響を受け、幼い頃から靴作りへの憧れを持ち、早くから靴業界に身を置いていました。靴を人の手に届けるための様々な仕事を経て、企画に携わり靴作りを学びます。そうした数々の経験を経て生み出されたのが、シューズメーカーchausser（ショセ）です。ブランド名はフランス語で「履く」という意味。東京を拠点にして、現在世界7ヶ国で展開されています。30年後、古着屋さんでchausser（ショセ）の靴を見たときに、履きたいと思ってもらえるような、時代に関係のない普遍的な靴を作りたい。そして、手入れをすれば「30年履ける靴」を目指したい。そんな想いから、ずっと履きたくなる靴作りを目指しています。

chausser（ショセ）の靴は、大量生産を目的として作られていません。量産品にはない暖かみと愛敬のある靴。職人の手を離れても、身につける人と一緒に時を経ることで幾重にも味わいが増し、やがて唯一無二の存在へと昇華していく。それが、chausser（ショセ）の靴の魅力なのかもしれません。