2007年にスタートしたVlas Blomme(ヴラスブラム)。
ブランド名は、ベルギー・フランダース地方の言葉であるフラマン語で「リネンの花」を意味しています。
着心地も良く、手入れもしやすいリネンは日常的な素材として活躍してくれるもの。
さらに長く使えば使うだけ味わいが深くなっていくもの。
そんなリネンの特性を生かしながら、暮らしに寄り添うウエアづくりをリネンで行うのがVlas Blomme(ヴラスブラム)です。
リネンのウエア製造を目的にスタートしたVlas Blomme(ヴラスブラム)ですが、
繊維の硬いリネンを使ったカットソー製造は難しく、
スタート当時はリネンでカットソーを生産しているメーカーは欧米にも存在していなかったと言います。
そんな中、辿り着いたのがリネンの産地であるベルギーのコルトレイクリネンでした。
リネンの起源には様々な説がありますが、
アジアの高地やコーカサス山脈を起源として、そこからエジプトやヨーロッパに広まったと考えられています。
ベルギーでも5000年〜3000年前にリネンの原料となるフラックスの種が発見されており、
ベルギーは気候や土地がフラックス栽培にとって最適であったという書物が残っているほどです。
中でもベルギーのフランダース地方にあるコルトレイク市には「黄金の川」と呼ばれるレイエ河が流れ、
穏やかで雨も適度に降る気候がリネン栽培にとって有益となりました。
コルトレイクリネンはコルトレイク市にあるリネン紡績工場JOS VANNESTE社の農場で栽培された、
その年で最も良い出来とされるフラックスの糸を総称したものとして、その名が知られていくことになります。
◆コルトレイクリネンの特徴
・リネンの中でも、高い強度・弾力性・均一性を誇る
・豊かな土壌から十分なミネラルを吸収して成長したことで、膨らみとコシ、そして光沢感を持つ
・一般的なリネン同様、使うことで繊維が分離し柔らかい生地へと変化していく。
さらにVlas Blomme(ヴラスブラム)のリネンは、昔ながらの木製部品を使用した織機を使うことで
糸への負担(テンション)を減らし、より柔らかさを増す
・細かい繊維の中に空気を取り込むため保温効果を発揮し、夏だけでなく冬素材としても使うことが出来る
Vlas Blomme(ヴラスブラム)ではこのコルトレイクリネンをふんだんに使い、
さらに日本の職人による巧みな技術により、製造が難しいとされたカットソーの開発に成功。
良質なリネンを求めた末に出来上がった製品はロンドン、パリ、ニューヨークなど、
世界のトップレベルの店でも扱われているほか、メーカーは欧州リネン協会の総会にも招待される等、
リネンウエアのブランドとして様々な方面から高い評価を得ています。
「デニム」というと綿素材のジーンズをまず連想しがちですが、
リネンをふんだんに使って仕上げたのがVlas Blomme(ヴラスブラム)のリネンデニムシリーズ。
経糸をネイビーに染め上げ、横糸は生成り色で織り上げたネイビーと
リネンそのままの生成り色のみで仕上げたのがフラックスの2色展開で、
いずれも日本全体でいまや数少ない低速のションヘル織機で織られています。
ドイツの織機であるションヘル織機は一般的なほかの織機と比べて
非常に低速で織り上げていくのが特徴。
低速であることで糸にかかる負担を減らし、柔らかな生地に仕上げていきます。
リネンと聞くと、使い始めはパリッととした硬さを思い浮かべますが、
Vlas Blomme(ヴラスブラム)のリネンデニムは硬さを感じず
最初から包み込んでくれるような柔らかさを実感出来ます。
※製品には一度洗いがかかっていることも柔らかさの理由です。
ションヘル織機は既に生産を終了していることから
Vlas Blomme(ヴラスブラム)では独自にメンテナンスをしながら使い続けているのだそう。
数々の織機も生まれる中、あえてこの織機を選ぶ理由には
ションヘル織機でしか実現出来ない風合いがあるからに他ならないということですね。
リネンデニムのワークコートは、春にぴったりの一枚。
メンズライクな雰囲気を持ったワークコートは
さらりと一枚羽織るだけでスタイリッシュに見せてくれます。
ネイビーは特に襟元の形やポケットの位置、肩周りやボタン部分のステッチが映えます。
デニムの持つ「作業着」の雰囲気とあわせて、現代的なスタイルに仕上げてくれるのはさすがのデザインです。
リネンデニム ノーカラーブルゾンは丸襟が優しげな女性らしい印象を作ってくれる一枚。
デニムとはいえ、こだわりのションヘル織機の効果でふんわりとした着心地。
重量が軽いので体に負担が少ないのも嬉しいポイントです。
定番のリネンデニム Gジャンはコンパクトに収まるシルエット。
あえてきれいめのボトムスと合わせたり、リネンのスカート等にあわせても素敵。
袖や裾は折り返しになることで耐久性を増し、丁寧な縫製が光ります。
リネン 刺繍シャツ WHITEは、気持ち良い着心地のリネンシャツの襟元にさり気なく襟元に美しい刺繍を施したもの。
Vlas Blomme(ヴラスブラム)とオランダ発の「Jupe BY JACKIE(ジュープバイジャッキー)」の
コラボレーションで生まれたこのシリーズは、インドの職人が繊細な刺繍を手がけています。
インドの職人たちは指先の感性を保つために、若い頃から複雑な刺繍を学んだり、
手先を守るケアをしたりと職人になるために日頃から細心の注意を払いつつ生活をしているのだそう。
そんな職人の手から生まれた刺繍は、愛らしさもありながら大人っぽさもあり、
リネンという素材に見合うデザインになっています。
リネン 刺繍ワンピースも、小ぶりに作られた丸襟にぽつぽつと入った刺繍がワンポイントに。
身につけるとシックな雰囲気を漂わせつつ、
レギンスやベルトをあわせれば、よりカジュアルダウンも可能です。
ジャケットやカーディガンを羽織って、刺繍を見せても。
刺繍が襟元だけ、というのがポイントで、全体はシンプルな作りなので
ほかの小物とバランスが取りやすいワンピースになっています。
トップスからボトムスまでが揃うVlas Blomme(ヴラスブラム)。
それぞれで特徴的な製法を採用しています。
コンパクトなリネンコットン ポケット付プルオーバーは
表地にリネン、裏地にコットンを採用したプレーティングという手法で編んだ生地。
表地と裏地に採用した糸がそれぞれ逆側に見える手法なので、
表から見るとリネンの生地の中にうっすらとコットンが混じって見えます。
素材の違いによる微妙な色味の違いにより、表面に光沢感があり
カジュアルながらも上品な印象を作ってくれます。
5〜6分丈のリネンコットン ポケット付プルオーバーは一枚で着ても、
カーディガンやパーカーにも合わせやすい作り。丈が比較的短く作られているので、
下にデザインに特徴があるトップスを重ねて着るのもおすすめです。
中には中白染めという製法を採用したものも。
中白染めとは、糸の芯を白く残した状態で染め上げる製法です。
そのため表面には染料の色のほかに、若干の白色が見え、
絶妙なムラ感を楽しめる生地になっています。
衿付きボーダーブラウスは裾の両サイドが長めに作られており、
バックにはボタンが付いて少し背中が見えるデザイン。
よくよく見えると、表面に白みがかっている部分があり、中白染めならではのこなれた風合いがあります。
すっきりとしていて、どんなボトムスにも合わせやすい作りになっています。
こちらは同じく中白染めが施されたハカマパンツ。
一見まるでデニムのような味のある素材感で、細いストライプが等間隔に入ったハカマパンツは
十分に幅を持たせて作られているので、ロングスカートにも見えるデザインです。
中白染めの上に、リネンならではの味のあるしわ感と製造の仕上げにかけられたタンブラー乾燥により
柔らかさと自然な洗いざらしたような風合いが表れています。
リラックスした印象を一枚で作ることの出来るパンツで、春から夏にかけて長く活躍してくれます。
さらにこちらは2WAYの着こなしが楽しめる、Linen ストールベスト。
丁寧に編み込まれたリネンのニットで、肩からふわりと羽織ってボタンを留めればベスト風に、
首にぐるぐると巻けばストールにと2通りに使うことが出来ます。
双糸・撚糸加工をすることで、丈夫さを保ちながら柔らかいドレープを作り出し、
しっかりと風もシャットアウト。
軽くて持ち運びも便利なので、1年を通して使うことの出来るアイテムです。
◆生成り色のリネンについて
Vlas Blomme(ヴラスブラム)のリネンのうち、生成り色のものは
染料を使用せず、リネンそのままの色です。
最初に洗濯すると水が茶色く濁る場合がありますが、
これはフラックス繊維から出るアク。何度か水で流していくと
徐々にアクが抜けていきますので、ご安心ください。
もしアクが気になる場合は、下記の手順で
一晩ほど水に付けてアクを抜くことをおすすめします。
1. 中性洗剤を少量水に溶かします。
2. 製品を水の中に入れて一晩浸けておきます。
3. 十分に乾かしてください。
※お洗濯により、生地が縮む場合がありますので、予めご了承ください。
◆お洗濯について
ご自宅でのお洗濯が可能です。
製品の洗濯表示に沿ってお洗濯してください。
その際、以下の点にご注意ください。
・漂白剤や蛍光剤が入った洗剤はリネンの繊維を痛めやすく、
変色につながりますのでご使用にならないでください。
・脱水は短めに行い、しわを伸ばしてから乾燥をおすすめします。
・乾燥は色あせの原因となりますので直射日光に当たらない場所で行ってください。
・タンブラー乾燥はしないでください。