一枚で着たり、パンツとレイヤードしたり、ライトアウターのように羽織ったりと、様々なスタイリングが楽しめるシャツワンピースは、季節問わず手に取りたくなります。この春、ZUTTOでは東炊きの生地を使った、ふんわり柔らかく軽やかなシャツワンピースを作りました。ちょっとしたシワも生地の風合いと取れるような一枚です。
NAVYとPINKの2色展開。品のあるカラーです。
風がそよぐ様子を思わせる、軽やかさと柔らかさ。この質感は「東炊き」という江戸時代から続く染め生地が生み出すものでもあります。
東炊き(あずまだき)と呼ばれる染め生地は、東京都日本橋の生地問屋と墨田区の染め工場がタッグを組んで作り上げた唯一無二の生地。
時は遡ること江戸時代。当時は生地と染料(草木等)を五右衛門風呂の鉄鍋に一緒に入れ、煮出すことで染色していました。「窯入れ」と呼ばれたその加工技術から生まれる柔らかな生地感、雰囲気のある色ムラは大量生産では出せない風合い。東炊きは、当時の環境を再現するために通常の染め工程で使用される釜よりもずっと小さな、ドラム缶状の染釜を使います。
小さい釜の中では生地同士が何度も揉まれ、染める前の生地よりも次第に柔らかさを増していくのです。
▲長時間撹拌しながら染め上げた生地。綿の硬さが取れ、触った瞬間にその柔らかさが伝わってきます。
一度にできる染色は少量、かつ気温や湿度に左右される東炊きの生地生産の難しさは、取り組み開始から時が経った今でもさして変わりません。
釜の状態を調整する職人の腕にかかっているため、人手と手間が膨大にかかりますが、染めた生地の柔らかさや気持ちよさ、そして自然な風合いと発色は大量生産される洋服では見られない唯一無二のものです。微妙な色合いの差異なども、手作業ならではの面白み。時間をかけて生み出された生地ならではの表情です。
東炊きコットンローン シャツワンピースは、薄手の生地を使っているのでロング丈でも軽やか。それでいて透け感はあまりなく、そのまま着てもとても自然です。(一枚で着る際はペチコートをご着用ください)
その軽やかさも相まって、一枚で着るだけでなく、レイヤードしたり、アウターとして着たりと様々なスタイリングを楽しむことができます。
ボタンをすべて開け、さらっと羽織って。
両サイドのスリットで、パンツとの重ね着もまとまりやすいです。
シンプルなシャツワンピースの中には、いくつかデザインポイントを。
まず、背面のヨーク(切り替え部分)にはハンガーループをつけ、ヨーク下はギャザーを寄せました。マニッシュな印象になりがちなシャツにほんのり甘さを加えて、後ろ姿も美しく見えるよう仕立てています。
▲ボタンは貝ボタンを使っています。
そして衿は、寝かし気味のバンドカラーにすることで、タートルネックなどハイネックのインナーと合わせても収まりが良いデザインに。
全体のデザインを邪魔しないよう、さりげなくつけたシームポケットは、スマートフォンや鍵なども入れられるサイズです。
▲シームポケットは両サイドに付いています。
非常に軽いので、羽織っていても生地を重みを感じませんし、脱いで手に持って移動する場面でも負担になりません。薄手のため、シーズンレスで着回しができるワンピース。風合い豊かで柔らかな生地の表情を、手に取り、身に纏いながらお楽しみください。
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