まだうだるような暑さではないとはいえ、5月後半にもなるとジリジリと日差しが肌を照らします。晴れの日の外の眩しさは、早くも真夏のようですね。
今回は、カジュアルに日よけできる『【別注】ハット beats』を試着レビューしていこうと思います。
こちらの帽子はpcnq(パークニック)に別注で作っていただいた特別なカラー。よみもの後半では、企画担当による別注色制作秘話や、愛用レビューもご紹介します。
目次
・被ってみないと気付かないこと
ー 視界はどう?
【別注】ハット beatsは、軽くて折り畳めるカジュアルな帽子です。
日差し避けというと、第一候補にあがるのは「つばの長い帽子」。
とはいっても、つばの長い帽子は女優帽型が多く、そういった帽子を普段被らない自分のようなカジュアル好きの人からすると、エレガントすぎるかな?となんとなく避けがち。お肌を少し犠牲にしても、バケットハットやキャップを選ぶことが多いです。
今回【別注】ハット beatsをとりあげたのは、バケットハットのつばが伸びたような形をみて「カジュアルな大人の日差し避けにぴったりなのでは?」と感じたことから。キャップのようにスポーティーすぎず、いつものカジュアルコーデに合わせられ、年齢を重ねても似合いそうな上品なシルエット。
ところで、実際に帽子を被ってみる前に、少し気になっていたところが2つありました。
・写真を見る限り目深かも。視界はどうだろう?
・暑い日に蒸れないかな?
この点は、被ってみないとわかりにくいところでしたので、散歩に連れて行って確認してみることに。
KONBUの小さめトートバッグへ入れて出発です。つばはハリのある素材ですが柔らかく、くるくると小さくまとめればどこまでも小さくなりそうな様子でした。コットン製なので、ラフィア製よりも気軽に折り畳めて出かけられ、とても扱いやすいです。
コンパクトなのでどんなバッグに入れてもいいですね。今回は近所への散歩でしたが、被ったり脱いだりするトラベルには特に便利ですし、カジュアルなデザインということもあって型崩れをさほど気にせず、バッグから出してすぐ被れるのがいいです。
シンプルさの中にあるちょっとした個性が特徴的なpcnqの帽子beats。今回、pcnqのデザイナーさんに目深なつばについてお聞きしました。
「beatsは、一見シンプルな見た目ではありますが、少し大胆な位のツバの角度はかなりダウンブリム(ツバ下がり)になるようにしています。ダウンブリムのハットは遮光率があるので夏の日よけにはとても良いのです。
被った時の使いやすさと、出したかった見た目のデザインとのちょうど良い加減が難しく、傾斜の角度は特に何度もパターンを引き直し、ようやく完成した形です。」
実際、日差しの強い日に被ってみると、この目深なつばが日除けの役割をしっかりと果たしていることがわかりました。
何も被っていないとやはり顔まわりは火照ったような暑さを感じますが、帽子を被ると、首までぐるりと影を作ってくれることで、風がより涼しく感じられました。
pcnqデザイナーさん
「このハットの良さは、ツバの長さとツバを上に折り返した時の形の面白さにあります。ワイヤーを使うことなくしっかりとツバをあげることができるのは、この極端なツバの下がり方だからこそ。
シンプルでナチュラル、使いやすいけど少しモードさも欲しい。少し帽子に個性を出したいそういった方におすすめしたいハットです。」
ワイヤーのついていないつばで折り返しやすい、というのはこのbeatsならではのいいところだったのですね。実際に折り返した時の視界については、実際の見え方のイメージ画像からご紹介します。
まず、普通に被った時の見え方はこのような感じ。
▲普通に被った時(※画像はイメージです)
次に、後ろ側のつばを折って角度をつけた時の見え方はこのような感じ。かなり見晴らしが良くなります。
▲後ろ側のつばを折って角度をつけた時の見え方
最後に、前側のつばを折った時の見え方はこのような感じ。折り方次第でほとんど帽子は視界に入らなくなります。
▲前側のつばを折った時の見え方
視界の広さでいうと、歩く時はつばを折って歩くのが安全かなと思いました。
前+後ろを少しずつ曲げるのもおすすめです。ちなみに前側のつばを折ったときは、視界に帽子の存在はほとんど感じられないほどでした。
▲前を折っても、日除け効果はあります。
公園で子どもが遊んでいるのを見ていたり、ベンチなどで座っていたりする時には、しっかり首周りまで日除けするためにつばを下ろしてかぶるのがおすすめです。
特別通気性に優れているという生地ではないのですが、汗をかいてもコットン生地が吸収してくれているような感覚があるからでしょうか、蒸れが気になる感じはありません。トップ部分は厚手シャツ程の厚みなので、日差しを遮る安心感はありつつも、涼しさはきちんと確保されている感じ。とはいえ、汗が滲んで色が変わるということも私の場合はなく、リラックスして被ることができたのがよかったです。
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ハット beats別注色の企画担当であると同時に、愛用者でもあるスタッフMに【別注】ハット beatsの使い心地を聞いてみました。
スタッフM
「メーカーの展開色『ホワイト、ライトベージュ、ブラック』にない、中間的な色があると良いな、と。日除けの帽子は着脱したり、ツバを触ったりと、屋外で手で触れることが多いので、特に汚れが目立たない色というのを重要視しました。
とはいえ黒は蜂に狙われやすかったりして、アウトドアではやや不向き。それもあってこの暗めのグレーを選びました。汚れの気になりにくさだけでなく大人の落ち着きも現れて、素敵な出来になりました。」
pcnqデザイナーさん
「生地はコットン100%。別注の色味はグレーということで、少し落ち着きのあるカラーにこだわり、染めた後も何度か生地洗いを重ね、天日干しで乾燥させています。
生地にかかったワッシャー(シワ)加工を自然に残しているので、使い始めから生地に動きや使用感がでて、カジュアルにお使いいただけますよ。
切りっぱなしにしているつば先ですが、ステッチを入れていますので、ほつれ止めにはなっています。つば先が少し解れてくるとまた新品とは違った雰囲気になり、愛用する楽しみもあります。」
スタッフM
「私は、いつも玄関のすぐ手に取れる場所に置いておいてゴミ捨てなどちょっとした外出に使っています。日焼け止めを塗る前にちょっと外に出ないといけない時とかに助かってますね〜。
あとは、やはりキャンプや登山など屋外イベントの時などは欠かせないです。」
スタッフM
「海辺のキャンプでも被りましたが、飛ばなかったです。
ハット類はいままでは被ると少し余裕があることが多くて、そういうものだなと思って被っていたんですが、中の紐を調整したら風の強い日にも飛ばずに被れました。ちょうどよいサイズで被れるとこんなにストレスがないとは!日除けとしての理想的な帽子だと実感しました。」
スタッフM
「あります!2つに絞ってご紹介しますね。
①つばがきちんと固定されること
ツバを折り返せるタイプのコットンハットは、ツバを折り返しても時間が経つと落ちてきてしまうのかなと思っていたのですが、そういうことは全くなく、風が強くてもきちんと形を保持してくれるんです。後ろ側も折り返せてかつ柔らかいので、首を上げた時に帽子が落ちてしまったり、首がつかえてしまったりというストレスがないのも、すごくいいです。
②エレガントな印象にならない
ツバが大きい帽子は、エレガントな印象になってしまうので、普段のカジュアルな自分の服装には合わせにくいなと思っていました。とはいえキャップだと特に顔の横と首の後ろの日焼けが心配で。ハット beatsはコットンのシワ感のある生地なので、アウトドアの服とか、カジュアルなものと合わせても浮かないのがいいです。
あとはツバの周りの切っぱなしの処理。これもカジュアルな装いに合わせる上で良い雰囲気にしてくれています。かわいくてお気に入りです。」
pcnqデザイナーさん
「お手入れは気になる部分を手洗い、もしくは、溜めた水の中で押し洗いが好ましいです。
つば先が切りっぱなしになっていますので、洗う時つば先はあまり触らないようにした方がいいですね。ほつれ止めのステッチは入れていますが、あまり触るとほつれの原因になるかもしれません。」
▼【別注】ハット beats