ずっと使いたいモノ、置いてます。

パリの香り漂う

1960年代に生産されていたクラシカルかつミニマルなデザインを、期待の声に応えて復刻させたレディースモデル。小ぶりな丸いケースと、華奢な本革ストラップが手元をエレガントに演出するその様は、上品なお洒落が得意なパリジェンヌを思わせます。フランスの香りが漂ってくるようなLIP 腕時計 Henriette classicは、おしゃれが好きな女性にぜひおすすめの1本です。

文字盤は、光を受けると放射状に煌めくサンレイタイプ。そこに、ヴィンテージデザインらしい温かみたっぷりの、ぷっくりと丸みを帯びたカーブガラスがのっています。シンプルに抑え、小さくても視認性を高めたインデックスは、三角形とアラビア数字のフォントが可愛らしくもあり、レトロな中にも遊び心を感じる繊細な逸品です。

歴史とともに愛されてきた時計

このHenriette classicを作るのは、200年以上の長い歴史を持つ老舗で「フランスにLIP(リップ)あり」と称されるほどの権威を誇る、同国随一の時計ブランドです。

LIP(リップ)の始まりは1735年、アルザス地方の時計職人の家に生まれたエマニエル・リップマン氏が、ブランパン（スイスに現存する高級時計ブランド）によって開発された腕時計の技術を持ち帰り、フランス東部の都市 ベザンソンにて、1807年にストップウォッチを製造したことでした。1810年には、かのナポレオン1世がベザンソンを訪れた際、リップマン氏から時計を贈呈したという記録が残っていることでも有名です。当時から高い技術力を誇ったLIP(リップ)は、第一次世界大戦中にフランス軍砲兵将校のための腕時計製造を任されたり、 第二次世界大戦ではフランス軍のコックピットの計器類に採用されたりしたという実績もあります。

また、第2次世界大戦後の1948年には、当時のイギリス首相ウィンストン・チャーチル氏が、ナチス・ドイツの占領下におかれたパリの解放に尽力したことへの感謝の証として、フランス政府からLIP(リップ)の腕時計が贈られました。この時選ばれた、アールデコ調のクラシカルな雰囲気にモダンテイストを融合したモデルには「チャーチル」の名が付けられ、半世紀年以上経った現在も、同ブランドの人気モデルとして世界中で愛され続けています。

1952年には、エレクトリック・ムーヴメントを開発。当時のフランス大統領であったシャルル・ド・ゴール氏や、アメリカのアイゼンハワー元大統領に贈呈されたことから「プレジデント・ウォッチ」とも呼ばれるようになり、1994年の第二次世界大戦終戦50周年記念には、クリントン元大統領へも贈られるなど、長きに渡って政府からの変わらぬ厚い信頼を得てきました。近年では、フランス大統領マクロン氏も、その左腕にトリコロールカラーの腕時計を巻いてメディアに映る姿が見られましたが、実は大統領府公式グッズとして象徴的な腕時計の製作を担当しているのも、このLIP(リップ)です。職人の国フランスにおいて、政府や多くの著名人に愛され続けてきた他にはない歴史と誇りが、このブランドの品質の高さを何よりも裏付けています。