五月人形は、子どもの健やかな成長と無病息災で立派な大人になってほしいという想いを込めて、男の子の生まれた家庭で、我が子を守ってくれるようにと端午の節句に飾られてきました。
今回は、雛人形が好評だった上出長右衛門窯(かみでちょうえもんがま)が作る五月人形の受注会。兜に鯉のぼり、金太郎人形など飾り物は様々ありますが、伝統的な作りのものは、なかなかの凛々しさです。その存在感は、特別な行事ごとには良いものでもありますが、上出長右衛門窯が作るのは現代らしく癒しの五月人形。勇ましい鎧兜の代わりに、お茶碗を頭に被ったお茶目な武将。俯く表情は磁器とは思えない温かみと愛らしさで、見る人を笑顔にしてくれます。
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日本の伝統行事「端午の節句」を彩る五月人形。その歴史は平安時代にまで遡り、当初は邪気を払う菖蒲や蓬を軒先に飾る習慣から始まりました。武家社会となった鎌倉時代以降、武士の誇りと勇気を象徴する鎧や兜が飾られるようになり、江戸時代には現在のような形の五月人形文化が確立されたそうです。
五月人形の代表的な種類として、「武者人形」と「鎧飾り」があり、今回ご紹介する上出長右衛門窯の五月人形は武者人形のタイプ。武者人形は、甲冑を身につけた武将の姿を人形で表現したもので、場所を取らないため飾りやすいのが特徴です。凛々しく勇ましい姿のものから柔らかな表情のものまで、それぞれのお人形で個性があり、お子さんや自宅のインテリアを想像して、選ぶ楽しさもあるのが武者人形です。
また、節句の人形というと子どものためのものというイメージがありますが、五月人形には家内安全や無病息災を願う意味が込められており、初節句を迎えるお子さんやお孫さんにはもちろん、縁起物として飾ることもできます。実際、以前に開催した上出長右衛門窯の雛人形の受注会も、ご自分用に購入されている方が多くいらっしゃいました。こちらも小さく場所を取らずに飾れますので、ご自宅用に季節や日本文化を楽しむインテリアとしても玄関やリビングのちょっとした空きスペースに飾ってください。
上出長右衛門窯が毎年、端午の節句に合わせて作る「お茶碗武者」。桐箱にお行儀よくちょこんと座る姿はどの角度から見ても愛らしく、細部にまで遊び心が詰め込まれている九谷焼のポップアートのようです。例えば、鎧兜を身につけ立派な若武者のはずが、後ろを見てみると紐のついた鳩車のおもちゃを携えていたり、家紋が入る鎧の胸元には動物の絵が入っていたりとまだまだ甘えん坊の子どもの様子です。
兜の代わりに被ったお茶碗は、おかしさを誘っているのではなくきちんと意味があります。
これは戦国の智将、黒田官兵衛がかぶっていた塗り椀「銀白檀塗合子形兜」がヒントになっています。当時の重い兜と比べ、塗り椀は軽くて実用的であり、また矢や刀が当たっても滑り落ちやすいという利点があったため、黒田官兵衛は実戦において漆塗りの椀を兜の代わりにかぶっていたという伝説があるのだそう。お人形から外せるというこだわりの作りです。※お茶碗兜は振動などに弱く、落下して破損する恐れがありますので、ご心配な方は商品に同梱されている粘着テープで軽く接着ください。
手のひらにすっぽりと収まる大きさで、飾る場所や保管に困らないのも大きなポイント。パーツも少ないので、組み立ての手間もありません。
九谷焼の調度品として色彩豊かなお茶碗武者は美しい絵付けが施されています。
▼お茶碗武者/金彩瓔珞文兜(きんさいようらくもんかぶと)
金彩瓔珞文兜は、赤の鎧に金彩を施した華やかな絵付け。お茶碗兜に描かれた瓔珞文は、仏教美術に由来する九谷焼でもよく見られるもので、宝石や真珠を糸で通して作った垂れ飾りを表現した優美な柄です。通常家紋が入っていることが多い鎧の胸の部分には、可愛らしいひよこが描かれているのも楽しいですね。
▼お茶碗武者/染付宝文兜(そめつけほうもんかぶと)
染付宝文兜は、藍色と金彩のみで絵付けを施した、九谷焼の美しい白地が際立つデザイン。お茶碗兜に施された宝文は、仏教の八宝や吉祥文様として知られるこちらも縁起物の柄です。胴元の部分にはどっしりと構えたウサギがこちらを見ています。和洋問わず飾りやすいデザインなので、北欧テイストが好きな方のお家にもよく馴染みます。
お人形が入っている木箱は飾り台として、お茶碗武者を座らせることができます。
横に並んでいるのは、別売りの「家来の虎」。関西では端午の節句に張り子の虎を飾る風習があり、虎は古くより龍と並んで神聖な存在とされました。横に寄り添ってお茶碗武者の成長を見守ってくれます。金彩瓔珞文兜には黄、染付宝文兜には白をお選びください。
九谷焼は、石川県の南部で生まれた伝統的な陶磁器。初めは農村の人々によって製作されていた素朴な器から始まり、次第に発展して高級な茶器や食器へと進化しました。特に、武家文化や茶の湯の文化の影響を受けながら、九谷焼は独特の美しい装飾や色彩で知られるようになっていった焼き物です。そんな武家文化やを背景にしているという点からも、雛人形と相性が良い焼き物と言えるのかもしれません。
九谷焼の魅力は、、何と言ってもその多色で華やかな装飾のすばらしさ。色絵磁器の最高峰とも言われています。
上出長右衛門窯は明治12年(1879年)、九谷焼中興の祖である九谷庄三の出生地、石川県能美郡寺井村に創業した窯元。東洋で始まった磁器の歴史を舞台にしながら、伝統に固執しない柔軟な姿勢が受け継がれており、いつの時代にも古びることなく瑞々しくありたいという思いで製品が生み出されています。スペイン人デザイナーを招聘した「JAIME HAYON×KUTANI CHOEMON」シリーズ、九谷焼の転写技術を活かした「KUTANI SEAL」、窯を解放し絵付体験や蔵出し市などを催す窯まつりや、毎月9のつく日にだけオープンするデイズショップなど、九谷焼の魅力を知りより好きになるような商品や企画によって、伝統や枠に囚われない柔軟な発想の九谷焼を現代に伝えています。
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