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軽くて丈夫な国産ナイロンのリュックとボディバッグ。使い手目線を大切にする、NIZYU KANOのものづくり。

 

リュックを選ぶ上で大切な「機能性」。バッグメーカー出身の二人が立ち上げたブランド・NIZYU KANOは、自身の経験を生かした使いやすい機能性と、天然素材のような風合いを目指し作った独自の素材「FUKUI SIWAナイロン」を特徴とする日本のバッグブランドです。今回は、代表の三輪さんへのインタビューを交えたよみものをお届けします。

 

 

Brand Story

バッグに想いを込める「NIZYU KANO」

FUKUI SIWAナイロンリュック M GREIGE

 

 

デザイン、アート、工芸などを学んできたご夫婦が2016年に立ち上げたNIZYU KANO。元々バッグメーカーに勤めていたお二人は、バッグデザイナーとしてスーツケースやスポーツバッグなど、あらゆる世代に向けたバッグをデザインされていました。

 

その後「商品が作られる現場や、使っていただく方との距離がもっと近いものづくりがしたい」との想いからブランド設立に至ります。作り手、使い手の立場を大切にしているので、素材開発、機能性といった点がブランドとしての大きな特徴です。

 

 

 

 

 

ブランドネームは、日本のお守りに結ばれている飾り結び「二重叶結び(にじゅうかのうむすび)」が由来となっています。

 

▲二重叶結び。お守りで使われている結び方です。

 

二重叶結びには、結び目の表裏が漢字の「口」の字と「十」の字になることから、2つの文字が組み合わさって「叶」の文字となり、「願いが叶う」という意味があります。そうして結び方に想いを込めるように、ものづくりへの想いをバッグに込め、旅の安全を祈るお守りのように、物以上の価値を持ったバッグを目指してものづくりをされています。

 

ご夫婦でものづくりをされているため、男性、女性、どちらの目線も取り入れ、性別問わず使うことができるシンプルなデザインも特徴のひとつ。フラットな視点を持つブランドです。

 

 

 

Brand Interview

福井のメーカーと共同開発した「FUKUI SIWAナイロン」

 

FUKUI SIWAナイロンリュック、GREIGE

 

こちらがブランド独自の素材「FUKUI SIWA ナイロン」です。シボのある表面が印象的ですね。和紙のような独特なシワ感があり、ナイロン素材ですが温かみのある風合いを持っています。福井県のメーカーとNIZYU KANOの共同開発で生まれたオリジナルの国産ナイロン生地です。

 

使い始めはハリ感がありますが、使い込むことで程よく柔らかくなっていきます。

 

 

また、撥水加工が施されているため天気が読めない日でも安心して選ぶことができ、シンプルなデザインと確かな機能性で日常使いに適したバッグということができます。

 

三輪さんに、FUKUI SIWA ナイロンのことやバッグの機能について、改めてお聞きしました。

 

 

シボ感のあるナイロン素材、他にはない独特な表情ですよね。どんな生地をイメージして開発を進められたのですか?

 

「『和紙のような風合いのある生地』というイメージから、生地作りを始めました。

 

元々、帆布や革などの天然素材が好きでものづくりをしてきましたので、そういった素材のように使っていくうちに風合いが増し魅力的になっていくような生地になればと思い、イメージに合う素材を目指して開発を進めていきました。」

 

FUKUI SIWAナイロンボディバッグ M

 

 

確かに天然素材のような風合いですね。福井県のメーカーとの共同開発とのことですが、どういった経緯だったのですか?

 

「昔からお付き合いのある繊維商社さんを通して開発をしていただいたんです。

 

福井県や石川県などの北陸地方では、特に化繊の繊維産業が盛んで様々な加工技術をお持ちです。生地の風合いや硬さなど細かい要望にもお答えいただき、こうしてイメージに近い生地が出来上がりました。素材の開発に半年ほど、製品の開発と合わせると1年ほどかかっています。

 

 

生地の表面には、超撥水という強めの撥水加工も施しています。国内の優れた技術に支えられて商品作りができていると日々感じています。」

 

 

使い手の目線を大切にしたつくり

 

NIZYU KANOのバッグは、シンプルなデザインでいて、機能面が充実している点も魅力ですよね。

 

 

「風合いを大切にした素材を生かして、この素材感が引き立つようなシンプルな形状と、使いやすさが両立することを目指してデザインしています。また、ユニセックスで使用できるようニュートラルな印象も意識して作っています。

 

FUKUI SIWAナイロンボディバッグ L、身長:162cm

 

リュックもボディバッグも、小柄な女性はM、大柄な男性はLというような意図ではお作りしていませんので、小柄な女性が敢えてバッグにボリュームをだすためにLサイズを合わせていただくなど、普段のコーディネイトやお荷物に合わせてお選びいただけると嬉しいです。」

 

ニュートラルという言葉、NIZYU KANOにぴったりだなと思います。改めて、リュックとボディバッグ、それぞれこだわった点を教えてください。

 

● FUKUI SIWAナイロンリュック

サイズはM、Lの2サイズ

 

「リュックですと、まず本体のファスナーは引き手を4つ使用できるよう新たに開発し、上からでも横からでも荷物が出し入れできるようにした点です。」

 

リュックの引手は2つが一般的ですが、4つあることで上からも横からも開閉しやすくなります。

 

 

「あとは内側のポケットの形状も工夫していて、一見機能が見えないデザインにしつつ日常使いしやすい作りにしました。」

 

ポケットは上段に2つ、中段に1つ、下段に2つ。メッシュ素材のため探しているものがすぐ見つかります。(画像はLサイズ)

 

他のリュックではなかなかない、側面から取り出せるポケット部分も。(画像はLサイズ)

 

MはA4サイズ・13インチPC、LはB4サイズ・15インチPCが収納できるサイズ。(画像はMサイズ)

 

「また背中側にもポケットが作っているんですが、スマートフォンなどをいれておくとバイブレーション通知を背中で知ることもできて便利だとお声をいただくことがありますね。」

 

バッグの底まである背面ポケット。(Lサイズ、DARK GREY)

 

「それから、このリュックはナチュラルな服装にも合うようなものにしたいと思っていたので、ショルダーベルトはあえて幅の広い厚手のテープを使っています。」

 

▲テープはアクリル素材とのこと。

 

「クッション材がたっぷりはいったようなリュックと比べすっきりした見た目になりコーディネートしやすいですし、肩に添ってフィットするため、肩への負担を軽減してくれます。」

 

Lサイズ・DARK GREY(身長:162cm)

 

 

● FUKUI SIWAナイロンボディバッグ

上からSサイズMサイズLサイズ

 

「ボディバッグは中の荷物の整理がしやすいものにしたかったので、小分けのポケットを多く配置しました。」

 

3サイズともメインスペースとは別に背面スペースがあり、2つのメッシュポケットが付いています。

 

「本体の内装ポケットには仕切りのポケットに芯材をいれ、ポケットがしっかりと自立し荷物の出し入れがしやすくなっています。」

 

 

「一般的なボディバッグは、腰に巻けるウエストバッグを斜めがけにして使用することが多いと思いますが、よりフィット感を高めたかったので、本体から伸びているショルダーベルトの角度や本体の形状にこだわってデザインしました。3サイズあることで、ご使用いただくシーンによって使いやすいバッグをお選びいただけるではと思っています。」

 

FUKUI SIWAナイロンボディバッグ S

 

 

修理、お手入れについて

 

修理もご相談できるとのことで、実際にはどんなご相談がありましたか?

 

「長くご使用になられた方で、ショルダーベルトの端がほつれてくるといったことはありましたね。またお手入れについてもご質問があるのですが、ご自宅でお手入れできる素材なので簡単にご説明しますね。」

※修理をご希望の場合は、ZUTTOカスタマーサポートまで一度お問い合わせくださいませ。

 

 

「汚れてしまった際、まずはガムテープやセロハンテープなどの粘着テープで取っていただく、 歯ブラシなどでのブラッシングや消しゴムで擦ることで目立たなくなる場合があるのでお試しください。その後、濡れたタオルなどで拭き取ることで改善できる場合もありますので、お試しいただけたらと。

 

それでも目立ってしまう場合はご自宅で洗うことも可能ですが、シワや色落ちの原因となりますのでその点はご了承の上でお試しいただけたらと思っております。」

▼洗剤を使ったお手入れ

「洗剤を使う場合は、漂白剤・蛍光剤が入っていない中性洗剤(台所用洗剤なども可)を水またはぬるま湯に溶かし、 軽く手洗いをしていただけたらと思っております。洗濯機での洗濯は、鞄と洗濯機を傷めてしまう恐れがありますのでおすすめしておりません。

 

部分的な汚れは部分洗いしていただいて構いませんが、一部だけ水をつけそのまま乾かすと水ジミができる可能性がございますので、 部分洗い後一度全体を水につけていただければと思っております。 」

 

▼乾かし方

「すすぎ後はタオルやぞうきんなどで出来るだけ水気を切ってから、しわを伸ばして風通しの良い日陰に干していただけたらと思います。

 

特に引き手やハンドルなどの革部分は染料が本体の生地などに移ってしまう可能性がございますので、できるだけキッチンペーパーや雑巾で水気をとっていただくことをおすすめします。」

 

ありがとうございます。洗うことで撥水加工がとれることはありますか?

 

「洗うことで若干弱くなってしまうかと思います。市販の防水スプレーで撥水性をある程度戻すことはできますので、目立たない箇所でお試しいただき、シミにならないようでしたら全体に吹き付けていただければと思います。」

 

・・・

 

バッグメーカーでの経験を生かしつつ、使い手と作り手のより近い位置でのものづくりをしたい、というブランドの姿勢が、バッグの細部に宿っているように感じられました。使い手の目線を大切にしたものづくり、日本の細やかなものづくりを実感できるバッグです。

 

▼NIZYU KANOのバッグ一覧へ

 

投稿者: 武田 日時: 2024年03月22日 11:00 | permalink

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