チェック柄のラップスカート、といえば
秋冬ファッション定番のトラッドアイテムです。
キルトスカートは、様々な色柄があり丈も様々。
特徴は、プリーツ使いと縦のフリンジ、腰のベルト、そしてピン。
そんな「女性のアイテム」としてのイメージがあるキルトスカート、
もともとは男性用の民族衣装であることをご存知ですか?
古くからスコットランドやアイルランドに伝わる「キルト」に
込められた歴史を紐解いていきます。
「キルト」とは、スコットランドやアイルランドに定住した
ケルト人の民族衣装のことを指します。
スコットランドの催しや祭礼で男性がキルトにハイソックス、
バグパイプを用いているところをイメージ出来ますよね。
スカートと同じ形状をしていますが、民族衣装としての「キルト」は
男性が履くもので、本来女性は着用しないのだとか。
キルト=スカートではなく、あくまでキルトと呼ばれる、男性用の民族衣装。
女性が着用するものは「キルトスカート」として区別されます。
キルトスカートは伝統的なものというよりは、ファッション要素が強く、
タータンチェックを用いたスカート、としてトラッドスタイルの定番となっていますね。
キルトは、「タータン」と呼ばれる格子柄の織物を用いていて、
もともとはこの織物を腰に巻き、ベルトやピンで留めていたもの。
スコットランドの高地地方(ハイランド)で発達した文化で、
イングランドとの戦いにおけるアイデンティティーの象徴でも
あったと言われています。
現在の、ファッションとしてのキルトスカートからは
想像出来ないような過酷な歴史がキルトにはあったのですね。
キルトに用いる「タータン」、私たちは柄のことを指していると
思いがちですが、実は織物のことです。
色の違う糸を一定の配分で交互に編み込み、
一定の色比率と角度を形成する様に創り上げられた一枚布のこと。
かつては、氏族(clan)を示す織柄で、
それぞれ家柄で色やパターンが異なっていました。
地位や身分により、使用可能な色の制約があり、
色柄によってどの家の出身であるかを示すものであったようです。
また、同じ氏族のタータンでも正装用、日常用、ハンティング用などの使い分けがありました。
例えば、こちらの「DRESS GORDON(ドレスゴードン)」。
ゴードン家のタータンですが、「ゴードン・タータン」と
呼ばれるデザインのドレスバージョン。
つまり、ゴードン家が正装時に用いるタータンのことを指します。
現在では、色や柄の制限はほとんどなく自由に好みの
タータンを用いることが出来ますが、こうした一地域の歴史のもとに
誕生したものがいまやファッションアイテムとして世界中で愛されているなんて、興味深いものです。
スカート: ONEIL OF DUBLIN/EASY KILT (59cm) GREY
トップス:Le minor/Le minor バスクシャツ 008 BLANC/ROY
ベレー帽:LAULHERE/PARIS10 L.GREY(ベレー帽)
バッグ:Tusting/オースティン バケット Black
シューズ:CATWORTH/バレエシューズ Slip on Ballet Shoe Ruby
ONEIL OF DUBLIN(オニール・オブ・ダブリン)は、
1850年から160年もの間アイルランドの民族衣装である
キルト製品を手がけるファクトリーのブランドで、
アイルランド最古の民族衣装のキルトを作り続けています。
一枚仕立ての生地を、前で重ねるように巻き左右の革ベルトで
留めて履くキルトスカート。
後ろ部分にはゴムギャザーが入っていますので、
後ろ姿のプリーツもストンと下に落ちる綺麗なシルエットです。
左右のベルトはそれぞれ調節穴が3つずつあり、微調節が可能です。
また、フロントを留めるキルトピンがさりげなく名門らしいこだわりを感じますね。
スカート: ONEIL OF DUBLIN/EASY KILT (73cm) DRESS GORDON
トップス:C.T.plage/YAK タートルネック
ハット:ITALIAN HAT COMPANY/ラパン フェルト ハット
シューズ:SECCHIARI MICHELE/サボ TEXAS 50 SWEDE
スカート: ONEIL OF DUBLIN/EASY KILT (59cm) BLACK WATCH
トップス:JOHN SMEDLEY/A3830長袖タートルネック(近日販売開始予定)
ブーツ:DIEGO BELLINI/サイドゴアブーツ Black
履いてみると、正統派なトラッドスタイルの完成です。
シャツやカットソー、ニットなど様々なトップに合わせられますし、
足元はレザーのローファーやレースアップシューズ、ブーツがお似合いです。
スカート: ONEIL OF DUBLIN/EASY KILT (59cm) BLACK WATCH
トップス:Letroyes/LAURENT タートルネック LT505
シューズ:DIEGO BELLINI/タッセルローファー Black
高品質のキルトスカートを変わらずに作り続け、
キルトスカート=ONEIL OF DUBLIN(オニール・オブ・ダブリン)と
言われるまでの知名度があるのも、納得の品質です。
ピシッと揃った、綺麗なプリーツスカート。
いつまでも素敵に履き続けたいですよね。
履く時の心得やケアについてご紹介します。
毛玉対策にブラッシング
ONEIL OF DUBLINの秋冬キルトスカートは、
ブランド曰く比較的毛玉が出来にくい素材なのだとか。
ですが、毛玉を予防するという意味でも、
ホコリやゴミを払うためにブラッシングを行ってください。
洗濯はクリーニング推奨
腰部分に革ベルトを使用しているので、自宅での洗濯は避けてください。
クリーニング店にお持ちくださいね。
濡れてしまったら
キルトスカートが濡れてしまったら、そのままにせず
タオル等で優しく拭いてください。
濡れた状態ではシワが出来やすいので、そのままプリーツの上に
座ってしまうと重みで変な位置にシワが出来てしまうことがあります。
プリーツを保つアイロン掛け
プリーツは永久的なものではありません。
着用するうちに、次第に取れてきたり、シワがついてしまったり。
自宅でも、アイロン掛けをしてプリーツを綺麗に保ちましょう。
1.アイロンは120℃を限度とし、80℃〜120℃の間に設定してください。
2.当て布をし、プリーツ2、3本を整えてアイロン掛けします。
※当て布をしないと、次第にスカートがテカってくる可能性があります。
※裏側からアイロンを掛けると更に安心です。