気兼ねなく使うことができる耐久性を持ち、経年変化を楽しめる帆布。厚みのある生地が、使う年月を重ねて少しずつくたっと柔らかくなっていく様子は、レザーの変化とはまた違う趣があります。
【別注】帆布 トートバッグ GABOTTO S(INDIGO)
別注製作をお願いしたのは、帆布の鞄を定番として取り扱うブランド・MARVELETS(マーヴェレッツ)です。人気の形に、持ち手にレザーを巻いてもらう特別な仕様の別注品を3サイズ作っていただきました。
作っていただいたのは爽やかなINDIGOと、シックなBLACKの2色。牛ヌメ革のブラウンがよく似合う2色で、中でもINDIGOはMARVELETSでは展開していないZUTTOだけの特別なカラーです。
【別注】帆布 トートバッグ DUZI L / 身長:162cm
MARVELETSは、職人による国内生産で丁寧なものづくりを続ける日本のブランドです。始まったのは2006年、フランス・パリで服飾デザイナーとして活動していた満田秀二氏が、革の魅力と加工の面白さに衝撃を受けたことがブランド誕生のきっかけとなりました。大量生産ではなく、様々な工程の中で素材や加工を丁寧に選定し、ひとつの製品が出来上がります。
例えば、プロトタイプと呼ばれる試作品製作は、デザイナーの中にあるイメージをもとに、型紙・縫製・染色・フィニッシングのすべてを自身の手により行います。自身の手で生み出すことによって、素材の表情、手触りを感じ取り、丁寧にイメージを具現化していきます。
使う革は、皮を鞣すタンナーと直接話合い、作り上げた植物タンニン鞣しの革。デザイナーの方によると、革の良さを決めるのは鞣しが1番重要とのこと。それに麻やウール等の天然素材を組み合わせ、オリジナルレシピからなるフィニッシングを施す事によって、MARVELETS独自の味わいある風合いが生み出されます。
植物タンニン鞣し、天然素材、真鍮にこだわりを持つのは、時を経てより深みを増していく素材だから。新品であっても、まるでヴィンテージのような重厚な雰囲気。MARVELETS製品から感じられるそれは、大量生産の商品にないもので、大切に長く使いたくなる理由でもあります。「時を経て、より深みを増すもの」「色あせて、より愛着の湧くもの」、これがMARVELETSのコンセプトです。
そもそも今回の別注品は、ある帆布バッグ好きのスタッフからの発案でした。
職人が作る帆布バッグはそれだけでも丈夫でかつ経年変化を楽しめるもの。ZUTTO別注品は、「更に長く使える耐久性、楽しみ」をプラスしました。
持ち手は牛ヌメ革を採用
通常は本体と同じ帆布の持ち手ですが、別注品はシックな焦げ茶色の牛ヌメ革を巻いていただきました。ヌメ革とは、ベジタブルタンニン鞣しの革のこと。牛ヌメ革をミシンで筒状にした後、手作業でハンドルに通して付けている分、ひと手間加えているのです。このひと手間によって耐久性が高まり、汚れ防止にもつながります。
この革はタンナーにブランドオリジナルとして作ってもらったものだそうで、革の特徴についてデザイナーの方に伺ってみると、とても丁寧に答えてくださいました。
明るいブラウンのレザーをセレクト。色の変化もわかりやすい色です。
MARVELETSの「時を経て、より深みを増すもの」というコンセプトが直に感じられるパーツ。手で触れる機会が最も多い箇所なので、手触りも含めて変化が楽しめますし、機能性という面でも嬉しい仕様です。
「特別なINDIGO」と「シックなBLACK」
作っていただいた別注バッグはいずれもINDIGOとBLACKの2色展開。
そのうちINDIGOはMARVELETSで通常展開していない特別なカラーです。
春夏のムードにマッチする爽やかなINDIGO。ブルー系のデニムとも好相性ですし、シンプルなコーディネートの差し色としても使いやすいカラーです。
一方、BLACKはシックな印象。
スラックスやミリタリー系のパンツなど、ハンサムなアイテムによく似合うのがこちらのBLACK。それでいて、カラフルなワンピースにも合わせられ、似合うアイテムの幅が広いカラーです。
異素材を使うことで、カジュアルなスタイルにもきれいめなスタイルにもマッチするので、服装のテイスト、また季節問わず活躍してくれます。
豊かな風合いの生地に、一つ一つこだわりのパーツ
ハンドルやショルダーの補強として使っているのは、ヴィンテージデニムに使われるような手打ちの銅製打ち抜きリベットです。お話をうかがうととてもこだわって選ばれたパーツとのこと。ここにも「らしさ」が表れています。
その他、カシメ(ハトメ)や留め具等の金具類は経年変化の美しい真鍮製。そして表面には防水効果のあるパラフィン加工が施されており、その加工によって長年使い込まれたようなヴィンテージミリタリーの雰囲気を纏う鞄に。この独特の空気感は他ブランドの帆布バッグではなかなか見られないものだと思います。
ファスナーの持ち手にも牛革が使われています。使うほどに味わいを深めるパーツです。
またバッグ口元の芯には、4mm厚の牛ヌメ革が入っています。見えないところにも自然素材を選ぶ理由は、機能性とバッグの表情をより味わい深くするため。ワイヤーやプラスチックではなくヌメ革を使うことで、口部分がくたっとせずバッグの形がキープされる上、自然素材ならではのコシと馴染み感が生まれます。
サイズは3種類
今回作っていただいたサイズは3種類。
※すべてA4収納可能です。
小
↑・帆布 トートバッグ DUZI L:休日のお出かけに最適。
・帆布 トートバッグ GABOTTO S:カジュアルな出勤バッグとして。
↓・帆布 2WAYトートバッグ ZINKU L:大容量で安心。日帰りレジャーや小旅行に。
大
その中で、「GABOTTO S」は新しくお取り扱いを始めた形。正方形に近い形で、きれいめなスタイルにもあわせやすい帆布バッグです。
どのバッグにも開口部を閉じられるフックがついているので、両端のスペースに荷物を入れていても、鞄が大きく開いてしまう心配は要りません。作りがシンプルであることも多い帆布バッグなので、こういった細やかな配慮も嬉しいポイントです。
鞄は様々なところへ持っていき、荷物を出し入れする道具のようなものですから、使っていくうちに何か気になることが出てくるかもしれません。その場合は、可能な範囲で有料のお直しも対応いたしますので、カスタマーサポートまでお問い合わせくださいませ。
経年変化が楽しめる、ZUTTO別注のMARVELETSバッグ。長くご愛用いただけたら嬉しく思います。
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