ずっと使いたいモノ、置いてます。

東炊き生地の素晴らしい風合い

リラックス感あふれる、キャミソールタイプのワンピース。今回のＺＵＴＴＯオリジナルのワンピースはそんな見た目のイメージとは裏腹に、職人の熱意と根気から生み出された素材との出合いによって、誕生しました。

古き良き、を求めた素材

通常イメージするリネンやコットンの質感と同じと思ってその生地に触れると、大変驚きます。まるで空気を含んだような柔らかさとふんわりとした手触りは、これまでの概念を覆すよう。

東炊き（あずまだき）と呼ばれる染めの工程を経ているこちらの生地は、東京都日本橋の生地問屋と、墨田区の染め工場がタッグを組んで作り上げた唯一無二の生地です。特徴はもちろん、染め加工なのですが、もともと江戸時代の「窯入れ」と呼ばれた加工技術の風合いを現代に甦らせるためにスタートしています。

江戸時代には生地と草木などの染料を五右衛門風呂の鉄鍋に入れ煮出すことで染め上げていたそうで、その環境を再現するために通常の染め工程で使用される釜よりも大分小さい、ドラム缶状の染釜を使用しています。小さい釜の中では生地同士が何度も何度も揉まれ、次第に染め前の生地よりも柔らかさを増していくのだそう。

一度に少量の染めしか出来ず、かつ気温や湿度に左右される東炊き生地生産の難しさは取り組み開始から5年経ってもさして変わらず、釜の状態を調整する職人の腕にかかっているといいます。人手と手間が膨大にかかりますが、染め上がる生地の柔らかさや気持ちよさ、自然な風合いと発色は他ではお目見え出来ません。
大量生産では欠点とされるような、色合いの微妙な差異などもありますが、それは手作業ならではの面白みと長所です。

染めのあとは熱処理を行わず天日干しで自然乾燥させることから、糸や生地に負担がかからず染め段階で得た柔らかさをキープしています。手作業での工程が多いこともあり、シワのある生地ですが、生地に立体感と表情が生まれるのです。アイロンをかけなくてもよい、畳んでの保管がしやすい、旅行にも持って行きやすい、というように良いほうに捉えて頂ければ幸いです。

リラックス気分の、キャミワンピース

そんな柔らかで豊かな風合いを誇る東炊きの素材をたっぷりと使って、マキシ丈のキャミワンピースを作りました。ふんわりとした素材を活かすために切り替えは高めの位置に入れ、落ち感のあるスカート部分を強調しています。
タウンユースの場合は中にTシャツやタンクトップを着て、旅行先のリゾートでは潔く一枚で楽しんでくださいね。キャミワンピというと、肩紐が細いものが多く、下着のように感じてしまう心細さがあったのですが、生地の良さを最大限に出すためにも肩紐の幅を広くしているので、ワンピース一枚で着ても気恥ずかしさは薄くなるように感じます。

ストラップにはボタンホールを5つ設け、身長によって長さの調節がしやすいようにしています。インナーを着る場合、着ない場合によっても長さ調節が必要になるので、その日のコーディネートで位置を決めることが出来ますよ。

長く愛用して欲しいという気持ちを込めて

日々移りゆくファッショントレンドの中で、次々に生み出される新しいデザインを身につけて、気づけばトレンドも2周りくらいして経験してきた、『ずっと良いと思えるデザイン』『愛着のもてる服』を求めていきたい、そんな方々にも満足していただけるものづくりを目指して 、ZUTTOのオリジナルウエアを製作しています。 日常の沢山のシーンで活用していただき、様々なアイテムとのコーディネートをお楽しみください。