かごバッグは持つだけで存在感が生まれ、装いのポイントになるアイテムです。
涼しげな印象から夏になると持ちたくなるかごバッグですが、
今回ZUTTOが作ったあけびのかごは、季節問わず、服装問わず
使いたくなるものに、という想いがあります。
かごバッグは布や革などのバッグと違い柔軟性がないので
手持ちタイプが多いのですが、
ファッションに合わせて持ち方を変えられるように、
今回の別注品はかごバッグには珍しく3WAY仕様にしました。
ショルダーストラップは長さを変えられるので斜め掛け・肩掛けに、
ストラップを外せば手持ちになります。
カジュアルからフェミニンまで、様々なコーディネートに
合わせやすいあけびのかごバッグになりました。
<3WAYコーディネート>
肩からかけて軽快なスタイルに。カジュアル過ぎず、きれいめ過ぎずちょうど良いバランスです。(モデル身長158cm)
サンダル:ITALO CARLI/ストラップサンダル BEIGE
カジュアルな装いにも合い、かつ両手がフリーになる斜め掛けスタイル。(モデル身長158cm)
Tシャツ:CAMBER/8oz MAX WEIGHT CUT POCKET Tシャツ
ショルダーパーツを外せば、手持ちかごバッグに。女性らしく落ち着いたコーディネートに合います。(モデル身長158cm)
サンダル:dansko/VERA ヴェラ Black Burnished
またショルダーストラップの前面はレザー、裏面は帆布で仕上げています。
これは、レザーの色落ちにより洋服に色移りしないように
洋服に接する裏面を配慮したことと、
長い間使用することでレザーが伸びてしまわないように、伸び止めの意味もあります。
もちろん、あけびのかごにさほど重いものは入れないようにして
頂きたいですし、重さでレザーが伸びる心配はさほどないのですが、
それでも長く使うことを考えてこの仕様にしています。
今回の別注品、あけびのかご(並編みグニ手・ショルダーストラップ付)は
スマートフォンに長財布、文庫本、350mlのボトル1本、ミニポーチが入るほどの容量。
あまりパンパンに入れてしまうとスマートではないので、
必要最低限の荷物に抑えてくださいね。
昨年のあけびのかご別注でもご好評いただいたのですが、
今年も、あけびのかごの持ち手にレザーを巻きました。
違うのは、そのレザーパーツが取り外し可能になったこと。
レザーパーツをつけると、あけびのつるの跡が手につかず
ぎゅっと持っても、腕に掛けて持っても痛くなりにくい仕様です。
リラックスした雰囲気のあけびのかごに黒のレザーを
巻くことでキリリと引き締まり印象が変わります。
秋や冬に持っても違和感がないので、ぜひ季節を問わずお使いくださいね。
レザーパーツでこだわったのは、湾曲している持ち手に
巻いた時に突っ張ったりたわんだりしないよう、
レザーを立体的に縫製したことです。
あけびの持ち手に沿う形になり、手にフィットしますよ。
持ち手のレザーパーツを外すと、あけびの持ち手は
「グニ手」仕様になっています。
「グニ」とは、青森の言葉で「三つ編み」のこと。
つまり、あけびのつるを三つ編みにして持ち手にしています。
それにより、細いのに強度を持たせることが出来、
可愛らしさも強さも叶えてくれるのです。
あけびは、つる植物の一種、他の樹木を支えにすることで
高いところへ茎を伸ばす性質の植物です。
紫色をした果実は食用として流通し、つるはかご細工に用いられます。
あけびのかごは時間をかけて作られることをご存知ですか?
毎年、秋頃あけびのつるを採取し、その後半年から1年ほど乾燥させます。
つるの中の芯まで乾燥させる必要があるためです。
そして実際に編み始める1〜3日前から水に浸け、柔らかくなった状態で
つるの節を取り、編み込んでいきます。
あけびのかごは弾力性があり、かごの中でも
比較的持ちやすいかごだと思います。
使っているうちに徐々に自然な艶が出てきますが、
長い年月をかけて「育てる」楽しみがあります。
素材自体が丈夫で、修理をしながら使い続けられる
利点がありますので、世代を超えて愛用することが可能です。
自分が使っていたかごが、子供や孫など
また次の世代が使ってくれるなんて素敵ですね。
今では希少な素材と職人の技
20年前と比べるとあけびのつるの収穫量は10%ほどに
落ちてきているのだとか。
林業に従事する人の減少による森林の荒廃や、
気候変動の影響など様々要因はあるようですが、
あけびのかごを編むための原料が希少となっていることは事実のようです。
そのため、宮本工芸ではあけびのつるを無駄にしません。
自然のものなので、当然その色や太さ、長さは様々です。
中には、色が濃く黒っぽいものもありますが、
そういうものでも無駄にせず、バッグの底面などの
目立たない箇所に使用することでバッグ全体のバランスを
取りつつ、貴重なあけびを捨てることがないよう工夫しています。
1本のつるを編み上げ、立体的な形を作り出す様は職人技の一言に尽きます。
編み目を揃え、かご全体の形や大きさを揃え、
日常的に使用するに足る強度や使いやすさを
備えさせるのはすごいことです。
素材1本1本の特性を見極め、かごのどの部分に
使用するかを職人の経験則で決めていくのです。
そんな、貴重な素材と今では数えるほどとなってしまった、
あけびのかごの職人技で作られたかごを、
夏の間だけ活躍するバッグにするのはもったいないことです。
ショルダーストラップで持ち方を変えられ、
レザーパーツで印象を変えられるようにしたのも、
長く使って欲しいからなのです。
あけびという素材がもともと耐久性が高く、
さらに熟練した職人の編みで長く愛用出来るあけびのかご。
素材や編み手不足により希少となったあけび細工ですが、
もともとは日々の暮らしの道具として生み出され発展したもの。
仕舞いこまず、日々使って触ることが何よりのお手入れになります。
日々のお手入れには
使い終わったら、編み目に沿って、乾いたたわしやブラシなどでホコリを払います。
湿気は大敵
革製品同様、かご類も湿気を嫌います。
使わない時は仕舞うのではなく、ドライフラワーを
飾ったり、収納用品として活用したりと、
「使う」ことを心がけると良いようです。
どうしても仕舞う場合は、紙袋など通気性の
良いものに入れて保管してください。
オイルを塗ってはいけません
かごバッグの艶出しには様々意見があるようですが、
宮本工芸の職人さんの見解では、オイルは塗らずに
使っている時の自然の手の油で出る艶がきれいなのだとか。
(オイルは、黒っぽくなってしまいます。)
また、乾いたたわしでブラッシングすると若干艶が出てきます。
ひどい汚れには
ひどい汚れの場合は、水洗いをします。
洗剤を使わず、たわしでゴシゴシと洗います。
乾燥させる時は必ず陰干しで、しっかりと乾かしてください。
天気が良い日の午前中に洗うことをおすすめします。
茎が折れてしまったら
使用していくうちに、茎が折れたり曲がったりしてしまうことも
あるかもしれません。その際は、中に押し込むかハサミで切ります。
茎は乾いているので、ほつれてくることはありません。
また、宮本工芸では修理も受け付けていますので、
ZUTTOカスタマーサポートまでご相談ください。
▼【別注】あけびのかご(並編みグニ手・ショルダーストラップ付) 商品ページへ