置き場所に困るものをすっきり片付けるための収納雑貨。インテリアの中でも脇役と思われがちなアイテムではありますが、細々としたものを隠してくれてこれ一つでお部屋の印象を大きく変える、重要なポジションにいるのもまた確か。せっかく選ぶのであればお部屋にきちんと合う物を選びたいので、何をどれだけ入れたいか、それが入るサイズかを計算した上で選ぶ方も多いかと思います。
あれを入れるためのものが欲しいからこれくらいの大きさで…。
そんなふうに考えたとき、意外と見逃しがちなのは、その収納の「自由度」がどれだけあるのだろう、ということ。かっちり綺麗に整えるプラスチックや木製の収納もいいけれど、あれもこれもと後で追加していけるのは、ファブリック収納の良いところの一つです。今回は、そんな自由度の高い収納ボックスの魅力をご紹介します。
物を片付ける時、中に入れるものに合わせて適した収納ボックスを選びますが、フレキシブルな素材の収納雑貨には、例えばこんな便利な特徴があります。
「形にとらわれず、自由にぽんぽん収納したい。」
ファブリック収納は、ハンガーのような特殊な形、丸い缶、食材といった形や大きさにとらわれないものを自由に収納するのにおすすめです。
ポケットティッシュのストックや、お手紙・葉書のような、形や量がある程度決まっている物がプラスチック・木製収納に向く一方で、形にとらわれないファブリック収納は、形に特徴があるものでもすっきり収納しておくことができます。高さについても折り曲げて調節できるので棚の大きさに合わせる必要がなく、自由な配置で収納することができるのです。
▲ 例えば、丸底がかわいらしいmocTの収納バスケットは、そのままだとこちらの棚には入りませんが…。
▲ 内側に2回折ることで、ゆとりをもって収納できました。mocTは内側にタグがあるので、内側に折り込むのがおすすめです。
▲ 他にも、紙と似た製法のUASHMAMAのペーパーバッグはSサイズ、Mサイズ、LPサイズを取り扱っており、それぞれ伸ばした時の高さは異なるのですが、ご覧のように棚の高さに合わせて使用することが可能です。
▲ 折る時は、内側、外側どちらにも折り込めます。
「予想外の大きさや量のものも、収納できたら嬉しい。」
ファブリック収納は、容量以上の物をぽんぽん積んでも、製品自体の形が柔軟に変形しますので、様々な収納や片付けに役立ちます。日々増えがちの子どものおもちゃや、増減する食料品の収納にも便利です。
▲ おもちゃやノート、リュックをぽんぽん詰めて。
「使わないときには、コンパクトになってほしい。」
形が決まっているプラスチックや木材の収納ボックスは、使わないときはその置き場所に困ることも。前のお家に合わせて用意したものが、引越し先ではサイズイメージが違ってしまった経験もあるかもしれません。その点、ファブリック収納は変形できるため場所を変えて使ったり、コンパクトに折りたたんで片付けておくことができ、お部屋を変えても長く愛用していくことができるのです。
「収納だけでなく、インテリアとしても活躍させたい。」
ファブリック収納は、ナチュラルな素材を選べば、棚やテーブルの上に置いておいてもインテリアとして馴染みます。ファブリック収納の中には、収納としてだけでなく、バックや鉢カバーなど発想次第で「収納」にとらわれない用途が見つかります。
▲ 中身を隠しながらおしゃれなインテリアへ。
「一般的な収納雑貨の通気性に不安がある。」
素材にもよりますが、布の収納雑貨には通気性がある物もあります。プラスチック製ボックスだと、奥底にいったものはなかなか新しい空気に触れないですが、布系のものは細かい穴があることで通気性も若干ありますので、空気が篭った空間に保管していたくない物を保管する場所として最適です。
そんな自由度の高さを魅力の一つとしているフレキシブルな収納雑貨。今回は、プラスチック収納と比べて何がどれくらい収納できたのか、比較してみました。
用意したのは13×13cmのペーパーバッグ Mと、似たサイズの15×15cmのプラスチック収納ケース。まずはプラスチック収納ケースの方に、綺麗に収納できる限界まで入れてみます。
デスク周りのコードや充電器など、さまざまな形のものがたくさん収納できました。これだけのものが一回り小さめのペーパーバッグ Mに入れられるか試してみると…。
柔軟に広がって無駄なく綺麗に収納できました。
13cmと15cmの差というと大きいケースに小さなケースがすっぽり入ってしまうくらいのサイズ感の違い。
こうやってみてみると2cmといえど、収納ケースの2cmとは意外と大きいものですよね。いくつかまとめて棚に並べるとなると、各2cm分が省スペースに収納できるのはコンパクトさではかなり優秀です。
最後に、収納アイデアをご紹介します。
ファブリック収納雑貨で定番なのは、やはりおもちゃ置き場としての使い方ではないでしょうか。形が変わることでたくさんのおもちゃをぎゅうぎゅうに詰め込んでもきちんと収納できるのが嬉しいです。
▲ 左から、ペーパーバッグ M、収納バスケット、ミディアムトート
大きめの収納ボックスであれば、ランドリーバッグ代わりに中に洗濯物をいれておくのにもよさそうです。くったりした生地の表情がウェアやタオルなどのファブリックによく馴染み、ナチュラルで素敵な生活空間に変えてくれますよ。
高さが細かく変えられるので、タンスや引き出しの区切り収納としても活躍します。色ごとに分ければ、置き場所も迷いませんね。
▲ 収納ボックスM / CaBas
▲ 収納トートボックス / mocT
両足分をまとめて、ぽん、と入れられるスリッパ置き場としての使い方もおすすめ。毎日履かないスリッパはそのまま置いておくには玄関を圧迫するし、急な来客があった際にはすぐ出せないと困ります。そんなときには、使わないスリッパごとインテリアに変えてしまうというのも一つの手段です。
形が似ている二つのブランドの収納ボックスにそれぞれ入れてみるとこんな感じ。Cabasの収納ボックスMは、底にツルツルとした補強があるので、汚れがちなスリッパを入れるのに特に心強かったです。
▼ 収納ボックスM / CaBas
▲ 収納トートボックス / mocT
▲ 左棚の一段目:ペーパーバッグ M / 右側:収納バスケット
水やお菓子、インスタント食品などの収納にもおすすめです。家族が多かったり、買い置きする家庭では、棚やキッチンはいつもいっぱい。食品類は形が整っているようで、意外とサイズが揃わないこともあって散らかった印象に見えがちなので、ファブリック収納にしておくと、少し形が合わないものでもまとめて隠しながら保管しておけるのが嬉しいです。
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