羽織りは、もともと着物の上から着用する男性用の衣服だったことをご存知でしょうか。
風を通しにくいため肌寒い日に着たり、礼装の一種としても扱われています。
現代の洋装が主流になってからは、ジャケットやカーディガンといった
多様な「羽織りもの」が増え、男女問わず季節に合わせて着用されています。
羽織りものが活躍してくれる時期といえば、季節の変わり目。
冬から春へ季節が移ろいでいく時期は、厚手のコートでは暑いけれど、
カットソー一枚では肌寒いといった日も多々ありますし、
朝晩で気温の差が激しい時期でもあります。
そんなときにさっと身につけられるのが薄手の羽織りものです。
羽織りものを選ぶ際に確認しておきたいポイントは2つ。
ひとつは羽織りものの下に着る服と、合わせやすいかという点。
重ね着をする際には色やデザインのバランスのほかにも、
羽織ったときにかさばったり、動きづらくなってしまわないか
というのも重要なポイントになります。
また、羽織ものはトップスの上に着るものなので
どうしても汚れが付いてしまったり、雨に当たってしまったりという場面も多いはず。
そんなときにお手入れをしやすいかという点も、チェックポイントになります。
今回はこの2つのポイントに着目しながら、明日から使える羽織りものをご紹介します。
1965年にフランス・パリでスタートしたK-WAY(ケーウェイ)は、
デザイナーが突然の雨で濡れて走る人の姿を見て
急な雨でも対処出来るウエアを考案したことでスタートしたブランド。
パッカブル ウィンドブレーカーは男性も女性も使えるサイズと豊富なカラーラインナップで、
フランスでは子どもから大人まで使うウエアとして知られています。
ナイロン100%で作られたパッカブル ウィンドブレーカーは約280gと非常に軽い作り。
透湿性に優れ、湿度が高い日や汗をかいても蒸れにくい素材です。
軽い質感で前開きのファスナータイプになっているので、着脱も簡単。
肩〜裾にかけて全体に余裕を持たせて作られているので、
カットソーを重ね着した上から着用しても、身動きに不便を感じません。
それでいて、裾にはきゅっと絞れる調整紐が付いており、
袖口もゴムが入ってすぼまったデザインなので、冷たい風の侵入も防いでくれます。
さらにパッカブル ウィンドブレーカーは畳めばポケットの中に収納が可能。
全体を折りたたんだら裏返した右ポケットの中に入れてしまえば、
バッグにも入るくらいコンパクトなサイズになります。
■K-WAYのお手入れ
K-WAY(ケーウェイ)のパッカブル ウィンドブレーカーはご自宅でお洗濯(手洗い)が出来ます。
・30度以下の冷たい水に中性洗剤を溶かします。
・ウィンドブレーカーを優しく押し洗いし、短時間の脱水をかけます。
・直射日光の当たらない風通しの良い場所で十分に乾燥させてください。(平干しをおすすめします)
※製品は絞らずに形を保つようにしてください。
※製品が十分に乾きませんと、匂いの原因となりますのでご注意ください。
2007年からスタートしたニットブランド、C.T.plage(シーティー・プラージュ)の
AIRY WOOLクルーネックカーディガンは、春の装いに最適なパステルカラーのカーディガン。
ウールと聞くと冬に着る素材のイメージが先行しますが、
薄手に作られているカーディガンなら、春から初夏まで活用出来ます。
また、ウールは高い保温性を持つ素材なので、羽織るだけで体温を適度に保ってくれます。
空気を包み込むような細やかな生地で、クルーネックの丸首のデザインが
女性らしい優しい雰囲気を作ってくれます。
薄手のAIRY WOOLクルーネックカーディガンは、カットソーに合わせるのがおすすめ。
ぴったりとしすぎない比較的緩やかに作られたデザインなので、
ボタンを留めずにまさに羽織るだけでも様になります。
透け感があるので、身につけても暑苦しくなく涼やかな雰囲気が出せるのも魅力です。
かわって、tricotage de marmoutier (トリコタージュ ド マルムティエ)の
クルーネックカーディガンは綿100%で作られたもの。
MAILLE(マイユ)と呼ばれる丸胴編みの製法で
脇下などに縫い代(サイドシーム)がないため、着用した際のごろつき感がなく、
身体に吸い着くようにフィットし、すっきりとしたシルエットを作ってくれます。
クルーネックと細身のデザインが正統派な印象を作ってくれるので、
シンプルなインナーやパンツと合わせたり、涼やかな素材のスカートと合わせてみても。
体に沿うデザインの分、中に着るものはタンクトップやキャミソール、
薄手のカットソーを選ぶと、美しいシルエットを保つことが出来ます。
■カーディガンのお手入れ
ボタンの付いたカーディガンは手で優しく洗うのがおすすめです。
・カーディガンを裏返し、中性洗剤を溶かした水で優しく押し洗いします。
・すすいだ後に軽く脱水をかけます。
・日陰の風通しの良い場所で平干ししてください。
※カーディガンの形を保つために、ねじったり強く押したりしないでください。
※カーディガンはハンガー干しすると生地が伸びてしまいますので、平干しをおすすめします。
雨の日の羽織りは濡れてしまうことを前提に選びたいもの。
RAINS(レインズ)は肩から膝丈まですっぽり覆ってくれるレインコート。
雨の日が多いデンマークで生まれたRAINS(レインズ)は、雨の日もポジティブに
快適に過ごせるようにとの思いで、暮らしに溶け込むスタイリッシュなデザインの
レインコートを手がけています。
すとんとした縦長シルエットのLong Jacketは、身頃や袖に十分に余裕を持たせて
作られており、下に何枚か重ね着しても着膨れしないデザインになっています。
表面は十分に撥水効果のあるポリエステル素材で、背中にはカバーの下に通気孔を持たせているので、
雨の侵入と蒸れを防いでくれます。
腰ベルトが付いたCurve Jacketは、女性らしいスタイルをレインコートを着ても実現出来る作り。
きゅっと腰ベルトを絞れば、まるでトレンチコートのように羽織ることが出来るので
雨の日でなくても身につけたくなるレインコートです。
Ponchoは頭からすっぽり被るタイプ。
Long JacketやCurve Jacketに比べると、身頃の部分が
ゆったりとした作りで、ボタンがない分、下半身を動かしやすくなっています。
そのため例えば自転車に乗る際など、体を動かすシーンにおすすめです。
■RAINSのレインコートのお手入れ
RAINSはご自宅の洗濯機か手洗いでお手入れが可能です。
雨に当たった後はお洗濯してください。
・洗濯機を使用する場合は洗濯用ネットに入れてください。
・脱水後はすぐに日陰の風通しの良い場所で十分に乾かしてください。
※乾燥が不十分ですと、匂いの原因となりますのでご注意ください。
衣服は着た状態で座ったり歩いたり、という動作をしていくと
どうしても生地が擦り切れたりほつれてしまいます。
どの服でも、身につけることで耐久性が落ちてしまうものではありますが、
耐久性にこだわった素材を選ぶのも、長く着られるひとつの方法です。
Yarmo(ヤーモ)のワークコートは、長く着られる羽織りをお探しの方におすすめ。
ワークコートという名が付いている通り、そもそもはイギリスの港で働く
人々に向けたワークウエアをブランドが手がけていたこともあり、
摩擦や汚れに強く、実用的な作りになっています。
表地は織り目が斜めになった「綾織」、裏地は「平織」のツイルコットン生地になっており、
表裏で織り目が異なることで、伸縮性の違いから歪みが起き、独特のこなれた雰囲気を醸し出しています。
この歪みによって、表裏の生地の間に空気の層が自然と生まれ、
ふっくらとした形になっているので、中に重ね着をした状態でアウターとして活躍してくれます。
洗いこむことで毛羽立ち、次第に柔らかさを増していくので、
使い続けることで体に馴染んでいくのもまた魅力です。
■ワークコートのお手入れ
Yarmo(ヤーモ)のワークコートはシーズンごとや
汚れが付いたり汗をかいた場合にお洗濯してください。
・ご自宅でお洗濯する場合は、洗濯用ネットに入れてお洗濯してください。
・お洗濯後は風通しの良い日陰で十分に乾かしてください。
※移染の恐れがありますので、単独洗いをおすすめします。
※直射日光の当たる場所に長時間置きますと、色あせの恐れがありますのでご注意ください。