日本に古くからある、「竹細工」。軽くて丈夫、通気性に優れ、美しい佇まいを持つ竹細工は、ただ物を収めるだけでなく、生活に温もりを与えてくれるものです。たとえば、キッチンで野菜や果物を収納する竹かご。玄関先で鍵やハンカチを収める小さなかご。あるいは、お出かけの際に持ち歩く竹製のバッグ。用途を限定しない柔軟さと、長く愛せる魅力を兼ね備えているものです。
今回ご紹介するのは、そんな竹細工の名品たち。収納からお出かけまで、暮らしのあらゆる場面で活躍する竹細工を、図鑑をめくるようにじっくりとお楽しみください。
目次)
野菜バスケット、食器カゴ、花入、趣味小物収納に。
バッグ、ポーチに。
食器カゴ、野菜バスケット、おもちゃ収納に。
野菜バスケット、お風呂セット、インテリア収納に。
バッグ、ピクニック、野菜バスケット、インテリア収納に。
そばざる、野菜の水切り、お菓子バスケットに。
野菜バスケット、ランドリー、インテリア収納に。
製造された県・素材
岩手県・篠竹
概要
かつて、日本の暮らしには囲炉裏や竈が欠かせなかった。薪を燃やし、煮炊きをし、家を暖める。やがて火が静まり、残るのは灰と炭。その灰(灰汁)は、肥料や洗剤代わりに使われ、線香立てや火鉢にも再利用されたという。「薪を燃やしきったら、炭と灰は分けてたんだよ。」そう語るのは、米寿を迎えた祖母。昔の暮らしを懐かしそうに思い起こす。
土地によっては、炭と灰をふるい分ける道具として使われたのが、こういった竹かごだった。かつては「ふるい」として使われていたこのかごも、今ではその深さと通気性の良さを活かし、野菜やフルーツの保管、さらには食器かごとして愛用されている。
ZUTTOな理由
ずっと使いたいと思える便利さがあります。篠竹は水や寒さに強く、水ハケもいいので、汚れて丸洗いしてもさっと拭き取り乾かすだけでよく、水回りでの使用でもお手入れ簡単なのが暮らしの道具として便利な点。丈夫で使い込むほどに色艶が増し、経年変化が楽しめるのも愛着が湧きます。
収納方法
・野菜や果物を入れる(風通しが抜群です)
・食器カゴに使う
・趣味小物の収納に
製造された県・素材
岩手県・くま笹&和紙
概要
東日本大震災を乗り越え、編み細工という手仕事を通じて希望を見出した女性たちが作る現代の竹細工。直後の悲しみの中、ボランティアによる編み物講習会に集った彼女たちは手を動かし、編み目に集中するうちに少しずつ笑顔が生まれ、やがて仮設住宅に移った後も、編み物は彼女たちの心のよりどころとなり、生きる力へ。そしてプロへと変わった。震災を乗り越えた女性たちの想いが詰まったこのかごは、今、日本全国で愛され続けている。
ZUTTOな理由
ずっと愛着が持てるということ。編み手のストーリーを知ることで、ただのモノではなくつながりも感じられるアイテムです。使うたびにあたたかさが感じられ、もちろん丈夫で長く愛用できるというのも選ばれた理由です。
収納方法
・巾着
▲ ポーチのように使ったり、これ単体をバッグのようにも持てます。
・大、小
▲普段のお出かけに。和紙の丈夫さが加わっており、マイボトルを入れるのにも安心です。
▲サイズイメージはこちら。バッグが柔らかい質感なので、少量入れてくたっとさせて持つのが可愛らしいです。
製造された県・素材
岩手県・篠竹
概要
食器を洗ったあと、水を切るための椀かご。その姿はどこか懐かしく、昔の日常の風景を思い起こさせる。竹で作られた椀かごは、昔から暮らしの道具として愛用されてきた。軽くて丈夫、そして通気性に優れた竹は、湿気を逃がし、カビの発生を防ぐ。清潔さを長く保てるこの特性から、椀かごの素材としても重宝されてきたものだ。
自然の循環をも感じさせる竹の椀かごは、ただの収納道具ではなく、使うほどに手に馴染み、暮らしにそっと溶け込む存在。現代の台所でも、その役割は変わらない。機能性だけでなく、竹の温かみを感じながら使うことで、日々の食卓がより心地よいものへとつながっていく。
ZUTTOな理由
長く使えるということ。水回りで使用されるアイテムにも関わらず、何年、何十年と使い続けることもできるのは、竹の良さだけではなく職人の丁寧な手仕事も関係しています。毎日口につける食器類を清潔に保てるという意味では、健康にも良い椀かごです。
収納方法
・食器の収納に
・野菜や果物の収納に
・おもちゃ収納に
製造された県・素材
宮城・篠竹&山桜&籐&真竹
概要
古くから使われてきた農具のひとつに、「肥料振りかご」がある。手作業で肥料を撒く際、できるだけ均等に撒けるようにと生まれたこのかごは、農作業の知恵が詰まった道具だ。本体には軽量な竹を使い、持ち手には太い木の枝を採用することで、しっかりと重さを支えながらも手に馴染む工夫が施されている。自然の恵みと、人の知恵と技が織りなす肥料振りかご。使うほどに味わいを増すその姿は、今では収納カゴとして愛用者の多いかごだ。
ZUTTOな理由
細かい編み目と木の質感、使うたびに手に馴染む感覚に、愛着が深まります。一見すると道具要素が強いようにも見えますが、だからこその丈夫さを持ち合わせます。本来の用途を超え、あらゆる場面で使用できる便利さもあります。
収納方法
・見せる収納に
▲小サイズ
▲小サイズ
・目隠し収納に
▲大サイズ
・お風呂セットに
▲中サイズ
製造された県・素材
長野県・籐
概要
長野県――四方を山に囲まれたその地には、豊かな自然が広がっている。ここで作られる籐かごの歴史は、今からおよそ180年前、江戸時代に遡る。旅人が持ち込んだカゴ細工の技術が、この地の農家の手によって受け継がれ、農閑期の副業として根付いていったのだ。長野の籐かごの特徴は、その「丈夫さ」にある。山間の暮らしに適応するため、編み目は緻密で、しなやかながらも頑丈。日々の暮らしの道具として、壊れることなく長く使えるよう工夫されてきた。次第にその技術は磨かれ、ただの実用品ではなく、美しさを兼ね備えた工芸品へと昇華していく。
かつて、買い物かごとして籐かごは日常に溶け込んでいた。市場へ行く人々の手には、編み込まれたかごが揺れていたものだ。今でも、環境への配慮や節約の意識が高まり、再び買い物かごを持つ人が増えている。時代が移ろうなかで、その価値を改めて見直されている籐の買い物かごである。
ZUTTOな理由
何よりも「耐久性」です。日常使いでも型崩れしにくく、時間が経つほどに味わいが増す色褪せない美しさ。使う人のライフスタイルに合わせて様々な用途で長く使い続けられる汎用性もまた、このかごが選ばれた理由です。
収納方法
・買い物かごとして
▲小判型
▲バケツ型
・収納バスケットとして
▲バスケット型
・インテリアとして
▲バケツ型
製造された県・素材
茨城県・真竹&藤
概要
そばざるといえば、今も昔も変わらず竹が主役。その歴史は古く、江戸時代にはすでに、茹で上げた蕎麦の水を切る道具として使われていたという。特に、しなやかで強度のある真竹(まだけ)は、その名の通り「真っ直ぐ」育つ美しい竹。丈夫で弾力性があり、そばざるの材料として長く重宝されてきた。
職人たちは、長い年月をかけて、その特性を活かす技術を磨き続けた。水切れをよくするために底の編み目は荒く、強度を保つために縁は細かく密に編む。この絶妙なバランスこそが、竹細工の伝統と工夫の結晶だ。時代が変わっても、夏の食卓にそばざるが並ぶと、どこか懐かしく、ほっとする。手仕事のぬくもりが詰まった竹のそばざるは、今日も変わらず、日本の夏の風景を彩っている。
ZUTTOな理由
色褪せない「暮らしの名品」です。古くからそばざると言えばこういった竹ざるであり、現代の機械生産では実現できない質感と機能性で、使い続けるほどに愛着が湧きます。
収納方法
・そば、そうめんザルに
・野菜や果物の水切り、保管に
・お菓子置き場に
製造された県・素材
茨城県・真竹
概要
山道を歩く人の腰に揺れる小さなかご。昔話や民話の挿絵を思い浮かべると、そんな風景がよく描かれている。腰さげかごは、農作業や山菜採り、薪拾いの際に使われてきた実用的な道具。両手を自由に使えるように、腰に吊るして使うのが特徴だ。収穫した野菜や果実、小さな道具を入れたり、山仕事の合間に摘んだ野花をそっと忍ばせたり。
しかし、ただの道具にとどまらないのが、このかごの魅力。長い年月をかけて、日本の暮らしとともに歩んできたからこそ、どこか懐かしく、温かみを感じさせる。昔話の登場人物が腰に下げている姿がしっくりくるのも、それが日本の風景に溶け込んできた証なのかもしれない。現代でも、ガーデニングやアウトドアにDIY、インテリアとしても活躍する腰さげかご。使い方は広がれど、昔と同じように人の暮らしに寄り添い続ける。
ZUTTOな理由
流行に左右されない「実用性と美しさ」です。世代を超えて愛されてきたかごの一つで、元々は農作業などのために発展したカゴですが、その美しさからインテリアとして使えたり、野菜ストッカーなど、暮らしのあらゆる場面で使うことができます。
収納方法
・収納ボックスとして
・野菜や果物の収納として
・ランドリー周りの布類の収納に
竹細工はそれぞれの土地の風土や人々の知恵、時代を超えて受け継がれた技術が宿るもの。シンプルでありながら奥深い美しさを持ち、昔から暮らしに合わせて少しずつ形を変えながらも、愛されてきました。
囲炉裏がこたつに姿を変えたように、本当に愛されるものは形を変えながら残り続けます。今回ご紹介したかごもそんな魅力を持つものばかり。インテリアになる収納道具に、機能的な水切りかごや野菜かごなど、暮らしに彩りを加えてくれる竹細工と一緒に暮らしてみてください。
▼日本の竹細工 一覧