英語で書くと「DAY PACK」。
その名の通り、1日分の荷物をパック(収納)出来るリュックがデイパックです。ほとんどの方にとって、毎日1日分の荷物を持ち歩く、ということはありませんが、もともとは1日かけて山を登る登山者が使うためのバッグだった背景を知ると、その高い収納力に納得がいきます。
デイパックの表側に鍵穴のような穴が付いていたり、上部と底部に輪っかが付いている場合がありますが、これは登山者が使う細長い工具を取り付けられるように作られた仕様。登山者の使うデイパックの仕様が、今では普段使いになるデイパックのデザインのひとつとして残っていったのです。
1日分の荷物が入るデイパックは大きな容量のほかにも、細かな仕分けが出来るようポケットが多数付いていたり、重い荷物にも耐えうるよう工夫が凝らされています。高い実用性を持ったデイパックは、アウトドアも普段使いにも持ってこい。そう考えると、デイパックは「日常で役立つリュック」と言い換えても良いのかもしれません。
自分が使うデイパックを選ぶ際、「どんな場面で使うのか?」を前提に、容量・重量・デザインを考えていくのがおすすめです。
例えば、本を持ち歩く普段使いのデイパックを探すのであれば、本体の軽さ・重さにも耐えうる構造を重視して。外でのキャンプなど、アウトドアにも使えるデイパックであれば、汚れにくさ・荷物の取り出しやすさをチェック。さあ、自分に合うデイパックを探しに行きましょう。
DAILY DAYPACK /STANDARD SUPPLY 約18L 約435g
日々のスタンダードを提案するSTANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)。DAILY DAYPACKは軽量でそのシンプルな作りが魅力です。
一番の特徴は64クロスと呼ばれる、コットン60%とナイロン40%を素材とした生地。光沢のあるナイロンは丈夫で撥水性があり、コットンが含まれることでしなやかさがプラスされています。きらりと光沢のあるジップを開けば、メインの収納部分にベルトの付いた背面ポケットが現れます。サイドにはボトルが入るスリットポケットに、内側にさらに2つ収納ポケットが付いた前面のオーガナイザーポケットと、見た目のシンプルさからは想像出来ないほどの収納力を持っています。
ユニセックスなデザインなので、男女問わずお使い頂けますし、無駄な装飾がない分、毎日の通勤・通学、マザーズバッグ、休日用のバッグなど、どんなシーンにも馴染むのがDAILY DAYPACK。普段使いのしやすい、まさに「デイリー」なデイパックです。
デイパック/ Winter Session 約20L 約1100g
女性でも持ちやすくて丈夫なキャンバスバッグを目指して作られたこちらのWinter Session(ウィンターセッション)のデイパック。オイルをたっぷりと滲み込ませた上質な牛革に、真鍮のパーツ、そして肉厚で丈夫なワックスコットンキャンバス。こだわりの素材を組み合わせて作られたデイパックからはおのおのの魅力を垣間見ることが出来ます。
肉厚なキャンバス生地を使うことで、背負っても下ろしても型くずれしにくいのがこのデイパックの特徴。前面には大きめのポケットが付いているので、小物はもちろん、ちょっと文庫本や書類をさっと仕舞いたいときに役立ちます。中を開けば、しっかりマチのあるメインスペースに、2つの背面ポケット。全体が型くずれしにくい分、例えば薄手のブランケットまでもすっぽり。鮮やかで目を引く配色がデザイン性を見せてくれるので、休日用バッグとしておすすめなデイパックです。
NylonCross×Leather Old デイパック/vasco 約30L 約1100g
丸みを帯びたトップに丈夫な革の底面が付いた、vasco(ヴァスコ)のデイパック。縦・横ともにゆったりと作られた梨型のシルエットは、1960〜1970年代に普及したオールドデザインです。丈夫かつ経年変化を楽しめるコットンナイロンと深みのある牛革は相性がよく、鮮やかな色のバランスを楽しむことが出来ます。
デイパックに革を使う理由のひとつは、耐久性を高めること。vasco(ヴァスコ)のデイパックは厚みのあるショルダーベルトに銅製のリベットを付けることで、さらに丈夫さをアップ。革製の底面にもしっかりと厚さを持たせているので、まず破れてしまうという心配がありません。
高さも奥行きも申し分のないサイズなので、高さのある水筒などを入れるのはもちろん、底面が安定しているので傾きが心配な大きめのお弁当箱も、難なく入れることが出来ます。愛読書も入れて、いざお出かけ。
スモールパック/FILSON 約24L 約560g
きゅっと絞る巾着のようなドローコード式の口が最大の特徴のこちらはFILSON(フィルソン)のデイパック。軽さと丈夫さのどちらも持つナイロン生地を本体に使い、容量たっぷりなのに軽い、というデイパックに欲しい実用性を備えています。
ドローコード式のデイパックというと、気軽に使えるナップサックを思い出した方も多いのでは。ドローコード式の良さは何よりも、ガバッと開く大きな開口部。かさばりやすい衣類や靴までも入れることが出来ます。ファスナータイプだとどうしても荷物の量が制限されてしまいがちですが、ドローコード式ならその心配も少ないのが嬉しいポイント。
内側にはチェック柄のファスナーポケットが付いており、こちらは取り外しが可能。取り付けたままでも、取り外してポーチのように使っても。見かけは登山者のようなデイパックですが、女性でも背負いやすいサイズなので、日帰り旅行や山や海へのレジャーなどにも活躍してくれます。
ラックサック/FJALLRAVEN 約30L 約1210g
本体をすっぽり覆うカバーにキツネのマークが目印のFJALLRAVEN(フェルラーベン)のラックサック。約30Lの大容量なデイパックは、その容量だけでなく、どんな環境にも適応する機能性の高さを見せてくれます。
革と組み合わされた本体の素材はG-1000と呼ばれる生地。デニムの2倍摩擦に強く、密度の高さやワックス加工によって防水性・防風性にも優れています。カバーを外すと本体は巾着タイプの開口部。そのため横から雨が入り込む心配もありません。折りたたみ側や水筒が入るサイドポケットにも、カバーが被さってくれます。大容量のメイン収納の内側にはファスナーポケットが付いており、小さな小物もなくしません。
至れり尽くせりのラックサックは、ハードなアウトドアにも、荷物が多くなるレジャーにも、キャリーバッグの代わりとして旅行にもぴったり。長めの折りたたみ傘やバスタオルまでしっかり入るので、ひとつ持っていれば安心なデイパックです。
デイパックには収納力だけでなく、ほかにも機能や作りによってそれぞれの特徴があります。デイパックに欲しい、こんなこと。そんな要望別に、選ぶポイントもご紹介します。
デイパックは背負って持ち歩くものではありますが、背負っているとやっぱり気になるのが重さ。長い時間背負うのなら、出来るだけ軽いものを選びたいですね。
上記でご紹介した5アイテムの中で、もっとも軽かったのはDAILY DAYPACK。この理由は64クロスの素材の軽さにあります。
しなやかでさらりとした質感は体にも沿い、荷物が入っていない場合はぺたんこにして収納出来る良さも。ナイロンを使ったFILSON(フィルソン)のデイパックも比較的軽量。デイパックの本体が軽量だと、たくさんの荷物も気兼ねなく詰められますね。
容量が大きなデイパックには、もちろん重たい荷物を詰める場合があると思います。本を数冊持ち歩いたり、大きめの水筒を入れたり。そんな重量のある荷物を入れすぎたらデイパックに負担がかかるのでは…と心配な方には、丈夫な革をふんだんに使ったデイパックがおすすめです。
vasco(ヴァスコ)のデイパックは厚みのある革を底面に使うことで、耐久性を補強しています。安定感のある革の底面には重い荷物もなんのその。また、たとえば書籍のカドなど、少々とがったものが当たっても、本体に影響を及ぼすことがないのが革パーツの良さです。
さらに重い荷物を持ち運ぶ際の肩や背中への配慮が為されていたら、なお良し。ショルダーベルトにクッション性のあるものを使っていたり、背面パットが入っているものを選ぶと、荷物を持ち運ぶ負担が軽減されます。
晴れた日だけに使うわけではないデイパック。思いがけず通り雨にあってしまうことも、風雨が吹き荒れる日は両手が空くデイパックを選ぶことも多いはず。そんなシーンには水にも強い素材や加工がされたデイパックを。
STANDARD SUPPLY(スタンダードサプライ)のDAILY DAYPACKは撥水性のあるナイロンを使っているので、ちょっと雨に当たってしまったというくらいなら大丈夫。後でしっかり乾拭きすれば問題ありません。撥水性があると汚れも付きにくいという良さもあります。
ドローコード式の口、さらにカバーが付いたFJALLRAVEN(フェルラーベン)のラックサックなら、風の強い雨の日でも中に水気が入ってしまう心配はご無用。本体も防水性の生地なので中に滲み込んでしまうこともありません。
多くのシーンで活躍してくれるデイパック。デザインや機能性によって様々な種類がある中で、「日常で役立つバッグ」としてご自身にぴったりなものが見つかりますように。
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