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着心地と暖かさを追求した、JOHN SMEDLEYファインゲージニットの魅力

 

冬の定番ウェア、セーター。数あるセーターのうち、ファインゲージニットと呼ばれる種類があります。細い毛糸を細やかに編み込んだファインゲージニットは、着心地の良さも暖かさも有したアイテム。今回はイギリスで生まれた老舗ニットメーカーJOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)が手がけるファインゲージニットを取り上げ、ファインゲージニットは他と何が違うのか、その魅力をご紹介します。

 

(記事更新日:2019年10月31日)

 

 

ファインゲージニットとは何か?

 

ファインゲージニットとは具体的にどのようなニットを指すかご存知でしょうか。

 

「ファインゲージ」の「ゲージ」とは、編機の針の密度を表す単位で、1インチ(2.54cm)間に編み機の針が何本あるかを表しています。よってゲージの数値が高くなるにつれ、同じ長さの生地によりたくさんの編み目が出来る、つまり、より細やかな編み目を持った生地になります。

 

太めの毛糸でざっくりと編んだニットはローゲージ(5ゲージ以下)、7、8、10ゲージはミドルゲージ、そして12ゲージ以上はハイゲージと呼ばれています。使う糸が細ければ細いほどハイゲージとなるのですが、繊細な編みを実現するには、それだけ熟練の技術が必要になります。

 

ご紹介するJOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)は、さらに細かい30ゲージまで編むことが出来る技術を持っており、ファインゲージニットのパイオニア的存在として知られています。

 

 

ファインゲージニットは、一言でいえば「編み目が細かい」ということが分かりました。この細やかな編み目ゆえに、

 

・体に密着するので風を通さず保温性に優れる

・柔らかで美しい光沢、艶を見せる

・肌触りがすべすべと気持ち良い

・重量が軽いため、着用していても肩が凝りにくい

 

といった利点が生まれるのですね。

ウールのニットと言うと毛足が長くてちくちくと感じたり、ゴワゴワとした肌触りを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、ハイゲージニットを選ぶことで同じウールでもさらりと滑らかな着心地を体感することができます。

そういう意味でハイゲージニットは従来のウールニットの懸念を払拭したアイテムとも言っても過言ではありません。

 

 

イギリスの紡績工場から生まれた、JOHN SMEDLEY

 

 

ここからは、イギリスの老舗ブランド、JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)についてご紹介しましょう。

産業革命の初期の1784年、イギリス・ダービシャーのリーブリッジ村に創業したJOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)。創業当初は、綿花を紡ぐことや織物の一種であるモスリンを製織することに力を入れていましたが、18世紀の終わりから、靴下製造や毛織物産業を始めます。

 

1819年には、先代の後を継いだジョン2世が最上級の品質を選び、紡ぎや編み、縫製までの全工程を自社で行うべき、という方針を掲げました。この方針は、JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)が小さな紡績工場からニットメーカーとして広く知られていく原動力となります。

 

 

その後、当時の最新紡績機や編み機を導入し、より効率的な生産とともに、編み目が非常に細かいファインゲージニットを製造していくことになります。薄手ながら暖かい、柔らかで美しいJOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)のファインゲージニットは、ブランドの代名詞として現在に至るまで自社で作り続けられています。

 

 

JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)では厳選された牧場と直接契約を結ぶことにより、上質なニュージーランドのメリノウールを独占的に仕入れ、製品の素材として使用しています。牧場では、羊一頭一頭に名前を付け、大切に管理、飼育。そうして育てられた毛足の長いメリノウールはクリンプと呼ばれるうねりにより、弾力、ストレッチが効き、雪のように白い糸が気品ある美しい光沢としなやかな肌触りの製品を作り出しています。

 

JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)では、こうした最高級のメリノウールの中でも毛足の長い原毛のみを撚って染色し、製品化しています。原毛を自社で染色することで、贅沢な肌触りが長持ちする優れた品質を保つことが出来るのです。

 

 

一着のファインゲージニットが出来るまで

 

先述の通り、JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)は創業当初から積極的に最新の紡績機や編み機を導入したことで、今日も高い評価を得たファインゲージニットを製造してきました。

 

 

JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)ではパーツごとに複数の編み機を使い分けています。1877年には繊維を切断することなく、身頃や袖といったパーツを均一に編み立てが可能なコットン・パテントと呼ばれる当時最新の編み機を導入。その後、前身頃や後ろ身頃のパーツ編みにBentley(ベントレー)と呼ばれるフルファッション編み機を採用し、こちらは既に製造が終了している編み機でありながら、メンテナンスをしつつ70年以上使い続けているのだと言います。

 

その他にも、一着をまるごと編むことが出来るホールガーメントの編み機を採用するなど、各ニットの形状にあわせて様々な編み機が導入されています。製品の仕上がりや品質を保つために、機械とも何十年と長い付き合いをしていく姿からは、イギリスのものづくりに通ずるような、一つのモノを大切に使っていく想いを感じられます。

 


パーツごとに編み立てられた後、各パーツは手縫いで縫い合わされていきます。ミシンではなく手で行うことで伸縮性を持たせ、体へのフィット感が良くなるのだそう。その後、洗いにかけて乾燥され、プレスされると、首まわりの裁断やボタンやネームの付属品等、全35工程を熟練の職人が手がけていきます。その後再度プレスをすることで、ようやく一着のファインゲージニットが出来上がります。

 

A3830長袖タートルネック(SNOW WHITE)

丁寧に編み上げられたファインゲージニットは、美しい艶を持ちます

 

 

JOHN SMEDLEYのファインゲージニット

 

セーターからストールまで。JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)では女性も男性も使えるファインゲージニットのアイテムが揃っています。

 

WINGSストール(RACING GREEN)

 

WINGSストール(RACING GREEN)

 

メリノウールのファインゲージニット、WINGSストール。

大判サイズのストールで、触れると「さらさら」としたファインゲージニットならではの質感を楽しむことができます。細やかな編み目がしっかりと冷気を遮断するほか、伸縮性があるのでシワが付きにくく、巻き方を自在に変えられるのもポイント。くるくると首元に巻くのはもちろん、カーディガンのように肩に羽織っても良いですし、時には膝掛けがわりにしてもおすすめです。

 

A3830長袖タートルネック(SNOW WHITE)

 

A3830長袖タートルネック(SNOW WHITE)

 

女性向けのシンプルなタートルネック、30G 長袖タートルネック。

名前の通り、30ゲージのメリノウールを編んで作られており、ちくちく感じない優しい着心地を実感することができます。身頃と袖の境など、継ぎ目があるもののそれを感じないほど柔らかな作りは、丁寧に編み込まれているからこそ。アウターやカーディガンの下に合わせる冬の定番ウェアとして重宝します。

 

メンズ A3835長袖クルーネックプルオーバー(HEPBURN SMOKE)

 

メンズ A3835長袖クルーネックプルオーバー(HEPBURN SMOKE)

 

男性向けのクルーネックタイプのファインゲージニット、メンズ A3835長袖クルーネックプルオーバー。

ブランドを代表するようなファインゲージニットのスタンダードな形で、どなたにでも合わせやすいアイテムです。ファインゲージニットならではの艶やかな光沢が見られるのも魅力。一枚で上質な印象を作ることができます。クルーネックタイプなので、下にシャツやカットソーを合わせて重ね着するのもおしゃれです。

 

 

ファインゲージニットのお手入れ方法

 

JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)のファインゲージニットは、シーズン毎のドライクリーニングが基本的なお手入れになります。

長期間保管する場合は防虫剤の使用をおすすめします。ときどきクローゼットやタンスを開けて空気を入れ替えるようにしてください。

 

 

▽JOHN SMEDLEY(ジョン・スメドレー)のブランドページはこちら

投稿者: 植田 日時: 2017年01月14日 11:00 | permalink

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