朝晩と日中の気温差が大きい春や、クーラーの寒さに耐える夏に重宝するのが、薄手で使い勝手の良いリネンストールです。ただ、軽いがゆえに首に巻いていてもかがんだ時にパラっと落ちてきてしまったり、風が吹いたら片側が外れてしまい落としてしまう、なんていうことも。
そんな、薄手のストールに対して持っている使いにくさを解決するために、ZUTTOオリジナルで作ったのが今回ご紹介する「リネンボイル バンド付きフリンジストール」です。
このストールの企画が生まれたのは、デザイナーとのたわいない会話から。以前、春用のリネンのストールを肩にかけて外を歩いていた時、突然吹いた強い風によってストールが舞い上がり、走って追いかける羽目になったという話をすると、同じような経験をしたスタッフが数人。「完全に外れてしまったことはないが、ふとした動きでストールが落ちてしまう」という人や、「ブローチでストールを留めることも出来るが、それだと着脱のたびにブローチを外す手間が発生するので億劫に感じる」という意見も。
そんな雑談から、ではどうやってそれを解決するか?という企画会議に発展し、生まれたのが「ストールに直接縫い付けたバンドを使って固定する」方法。
そしてこのバンドが、単にストールが落ちないように留めるためのものだけでなく、巻き方のアレンジにも使えたら楽しいよね、とどんどん話が膨らんでいったのです。
生まれたのは、こんなアイディア。
・ストールが落ちないようにバンドを使って固定出来る
・そのバンドで巻き方アレンジが出来る
・更に、畳んだ状態でバンドを使うとパッカブルになり、バッグの中に入れやすい&ぐちゃぐちゃになりにくい
みんなの経験から生まれた企画を実際のストールにするために、デザイナーはまずデザイン画に落とし、そして試作品作りに取り掛かります。ZUTTOでは、オリジナルウェアや小物を作る時は社内のアトリエで試作品を作り、修正を繰り返した上で完成品の縫製は外部にお願いしますが、今回の「リネンボイル バンド付きフリンジストール」はデザイナーが全てを手掛けることになりました。
企画を理解し、素材選びや試作品からの修正まで全てを理解している者がお客様にお届けする完成品を作り上げるので、一貫した品質。そうすることで修理にも対応出来るので、使い続けるうちに引っ掛けて糸が出てきたしまったり、フリンジが取れてきたしまったらZUTTOのアトリエにお戻しください。可能な限りお直しをして、お返しいたします。
ストールの素材をリネンにしたのは、これらの理由から。
・汗ばむ春夏にサラッとした肌触りで使える
・自然なシワで、のっぺりしない表情がある
・じゃぶじゃぶ手洗い出来て、汗をかいても日々洗える
そして選び取ったのは、細番手の糸を使用した繊細なタッチの「リネンボイル」。
ふっくらとした手触りでシルクのような光沢感を出す秘密は、液体アンモニア加工を施しているから。セルロース系繊維を膨潤させ、繊維一本一本の断面を丸くし、ねじれがなく滑らになるよう仕上げています。
試作品の段階で、仕上げはアイロンをかけてピシッとした雰囲気にするか、それとも程よいシワを活かすかどちらにするかを検討しましたが、洗いをかけてシワを出すことに。というのも、肌寒ければ首に巻いて、日中暑くなってきたらくるくる巻いてバッグの中へ、春夏時のストールは出し入れが多いから、シワを気にせず扱いやすいようにと考えたのです。
さて冒頭からお伝えしている「バンド」ですが、ストール裏側に付いている共布のこちらがそうです。
このバンドを使うことで、風でストールの巻きが取れたり飛んでしまうのも防げます。
基本的な巻き方を2つ、画像付きでご紹介しますね。
・画像1〜3:ストールの端を持ってバンドの中に入れ込む
・画像4:首に一周巻きつける
・画像5:バンドの反対側の端を、バンドの中に通す
・画像6:形を整えて、完成!
この巻き方で、首の横にストールの垂れる部分を移動させて端を前後に垂らすと下の画像のようなアレンジになります。
こちらはもっと簡単。
・画像1〜2:ストールの端を持ってバンドの中に入れ込む
・画像3:反対側の端をバンドに通す
・画像4:形を整えて、完成!
そしてこのバンドを使って、折りたたんだ時も留めておくことが出来ます。バッグに入れても生地が開いてきてしまい、ぐちゃぐちゃになってしまう・・・ということが防げますよ。
パッカブルにする手順はこちら。
パッカブル完成形がこちら。バンドで留まっているので、バッグの中で解けてぐちゃぐちゃになることもありません。
春は朝晩と日中との気温差がまだ大きく、行き帰りは寒さ対策のために持っておきたい薄手のストールとして。夏は室内のクーラー冷え対策として、半袖の時でも腕を覆えるサイズ感があるのは嬉しいですね。これから贈り物を考えたい母の日のプレゼントとしてもおすすめですよ。