今回取り上げるのは、ZUTTOの「ベンタイルギャバ モーターサイクルコート」。トレンチコートのようなクリーンな印象とミリタリーコートのようなかっこよさの二つのいいところを一つにまとめ上げたルックスに、こんなかっこいいコートを求めていた!という方も多いのではないでしょうか。
ヴィンテージものの魅力を秘めるモーターサイクルコートは、フランス軍のバイク部隊が着用していたコートを踏襲してデザインされた一着。そんなモーターサイクルコートについて、デザイナーに直接インタビューしました。
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同シリーズのベンタイルギャバ×ワッフル ミリタリースカートと。
魅力を語るのに欠かせないのが、モーターサイクルコートの歴史とデザイン。まずは、隠されたその人気の秘密を辿っていきましょう。
モーターサイクルコートは、1940年頃にフランスで軍隊が使うために生まれたミリタリーコートの種類の一つです。名前の通り、バイク部隊がレイヤードで着るのを想定したオーバーサイズのゆったりしたコートでした。
独特な美しさから存在感を放つその見た目は、現代の多くのデザイナーを魅了しました。有名メゾンブランドなどのコートもモーターサイクルコートをデザインソースに選んでいるのだとか。お洒落に敏感な方なら見てハッとするコートの一つと言えるかもしれません。
レディースで探すとなかなか見つからない格好良さと、秘蔵され続けたヴィンテージのようにモダンで新鮮なモーターサイクルコートですが、この秋冬の装いに仲間入りさせるために、ZUTTOオリジナルで製作しました。
デザイナー:春先や秋に着るコートとしてトレンチコートを選ぶ方が多いと思いますが、トレンチコートよりカジュアルでカチッとしすぎないコートを作りたかったんです。デザインや着心地をいろいろ検討して、最終的に選んだのがモーターサイクルコートでした。
デザイナー:ごわつきを気にせずさっと羽織れるオーバーシルエットコートは、お出かけも気楽にできて毎日でも着られそうですよね。中には厚手のニットやセーターも着られるゆとりもあるので、春先や秋口だけと言わず、冬用コートとしても選んでいただけたら嬉しいです。
デザイナー:「ベンタイルギャバ」というのは、素材の名前のことです。コットン100%から生まれた素材で、元々は英国空軍パイロット用の耐水服素材として開発された高機能なものなんですよ。
デザイナー:そうなんです。軍で使われていた素材というだけあって、ハードな仕様に耐える実用的でタフな生地です。コットンなのに撥水性・透湿性・通気性に優れているというのが、コートとしても使いやすいですよね。
デザイナー:薄手すぎるとペラペラして美しいシルエットが出せないし、かといって厚手の生地を選ぶと春や秋には着られないし…ということで、程よい厚みとハリ感を持つ生地を探して出会ったのがこの生地でした。
デザイナー:実はもう一つ、和紙ベースの生地と迷っていたんです。でもやっぱり、モーターサイクルコートの歴史を考えるとベンタイルギャバの方がしっくりくると思って、こっちに決めました。
デザイナー:しっかり見てもらいたいのは、細かいディテールです。特にベルト、襟、胸ポケット、袖ですね。
デザイナー:ベルトは、留め具を二ヶ所通す仕様になっています。モーターサイクルコートのかっこよさの真髄はやっぱりここにありますよね。ミリタリーヴィンテージのロマンが詰まっていて、バイクに乗った時に変になびかないようにしっかりとウエストが閉まるようになっています。女性としては、ウエストにメリハリが出るのでシルエットが野暮ったくならないという魅力もあります。
デザイナー:襟は大きめの折り返しになっていて、立てて着られるようにもなっています。チン・ウォーマーもつけていて、モーターサイクルコートとして本格的なデザインにしました。
デザイナー:次に胸ポケットですが、本来のモーターサイクルコートは中に着ているジャケットのポケットから物を取り出せるように貫通式なんです。でも、私たちは普通のポケットの方が使いやすいと思うので、ちゃんと使えるポケットにしました。
デザイナー:最後に、袖は太さに注目しました。サイドから見たときに滑らかな曲線を描くような前振りのシルエットに仕上げています。袖口にタブをつけているので、絞って着るのも素敵ですね。
デザイナー:本来バイクに乗る人のためのモーターサイクルコートですが、実は私もバイクに乗って移動することが多いので、本来の使い方通りバイクに乗るときに着て走ってみたいです!後ろのベントはバイクに乗るときに乗りやすいように深めになっているんです。これもモーターサイクルコートの大切なディテールの一つですね。
裾に向かって広がるAラインシルエットとベルトの締め方でメリハリのある着方を楽しめるモーターサイクルコート。存在感がある見た目ですので、カットソー+デニムにも羽織るだけでキマるというのが最大の魅力です。
デザイナー:オーバーサイズのコートと言っても大きくしすぎるとバランスが悪くなってしまうので、そのバランスを取ることに気をつけました。
デザイナー:実はファーストサンプル(試作品)は、袖も身幅も太くなりすぎてインパクトが強すぎたので、細かく調整していろんな体型の人が着やすい今のシルエットに仕立てられたと思います。
(BEIGE、身長162cm)
スカート:EASY KILT LONG (81cm) ROSSMUCK
ブーツ:サイドゴアブーツ CHELSEA BOOT 1829 Black
バッグ:【別注】San Gabriel
デザイナー:私は、きれいめパンツに革靴を合わせて、どこか紳士のようなかっこいいコーディネートで着たいです。スウェットにチノパンとスニーカーもアリですね。コートの前を開けてベルトを後ろで結んで、Aラインのスカートと合わせるのもよさそう。
(KHAKI、身長162cm)
トップス:タートルネックニット LEF193009
パンツ:ユニセックス TRADITIONAL WORKER TROUSERS ワークパンツ BEIGE
デザイナー:バサッと羽織って堂々と街を歩きたいですよね。お洒落な街のウィンドウショッピングでかっこいいと思ってもらえたら嬉しいです。
カラーはベーシックで合わせやすいBEIGEとミリタリーファッションに欠かせないKHAKIの2色。季節の変わり目にぴったりな軽くて爽やかな着心地のコートをご紹介しました。メンズライクでかっこいい大人のモーターサイクルコートで、秋のお出かけを楽しんでみては?
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