宮城・岩出山の竹細工。篠竹で編まれた六角形の網目模様、底面も六角形の特徴的なかご。
他の産地の竹細工に比べ、材料が柔らかく一本一本のひごが細めで、軽くしなやかな篠竹の質感と風合いが特徴で、葉野菜を水洗いしたり、茹でた野菜の水切りに。使い勝手が良いと今でも宮城県に暮らす人々の台所でこのかごを目にします。
台所道具としてだけでなく、小さなかごは、お皿の変わりにそのままテーブルサーブに使ったり、菓子入れとしてもお使いいただけます。ただし、りんごやバナナなど重量のある果物などを運んだりするかごではありませんので、葉野菜や軽い野菜入れにご使用ください。編み目が大きいため、洗った後は、S字などフックを活用して干しておくと、収納にも場所を取らず、乾きやすいので便利です。
竹素材は通気性、抗菌性にも優れていますので、洗った後しっかりと乾燥させて保管することで、衛生的に長く愛用いただけます。さらには使い続けて美しい飴色に変化するというずっと愛用したくなる日用品に合う素材です。
持続可能素材
竹の生息地域はアジアが多く、特に日本と中国に多種類の竹が生育しています。国内では、鹿児島が竹林面積日本一で、一年で成竹する為、伐採しても翌年にはすぐに新しい竹が生えくるという持続可能な天然素材です。また、竹林は手入れをしないと竹自体の質が下がっていく為、適度な量を切っておくことが竹の質を守る事にもつながり、人と自然の共存から成り立つ素材です。竹林を手入れし、製品を使い、世代でつないでいくことが今後も美しい竹林と製品があり続ける為の方法といえます。
今も昔もどこででも
日本でも古くから日用品や装飾品、あるいは建築材料、農業、漁業と言った生活用品に竹素材が使われてきましたが、世界でも各国さまざまな自然素材でかごが作られ愛用されてきました。その中でも日本はちょっと特別で、日用品の竹かごだけでなく、美術工芸品としても発達してきました。歴史を掘り起こせば、千利休の時代から、茶道の世界で花かごとして竹かごは使われています。
繊細な竹の工芸品と暮らしの竹かご、どちらも日本人の丁寧なものづくりの精神が反映され、現代でもその美しく、温もりある手仕事に感動させられます。
暮らしに根付いた道具を知る
同じ用途でも、異なる素材、異なる形や編み目。日本全国、世界各地のかごから、その地域の特徴や根付いた暮らし、人々の性格までもが垣間見れるようなかご製品は高価な伝統工芸とは異なり、身近な歴史と技術も知る機会にもなります。
江戸時代の頃から武家の内職でかごやざる作りが始まったと言われている宮城の竹細工は、地域に自生していた篠竹を暮らしの道具や業務用に作られてきましたが、現在その職人さんもわずかとなっている貴重なものづくり。プラスチック製品にない、使い続ける楽しみや職人や環境についても知る機会となれば、そこに関わる人たちも嬉しいものです。
サイズ | 直径約25×高さ9(cm)
※入荷時期によって個体差があります。 |
重量 | 約92g |
素材 | 篠竹 |
製造国 | 日本(宮城県) |
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