時が過ぎるのはあっという間で、気づけば2022年も下半期。一年の折り返し地点と、本格的な夏の到来が重なるというのは何だか不思議な感じがしますが、日本には「夏のギフト」という習慣があります。そういえばお中元の時期だなと気づく頃、お世話になっている方に何を贈ろう?と考えを巡らせている方も多いのではないでしょうか。そんなギフトシーズンにZUTTOが提案したいのは、「カジュアルに贈る、食べ物以外のシーズンギフト」。夏らしい季節感と一緒に、日頃の感謝の気持ちがさりげなく伝わるようなギフトアイテムをご紹介します。
そもそも「お中元」とは、ギフトそのものではなく、特定の時期(日にち)を表す名称。もともとは道教の習わしの1つで、7月15日のことです。この日に行われていた祭りに、さらに仏教の習わしが混ざり祖先の霊を供養する日とされるようになったのだとか。さらに江戸時代以降には、盆の礼として親類やお世話になった人に贈り物をする習慣へと発展していったと言われています。
現在、関東と関西ではお中元を贈る時期が半月ほど違うと言われており、関東では7/15、関西では8/15頃までに届くように贈るものとされているのですが、これは7/15を現在のカレンダーに合わせるか、旧暦の日付をそのまま踏襲するかという違いに基づきます。ただし、先述のようなお中元のルーツを考えると、時期や風習は地域によって違っても「日頃の感謝の印として、お世話になった人に心を込めて贈る品」という意味合いは同じです。
現代のライフスタイルでは、お中元を贈り合う習慣を持たないという方も増えていると言います。しかし、「日頃の感謝の印を贈る」という本来の意義を考えれば、年上の方や先輩といった目上の方への贈り物というきっちりしたイメージではなく、肩肘張らずに家族や友人、同僚にもギフトを贈るという発想があっても良いのではないでしょうか。
そんなシーンでの贈り物は、持参するにしても配送するにしても、贈り主(=自分)にとっても受け取った人にとっても「軽い」ことがキーポイントとなります。というのも、気軽に贈れ、受け取った人としても心理的に重くないことが大切だから。よく、贈り物を渡すと「何かお返しをしなくちゃ」とお互いに気を遣ってしまい、贈り合いがずっと続いてしまうという話を聞きます。だから贈り物をするのに躊躇してしまうと。確かに、お互いに気を遣ってしまうあまり、贈り物を贈ること自体にブレーキがかかってしまうというのも頷けるところですが、そんな時こそ贈る側としても受け取る側としても、軽やかな気持ちでいられるギフト選びが必要になるのです。
それでは実際に、家族や友人など近しい距離の人に贈りたい夏にぴったりのギフトを見ていきましょう。贈り物として定番になるのは飲み物や食べ物の箱詰めセットですが、せっかく気心知れた家族や友人にギフトを贈るのなら、長く愛用してもらえるキッチンやインテリアのアイテムを選んでみたいものです。
夏らしく、涼やかなムード満点の小鉢。陶器の食器だと重たくとらえがちですが、夏らしいガラスの食器なら見た目にも軽やかな印象となりますし、小さなお皿のセットなら家族みんなで使えるので実用品としても喜ばれます。
りんご小鉢は青森の特産品「りんご」をモチーフとして作られた小鉢。りんごは幸せの象徴ともいわれ、縁起の良さから多くの人に親しまれています。こちらのりんご小鉢は、職人たちの手によってスピン製法と呼ばれる技法で作られています。スピン製法とは、金型に溶解したガラスを入れて回し、遠心力を利用してガラスを引き伸ばし、成型する技法です。程良い表面の凹凸が作り出す持ちやすさ、小鉢の縁の滑らかさは手作りならでは。一点一点丁寧に色ガラスでドット柄が施されています。散りばめられた色ガラスは光を当てると美しく反射し、ガラスの美しさを堪能出来ます。色彩の温かみ溢れる一品です。
高岡銅器に通ずる鋳造技術をもとに、さまざまな錫製品を作り上げる能作(のうさく)からも、「軽さ」が際立つギフトアイテムを。こちらのKAGOシリーズは、金属の中でも手の力で曲げられるという錫の柔らかさを利用して、好みの形に変えることが出来ます。この柔らかさは純度100%の錫だから可能なこと。 平たい状態で包まれたKAGO ダリアは、ゆっくりと手で力を加えることで変形することが出来ます。曲げるときにピキピキと音がしますが、これは錫の分子が擦れ合う、「錫鳴き」と呼ばれる音。中身を包みこむような形に変形させたり、あえて高さをつけたりと自在に形を変えて使えるので、受け取った方の手によって形が完成されるという「余白」を残した贈り物となるのがユニークです。
ちょうどダリアの花は7-8月にかけて開花するもので、花言葉は「エレガント、華麗」。花の美しさはほんの一瞬で過ぎ去ってしまう儚いものですが、こうして長く楽しめる花、それも使う人のアイディアによって形を変えられる花ならば、また一味違うギフトとして喜ばれそうです。
例えば遠方に住む友達に、「最近元気?毎日暑いけど、お互いがんばろうね」と、季節のギフトを贈りたい。そんな時にぴったりなのが、バス・寝室周りのリラックスグッズ。寝苦しい夏の夜の安眠を誘うようなガーゼケットなら、物理的にも軽く、なおかつかさばらないので今回のギフトイメージにぴったり。
一般的なガーゼケットは、同じガーゼ生地を重ねて縫い合わせるだけの製法ですが、 ichiori gauze(イチオリガーゼ)は数種類の糸を使った異なる5層の生地で出来ており、更にそれらを一緒に織り込むことで、空気の層を作り出しています。その層は通気性を良くし、適度な温度を保つ効果もあり、夏は1枚でさらっと涼しく、冬は布団に重ねることでほっこりとした暖かさを作り出します。
一年中快適な眠り心地のガーゼケット。汗ばむ季節にはさらりと、肌寒い季節には暖かく体を包むichiori gauze(イチオリガーゼ)の製品は、洗うほどに、気持ちいい肌触りになり、手放せなくなるガーゼ素材のタオルケットで愛着がわくものとなっていきます。
バス周りのギフトでこの時期に人気なのが、SAVONNIERE プティコフレ。20gのミニ石けん3種類と泡立てネットのセットです。リボンがかかった箱を開くと、一つ一つ色違いの箱に入った3種の石鹸がお行儀よくセットされていて思わず「可愛い!」と声が上がりそう。お一人の方にはもちろん、仲の良い女友達3人で分けるというギフトシーンにもおすすめです。
SAVONNIERE (サヴォニエール)は、敏感肌でアトピーに悩んでいたマダム・マリアが、無農薬の天然素材のみを原材料としたナチュラルな石けんを開発したのが始まりです。 そのため、無農薬でナチュラルに、石油成分、合成保存料、合成着色料、合成香料を一切使用せず、原材料の成分を壊さないコールドプロセス製法で、一つ一つ時間をかけて作られています。 それぞれの植物成分が持つ個性を十分に引き出し、1ヶ月以上の熟成期間を経て、最も良い状態で完成します。SAVONNIERE (サヴォニエール)の石けんは、非常に高い保湿力を発揮し、洗顔後はしっとり潤ったなめらかなお肌を実感頂けます。
毎日忙しく過ごしている方への贈り物には、休息時間に使えるクッションはいかがでしょうか。仕事の合間の休憩時間や、家でのんびり過ごす時間に優しく寄り添ってくれるものなので、相手を労う気持ちも伝わります。
仕事や書き物で机に向かう時は、椅子の背もたれ・腰当てに。昼食後はお昼寝枕、リラックスする休日にはフロアクッションとして使えるTAKAOKAのうたた寝クッション。ハートを逆さにした形と、適度な弾力と柔らかさから、うたた寝にはもちろん仕事中や、赤ちゃんとお母さんにリラックスタイムにと、受け取った人があらゆるシーンで使いやすいクッションです。100年以上続く布団作りの老舗が手掛ける、ファクトリーブランドTAKAOKA。京都のほぼ中央に位置する洛中に拠点を構え、丁寧な手仕事による布団作りを受け継いできた老舗ならではの技術が、現代のライフスタイルにも寛ぎの時間を与えてくれます。
最後に、ちょっと変わり種のギフトアイテムを。こちらはLe dd(レディーディー)のDREAMスリッパ。不思議な質感と快適な履き心地が、「第二の皮膚」のようだと世界中で愛され、快適な履き心地が何足も揃えたり、洗い替え用を購入する評価のある製品で国内でも10年のロングセラー。その履き心地の良さから、ZUTTOスタッフの間でもファンが多いアイテムです。
日頃スリッパに求める機能を全て盛り込んでいるのではないかと思う程、機能性に優れたLe dd(レディーディー)のDREAMスリッパは、真空状態のパッケージという見た目もかなりインパクトがあります。サイズ違いや他の色違いと自由に組み合わせができ、結婚祝いや引っ越し祝いなどの贈り物としてもおすすめ。薄いパッケージに入った姿からスリッパが出てくるとは想像がつかないユニークさがあり、包みを開けて「なんだろう?」から「スリッパだ!」となるまでのサプライズ感が演出出来るのも面白いですね。スリッパ本体がとても軽いので、家族へのギフトとして何足かまとめて送っても重さが抑えられるのも嬉しいポイントです。
夏のお中元や年末のお歳暮など、日本には季節に合わせたギフトを贈るという文化があります。電話一本、メール一通で言葉を伝えることは出来る便利な暮らしの中で、相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら時間をかけてモノを選ぶという何とも奥深い行為。ちょっと億劫だけれど何か贈らなきゃ!と思いながら慌ててギフトを選ぶのではなく、「そういえば元気にしているかな」「家族みんなで使ってくれたら嬉しいな」という気持ちを起点としたギフトなら、何を贈ると良いか自ずと決まっていくものです。そんな時にヒントとなるのが、今回ご紹介してきた「軽さ」というキーワード。貰うのはもちろん嬉しいけれど、贈って喜んで貰うのもとても嬉しい。そんな贈り物の「こころ」を感じられるのも、日本の夏の醍醐味なのかもしれません。
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