ずっと使いたいモノ、置いてます。

ウールのインナーを知るなら

素肌に直に触れるインナーに求めるのは、着心地の良さ。チクチク感や締め付けのない優しい肌触りのもの、汗をかいたときの不快感のないもの、年中通して使えるもの… そんな希望を追い求めた末に出来上がったのが、極細のウールで作った丸胴ニットのインナーでした。

今なお進化が続く、和歌山のニット

和歌山は丸編ニットの生産で国内1位を誇るニットの総合産地。和歌山のニット産業の歴史は、明治42年に楠本藤楠氏が和歌山市小野町でスイス製丸編機5台を導入して生産を始めたのが起源といわれています。ニットと聞くと多くの人がカーディガンやセーターを思い浮かべると思いますが、ニットとは編物の総称で、ジャージやTシャツ、肌着、靴下、マフラーやバッグまで幅広く使われています。ニット生地は編物で、伸縮性のある生地。日本ではメリヤスとも呼ばれます。

今回ＺＵＴＴＯのインナーを手がけた森下メリヤスもまた、和歌山の地で1907年に創業して以来、丸編ニットの生産を手がけてきたメーカー。戦火による影響を受けながらもスイスから吊り編み機を導入し、編物や肌着を製造。200台という驚くほどの編機台数を有し、綿・ウール・レーヨンなどの長繊維を使った様々なニットを作り続けています。現在では自社でオリジナルテキスタイルの企画・開発も行い、海外のラグジュアリーブランドのニットも手がけるほか、編み方の改良のみならず、編機までも自社で製造するほど、ニット生産へ並々ならぬ想いを込めながら製造を行なうメーカーです。

そんな森下メリヤスが作り出したＺＵＴＴＯのウール丸胴リブ 長袖ハイネックは、柔らかく気持ちの良い着心地がやみつきになる一枚。ウールをスーパー120'（17.5マイクロン）という極めて細く長い糸にし、、丸胴と呼ばれる筒状に編み上げていく製法で仕上げました。冬服のイメージが強いウールは、熱伝導率が低いため、外気の寒さを中に通しにくい役割を果たしています。そのため冬は暖かさを保つのですが、夏の場合は外気の暑さを中に通しにくい仕組みとなり、汗をかいた場合もウールの繊維が水分を吸収するためさらりとした着心地を保つことが出来ます。さらに吸収した水分をゆっくりと放出していくため、汗冷えをしにくいという効果も。ウールだから冬服というわけではなく、夏にも快適に着用出来るのが、ウールインナーの特徴です。

インナーに最適な丸胴

丸胴とは、ニットを筒状に編み込んでいく製法です。丸胴の場合は、糸がぐるぐると円を書きながら人の体型に沿った形で編み上げていくので、縦方向に継ぎ目がないのが特徴。ドイツ製のシームレス編機　ALBI（アルビー）を使用して、ゆっくりと時間をかけながら丁寧に編み上げたウール丸胴リブ 長袖ハイネックは細いリブが入っていることで非常に伸縮性があることが分かります。平置きした状態ですと裾がすぼまった形に見えますが、横方向に非常によく伸びるので脱ぎ着するときや着用している際も、とても快適です。ハイネック部分は二重仕立てで、一重のものよりもクシュクシュとしやすく、長さを調整しやすい作りになっています。

ネックの高さにもこだわったウール丸胴リブ 長袖ハイネックは、タートルネックセーターの下に着るインナーとしても、一枚で着るハイネックとしてもおすすめ。軽く、さらりとした着心地なので、春先や秋口はセーター代わりの一枚として、冬はセーターの下に合わせて、重ね着を楽しんで。インナーは表に出ない脇役ではありますが、ウールと丸胴の作りによってシーズンを越えて着続けられる万能アイテムです。