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KENT(ケント)のブラシ、洋服を美しくケアする秘密とは?

ー使い心地で比べる洋服ブラシ5種

 

 

今回取り上げるのは、G.B.KENT(ケント)の洋服ブラシ達。洋服ブラシを使うと、毛玉を防ぐことが出来る、汚れを落とすだけでなく毛並みが整って服が長持ちするなど、洋服ブラシが大切だということは何となく知っているけれど、自分に合う洋服ブラシを選ぶのは意外にも難しいのです。ブラシ専門メーカーであるG.B.KENT(ケント)の魅力を交えながら、自分にぴったりのブラシの選び方を解説していきます。

 

 

 

 

18世紀から、英国王室御用達

 

 

G.B.KENT(ケント)は、1777年に創業した歴史あるブラシメーカー。現在はアプスレーを拠点とする近代的な設備で製造していますが、製造過程の多くは今も手作業で行なわれています。18世紀よりイギリス王室御用達のブランドとしても愛され続け、その品質は確固たるものとして世界的に認知されてきました。創業時がジョージ3世の時代ですから、それ以降9代もの治世に渡り、G.B.KENT(ケント)のブラシが王室で愛用されてきたことになります。

 

 

ブラシ専門メーカーとしての強みとは?

 

 

今回メインに取り上げるのは「洋服ブラシ」ですが、その前にKENT(ケント)がブラシメーカーとしてどのような強みを持っているかは、ぜひご紹介すべきところ。そこでまずご覧頂きたいのがこちらの写真。映っているのは、いずれもKENT(ケント)の製品です。

 

 

 

左に映っている大きなコームがヘア用の「レディース ラージハンドル レイク コーム」。材質が一番優しいと言われる高品質のセルロース・アセテート素材を使用し、切り出しから研磨まで20以上もの工程を経て作られます。1cmに3個の歯が並んだ設計なのですが、静電気が起きにくい素材のため髪に優しく、ヘアセットにはもちろん、バスルームでのトリートメントタイムにもおすすめ。ヘアトリートメントをつけた髪をこのコームで優しく梳かすと、トリートメントが髪1本1本に行き渡り、よりなめらかな仕上がりに。

 

 

 

 

そして、右の小さなサイズは、なんと男性の髭用。こちらは全長たった7cmと、とにかく小さな設計で1cmに8本の歯が並ぶ緻密なモデル。日本では口ひげを蓄える男性は比較的少ないので、髭用コームという製品自体馴染みが薄いですが、古き良き英国紳士にとっては大切なアイテムなのでしょう。サイズこそ小さいですが、美しく正確な歯の並び方、地肌に当たる歯先を丸くする配慮、指に持ちやすいハンドルなど、ヘアコームと同じものづくりの情熱が随所に盛り込まれているのが分かります。(※こちらは参考商品のため、現在ZUTTOではお取り扱いがございません。ご了承くださいませ。)

 

大きさや用途は違っていても、「梳かし、美しく整える」という目的は共通の製品。コームだけでも実に様々なバリエーションを展開するKENT(ケント)ですが、第一次世界大戦の際には、大量のブラシを英国陸軍省のために毛髪用・歯磨き用・シェービング用・洋服用・靴墨用・靴磨き用ブラシを製造。豚毛の使用が宗教上禁止されているインド軍隊のために、木の柄と植物繊維でできた特製の歯ブラシを製造するなど、使う人のニーズに合わせた製品づくりも出来る老舗ブランドです。

 

 

 

その秘密は、ブリッスルにあり

 

髪の毛に、髭。いずれも私たちのお洒落を司る大切なパーツですね。ここで忘れてならないのは、私達の衣服もまた、様々な「毛(繊維)」によって生み出されているということ。ヘアコームと洋服ブラシ、一見すると用途が全く異なるようにも思えるのですが、「梳かし、美しく整える」という目的を考えると、さして遠い存在ではないのです。髪の毛を日々梳かして美しく保つのと同じ心持ちで、衣服を整えてみたいものですね。

 

 

KENT(ケント)の洋服ブラシの特徴は、「ブリッスルへのこだわり」です。ブリッスルとは、豚の毛のこと。自然の産物である豚毛はタンパク質からなるもので、その構造は機械によって生産されうるものではありません。豚毛の表面は魚の「うろこ状」のもので覆われていて、ブラッシングする際、櫛のような働きをします。このような独特の表面構造を持つ豚毛は、非常に細かなほこりやちりを取り除くことが出来ます。これはナイロンブラシには真似の出来ない事なのです。さらにKENT(ケント)は、「細め、ふつう、多め」といった様々な髪質をしっかりブラッシングできるよう、多様な硬さや太さの豚毛を使い分けて、用途に合った仕上がりを実現しています。

 

 

 

ここからは、実際にKENT(ケント)の洋服ブラシ5種を取り上げて、それぞれの使い心地を見ていきましょう。いずれも豚毛を使用した洋服ブラシですが、毛質が微妙に異なっています。洋服ブラシを選ぶ上でチェックしたいのが、「硬さ」「長さ」「毛の並び方」です。見た目には一様に見える洋服ブラシだったとしても、実はケアする衣類の素材や、用途に合わせて毛の品質を使い分けているのです。

 

 

 

一家に一本、カシミヤからウールまで対応する

「カシミア & ウールケア 洋服ブラシ」

 

 

毛:黒&白豚毛 3.3cm/156束7列

本体材質:サクラ

 

長く柔らかめのブリッスルを156束と、たっぷり配した万能ブラシ。一度払うだけで広い面をブラッシングすることが出来る、丸く大きなブラシ面が便利。中心に黒豚毛、周囲に白豚毛を使用し、ブラシ自体が柔かく毛足が長いので、カシミアからウール製品まで幅広い衣類のお手入れが可能な万能ブラシです。 

 

【こんな方にぴったり】

・クローゼットにはカシミヤ、ウール両方が入っている。

・ストール、ジャケット、コートなど、一度に複数のアイテムをブラッシングしたい。

・1本のブラシで、幅広い素材に対応したい。

 

 

繊細なカシミヤストールにもおすすめ「カシミアケア 洋服ブラシ」

 

毛:黒&白豚毛約2.1㎝ /143束7列

本体材質:サペリウッド

 

木目の美しいサペリウッドを本体に使用したのが、こちらの「カシミアケア 洋服ブラシ」。黒&白豚毛を使用しているのは、先述のカシミヤ&ウールケアブラシと同様ですが、毛の長さ、束の数、並び方が異なっているのが分かります。こちらも、豚毛の中でも柔らかいものを使用しているので、繊細なカシミヤ素材を優しくケアすることが出来ます。四角の形に毛束が並んでおり、真ん中も端も列の数は同じため、同じ力で一様にブラシ面が当たるのが特徴です。

 

【こんな方にぴったり】

・カシミヤストールやセーターが好きな方。

・素材に応じて、洋服ブラシを使い分けたい。

・太めで握りやすいハンドルが好み。

 

 

ウール好きのベーシックな一本に

「ウールケア 洋服ブラシ」

 

 

毛:黒豚毛約2.1cm/128束6列

本体材質:サクラ

 

一方、こちらはトラディショナルなウール用洋服ブラシです。 コシの強いブリッスルを使用しているんため、ウール製品全般にお使い頂けます。 128束6列と毛束の数はやや少なめで、衣服にブラッシングする時の摩擦を感じにくく、ハンガーにかけたコートやジャケットもすいすいとブラッシング出来ますよ。

 

【こんな方にぴったり】

・クローゼットの中にはウール製品が多い。

・メルトン生地のコートや目の詰まったジャケットのホコリを払いたい。

・ナイロン毛など化学繊維のブラシを使っているが、試しに豚毛ブラシを使ってみたい。

 

 

ジャケットとパンツに使い分けができる

「ダブルサイド ウールケア 洋服ブラシ」

 

毛質:黒豚毛1.2cm、1.8cm/156束7列

本体材質:サクラ

 

一風変わった出で立ちの、両面ブラシ。ダブルサイドというその名の通り、ブラシが両面についたブラシで、 片方は短く硬い面、もう一方は長く柔らかい面という違いがあります。いずれの面も、カシミヤ対応のブラシと比較すると硬めです。短くブラシ面はズボンに、長いブラシ面はジャケットに使い分けることが出来ます。

 

【こんな方にぴったり】

・日々スーツで出勤するビジネスパーソン。

・繰り返し着用する仕事着の毛玉が気になる。

・ツイードなどのしっかりとしたウール生地、目の細かい織りの生地が好き。

 

 

 

出張・旅行の携帯や、サブの2本目として

「ハンドバッグサイズ ウールケア 洋服ブラシ」

 

 

・毛:黒豚毛約 2cm/134束6列

・本体材質:サクラ

 

柄付きブラシだけでなく、コンパクトサイズのウール用洋服ブラシも。ハンドルがない分、簡易なデザインですが、洋服ブラシとしての機能は十分に発揮してくれる頼もしい味方。しっかりとした硬めの豚毛のブラシで、ジャケットやウール製品、またスエード・ヌバックのようなレザー製品にもお使い頂けますので、出張の多いビジネスマンや、旅行好きな方にぴったり。日常的に衣服のブラッシングを行っている方は旅先でも服のケアを気にする方が多いので、既にメインの洋服ブラシをお使いという方のサブアイテムとするのもおすすめです。

 

 

 

洋服ブラシのお手入れ方法

 

お洋服をケアするための洋服ブラシですが、そんな洋服ブラシにも時にはお手入れが必要です。

 

たっぷりのブリッスルを使ったKENT(ケント)のブラシは、衣服のホコリやチリをしっかりと取り去ってくれますが、しばらく使うと、どうしてもブラシの中に取り去ったホコリや、衣服の繊維が残ってしまいます。黒いウールコートをブラッシングしたら、逆にカシミヤの白い毛が付いてしまった、ということもありますので、定期的なメンテナンスを行いましょう。

 

 

 

ブラシに溜まった埃は、定期的にコーム(櫛)で取り除いてください。写真のような目の細かいヘアコームがあると便利です。根元から何度か埃を持ち上げるようにクリーニングし、表面こするように、埃と繊維を取り除きます。

これだけでもすっきりしますが、さらに汚れが目立ってきた時は、ブラシ部分のみ中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸けて洗ってください。 洗剤を洗い流し、タオルで水分を拭き取った後、ブラシ面を下にして風通しのいい所で自然乾燥させてください。

 

 

▼G.B.KENT(ジービーケント)ブランドページへ

 

 

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投稿者: 斎藤 日時: 2018年02月13日 11:00 | permalink

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