2WAY、3WAY。
つまり、複数通りの使い方があるアイテムのことを指しますが、
その良さとはどういった点にあるのでしょうか。
例えば、バッグであれば手持ち、肩掛け、斜め掛けが出来るよう
形状や金具、付属品に工夫が凝らされている。
洋服のトップスであれば、前はUネック、後ろはVネックで
どちらを前にしても着られるデザインなど。
使い手のことを考え、様々なシーンで最大限活用出来るように
作り手が試行錯誤していることを思うと、
「沢山使ってね」
「どんなシーンでも使いやすいようにしたよ」
というようなメッセージのようなものにも思えてくるから不思議です。
使い方が増えると、楽しみも増える。
使い方が増えると、出番も増える。
その分だけそのものに対する愛着も湧き、
思い出も増えるということですね。
そんな2WAYのバッグと靴を、ご紹介します。
【 vasco(ヴァスコ)/SUEDE×LEATHER CITY MAILバッグ SMALL 】
まるでヴィンテージバッグのような雰囲気が漂う、がま口バッグ。
1960~70年代にアメリカ都市部の郵便局員たちが使用していたバッグを
ベースに作られたモデルで、装いの仕上げにしたくなるような、
そんな重厚感ある素敵なバッグです。
※トップス:Original Blues/ROLL NECK コットン セーター(近日販売開始予定)
バッグ本体と一続きになったような持ち手があり、
更に取り外し式のショルダーストラップが付いている2WAYです。
ですが、バッグが柔らかく手に吸い付くような手触りで、
クラッチバッグのように抱えても持ちやすいですよ。
がま口タイプなので、ガバッと大きく開く取り出し口は
とても使いやすい作りです。
vasco(ヴァスコ)の創業者は元々古着のバイヤーとして活躍していました。
しかし、ヴィンテージものは非常に魅力があるため高い人気を持っている一方、
数にもその修復にも限りがありました。
ヴィンテージの魅力を多くの人に、長く楽しんでもらうために
新品でありながらアンティークのような風合いを持つよう
素材の調達や加工にこだわっています。
【 Zatchels/ショルダーバッグ 】
サッチェルバッグとは、もともとローマ時代から存在し、
学生に多く使われたイギリスの鞄の総称です。
男女問わずお使い頂けるデザインで、「端正な顔立ち」をした、
かっちりとしたハンサムなバッグ、というイメージです。
ブランドのZatchels(ザッチェルズ)は、 もともとチェスターにある革靴、
革バッグのファクトリーでした。
古くからサッチェルバッグと呼ばれる鞄を作っていましたが、
変化するファッションの中で、変わらずにあり続ける伝統的な
サッチェルバッグのファッション性に着目し、
イギリスで使われている多くのバッグの原点でもあるこのバッグを
ファッションアイテムとして見直したいとブランドをスタートしたのです。
こちらはショルダーベルトが付属し、取り外すと
クラッチバッグとしてお使い頂くことも出来ます。
すっきりとした、厚みのないバッグですので
両手を使わなければならない時にはサッと小脇に抱えることも
出来るのが、クラッチバッグとしての使いやすさでもあります。
マニッシュなパンツスタイルにはクラッチ、
プリーツスカートにシャツ、といった英国の学生風スタイルには
ショルダーバッグ、というように、似合うコーディネートを探すのも
とても楽しそうですね。
バッグを開閉するフラップ部分は金具を差し込むタイプで、
フラップを開けると正面にファスナーポケットが一つ付いていますので、
パスケースや鍵、スマートフォンの収納にもお使いいただけます。
【 REN/FUKURO2wayレジブクロS 】
買い物した時に貰えるレジ袋をイメージし、
シンプルにデザインされたFUKURO2wayレジブクロ。
荷物を入れると、ぺたんこの状態からは想像出来ない、
ふっくら丸みのあるかわいらしいフォルムに変身します。
短い持ち手に長い持ち手を通すとハンドバッグの長さに。
長い持ち手に短い持ち手を通すと、ショルダーバッグとしてお使い頂ける長さに。
このバッグの面白さは、その持ち手。
長さの異なる2本の持ち手がついていて、
それぞれをもう一方の持ち手の中に通すことで、
ワンショルダーバッグまたはワンハンドルバッグの2通りの使い方が可能です。
見た目には、ちょっとした変化。
でも使い勝手の良さとしては大きな差です。
付属品で持ち方を変える訳ではないので、荷物が増えて
ショルダーの形にしたいのに、今日はショルダーストラップを
家に置いてきてしまった、ということもなく形を変えられるのは便利ですね。
REN(レン)では、「バッグは人が使用したときに完成するもの」
との考えのもと、持っていることを忘れさせるほどに、
人の身体にフィットするバッグをつくっています。
その持ちやすさを作り出しているのは、素材の特性を見極めて
吟味されたフォルムと、軽くて柔らかで、手触りの良いレザーへのこだわりです。
こちらのFUKUROシリーズに使用されているのは
ブランドオリジナルレザー「BARE(ベアー)」。
山羊革の天然のシボを活かすために、最小限の染料とオイルで
シンプルになめされており、表面の自然なツヤと美しいドレープが印象的なレザーです。
薄くて軽く、柔らかなBAREで作られたバッグは、
持ったときにその存在感を主張することなく、
まるで洋服を羽織るような感覚で身につけることが出来ます。
【 chausser/plus by chausser レースアップシューズ 】
きちんとした佇まいのレザーシューズ。
chausser(ショセ)の靴の2WAYとは、シューレース(靴紐)を
変えることで楽しめる2つの表情です。
付属するシューレースは、濃い茶色のプレーンタイプと
緑・黄色・茶色が混じった、カラフルタイプ。
※ソックス:rasox/ジャガードウール・クルー レディース
プレーンタイプは、様々な装いに合いそうなシンプルさ。
ビジネスにも使えそうです。
カラフルタイプは、多色使いとはいえトーンが落ち着いているので
艶のあるクラシックなレザーシューズにも違和感なくマッチし、
お洒落な印象を残します。
写真のように、靴下とのコーディネートを楽しむのも良いですね。
シンプルとカラフル、ガラリと変わる印象に、
まるでレザーシューズを2足持っているかのように使い回しが利きます。
使われている製法はグットイヤーウェルト。
オールソールといった底の張り替えが可能なので、
ずっと長く愛用していくことが出来ます。
またグットイヤーは中底と本底の間にコルクを入れていて、
長く使っていく事でコルクが足の形に馴染み、
履き込むほどにフィット感が良くなっていきます。
ブランド名であるchausser(ショセ)は、フランス語で「履く」という意味。
その名の通り、履いた時にその靴が完成するような、
使い手のことを考えた靴作りを行っています。
そして、手入れをすれば「30年履ける靴」を目指したい。
そんな想いから、ずっと履きたくなる靴作りを目指しているのです。
【 dansko/Ingrid イングリッド Black Oiled 】
※右ソックス:etiquette CLOTHIERS/レディースソックス BASIC LUX FLAT(Bordeaux)
アッパーにオイルドレザーを使用したdanskoのサボは、
長い間ZUTTOでも人気の定番アイテムです。
このサボ、アッパー部分にデザインのポイントにも
なっているベルトが掛かっています。
そのベルトは、かかと部分に持ってくることが可能で、
長さを調節するとバックストラップにもなるのです。
よく見ると、ベルト部分には沢山の穴が。
その数なんと12個。
靴のベルトの穴としては多いほうだと思いますが、
短い間隔で微調整を可能にし、履く方に本当に
フィットした心地よさを提供したいという想いが
伝わってくるようです。
また、このストラップ部分にはゴムが付いていて、
着脱しやすい作りになっているのもポイントです。
アッパーに使われているのはオイルを染み込ませたオイルドレザー。
その名の通り、油脂による加工が為されているので、
耐水性や伸縮性に優れています。
普段使いにはもちろん、アウトドアの環境でも使えるほどですので、
どこに行くにも選べるシューズです。