春の花がつぼみを膨らませ、心なしか浮き足立つ気持ちになる、この頃。今の時期には、鮮やかな色合いの"春服"を買いたくなりますが、果たしてこれは季節が過ぎ去った時に「良いお買い物だった」と言えるのでしょうか。春は短く、暖かくなってきたなと思うとすぐに灼熱の太陽がジリジリと照りつけます。移ろいの早いこの時期に必要なのは、誰でも美しいシルエットを叶えられる、着心地の良いカットソー。今回はZUTTOオリジナルのテクノラマ天竺カットソーシリーズを取り上げながら、この時期に手に入れておくべきカットソーとは?をテーマにご紹介します。
お買い物をする際に、サイズ選びは重要ですよね。S・M・Lと行ったサイズ展開がされていると、どうしても「自分の体にぴったりのサイズ」を探したくなるものです。ところが、実際に着てみると「あれ?イメージと違うかも・・・」ということも。ぴったりサイズのお洋服は、どうしても体の線が出やすく、身長だけでなく身幅や肩周りなどのサイズ感が少し思っているものとズレているだけで気になってしまうものなのです。特に、一枚で着られる春夏の装いでは「ぴったり(ジャストフィット)」が必ずしも正解で、快適とは限りません。
例えば、ゆったり着られる、フリーサイズのカットソー。ハリがあってしなやかで、体の線が出過ぎないもの。そんなお洋服ならば、服の持つ美しいシルエットを生かしながら、快適にコーディネートを楽しむことが出来るのです。
美しいシルエットを作り出すのは、「360度の隙のなさ」。お買い物をする時、正面から見た時のイメージはしやすいものの、横のシルエットや後ろ姿までイメージし辛いのが現状です。今回は、そんな隙のないシルエットを求めて、カットソーの「横顔」、「後ろ姿」に注目していきましょう。
印象を決める、横顔
ゆったりしたシルエットのカットソー。横からのシルエットで重要なのは、「かたちをどう見せるか?」ということ。例えば、このカットソーだと、下に向かってストンと落ちたかたち。各所に切り替えのデザインが入っているので、縦長のすらりとした印象を与えます。
テクノラマ天竺 切り替えトップス(モデル身長:158cm)
そして、裾に向かって上品にすぼまっているのは「ダブル付け」仕様だから。太めに折り返して縫うことで、身頃が広がりすぎず、まとまった印象になります。ただの「Tシャツ」とは少し異なった、カジュアル過ぎない雰囲気です。
次にお見せするのは、先ほどとは打って変わって裾に向かって広がったデザイン。
テクノラマ天竺 Uネックトップス(モデル身長158cm)
こちらは横から見るとAラインのシルエットが出来上がっています。徐々に裾に向かって広がっていくAラインのデザインは、上半身の気になる部分を包み込むように隠してくれる効果があります。かといって、着丈が長すぎると横から見た時に綺麗に見えないため、サイドにはスリットが入っており、前後で長さを変えています。
前身頃だけボトムスにインすることも出来るので、パンツでもスカートでも、良く似合うシルエットです。
見られているのは、実は後ろ姿
自分ではなかなか気付きにくい後ろ姿のシルエット。コンパクトにまとめたいならコクーンシルエット。すらっとした印象にするのなら縦長なシルエットになるものがおすすめです。
テクノラマ天竺 切り替えトップス(モデル身長:158cm)
こちらはダブル付けで裾がすぼまり、コクーン型のシルエットに。お尻までかかる長さではありますが、長すぎる印象もありません。
テクノラマ天竺 Uネックトップス(モデル身長158cm)
ゆったりしており、リラックスした印象です。どちらも後ろ下がりになっており、腰回りをカバー。ゆとりを持たせながら、カジュアルになりすぎない絶妙なシルエットです。
今回、取り上げているカットソーは、正に「季節の変わり目に重宝する」1枚。カラーは白とネイビー、半袖・長袖とご用意していますが、どちらもパリのトップメゾン経験者に引いていただいたパターンなのです。
季節をまたいで、長く着られるお洋服をお届けしたい。そんな思いから生まれたこの「テクノラマ天竺」シリーズ。製作を依頼した小野メリヤスは、1924年の創業以来、メリヤス(カットソー)生地の製造を一筋に、最高品質を追い求めながら生地に最も重要な「糸づくり」までも自社で行っているという徹底ぶり。
今回のカットソーには【テクノラマ】という生地を採用。そもそも、テクノラマとは原綿から作られる糸の名称のこと。糸にバイオ加工を施すことで、独特のぬめり感と強撚の濃密なシャリ感を持っています。カジュアルとラグジュアリーの中間の、「品のあるヴィンテージ感」を楽しめる風合いの生地で、吸水速乾性に非常に優れています。ヨーロッパのメゾンでも使われている、世界的な素材なのです。
テクノラマ天竺 切り替えトップス
生地の特徴の一つでもあるドレープ性を生かしながら、体を包むようなデザインを実現。胸元・背中に入った二本の「切り替え」が洋服のシルエットを決定付けています。裾の仕様は「ダブル付け」。ネック裏は裏バインダー仕様で、伸びて型崩れしないように仕上げています。
テクノラマ天竺 Uネックトップス
首の後ろ側に伏せテープを使って伸びてしまわない工夫や、ネック周りの縫い代がゴロゴロしないように、ステッチを入れて抑えています。着回しのきくカットソーだからこそ、長く綺麗に愛用できる工夫が詰め込まれています。デザイン・生地の丈夫さ・着心地どれを取っても、従来のTシャツやカットソーのイメージを覆すアイテムです。
今回、ご紹介したテクノラマ天竺 切り替えトップス、テクノラマ天竺 Uネックトップスは、どちらもフリーサイズ。「いくらシルエットが良いといっても、身長に合ったサイズで無いと綺麗に着られないのでは?」とご心配の方に向けて、身長166cmのスタッフと158cmのスタッフが着心地を比べてみました。
テクノラマ天竺 切り替えトップス(正面)
(左)身長166cm、(右)身長158cm
身長166cmのスタッフは、肩周りまでぴったりといった様子で、前身頃は腰にかかるくらい。身長158cmのスタッフは、肩周りは少々ゆったりしているものの、裾のダブル付けのおかげで大きく見えすぎず、まとまった印象になっています。生地の切り替えがデザインになっているので、肩幅や袖丈など心配なく、比較的様々な方に着て頂ける一枚です。
テクノラマ天竺 切り替えトップス(横)
(左)身長166cm、(右)身長158cm
横から見た様子がこちら。着丈を見ると158cmのスタッフの方が、やや腰がゆったり隠れていますね。袖は166cmのスタッフだと半袖のように、158cmのスタッフですと5分丈の長さになっています。フロントや肩周りなど、随所に切り替えしのこだわりが詰まっているおかげで、どちらの身長でも、綺麗に着こなせていますね。
テクノラマ天竺 Uネックトップス(正面)
(左)身長166cm、(右)身長158cm
首元に空いた縦長のUネック。胸元から落ちるドレープで縦の印象が強く出ます。こちらも肩幅や身幅を気にせずに着られる1枚ですので、どちらの身長でも綺麗に着こなせていますね。
テクノラマ天竺 Uネックトップス(横)
(左)身長166cm、(右)身長158cm
次に、横から見たシルエット。身長が高い方スタッフは袖はぴったりめに、標準身長の158cmのスタッフは少し手の甲にかかるくらいの袖丈です。前身頃が短めに出来ているので、身長を選ばずに、そのまま着たり、ボトムスにインしたりしてコーディネートを楽しむことが出来そうです。
見ていただいたように、平均身長の方でも、背が高めの方でも美しく着られるオリジナルカットソー。ゆったりとしたフリーサイズだからこそ、思い描いたシルエットが出やすいように作られているのですね。
シルエットが綺麗なカットソーを一枚持っておくだけで、3月から初夏まで着こなせる強い味方になる。とはいえ、一枚で着られるのはもう少し先になりますよね。実はアウターを重ねボトムスを変えれば、今の時期から、時折吹く風が冷たく感じる春、ポカポカの陽気に包み込まれるような初夏まで、着回しが可能なのです。テクノラマ天竺 切り替えトップスを使って、実践してみました。
3月、まだまだ朝晩は寒い日々に
コート:リネンナチュラルダイド ライトコート(TOP GREY/SIZE FREE)
肌寒い日には、ライトコートを合わせて。のっぺりとしたカットソーではなく、切り替えの入ったカットソーを仕込むことで、動きや立体感が出やすくなります。
日中暑くなったら、コートを脱いでも綺麗。シンプルでプレーンな印象のカットソーですが、アウターを脱いでも一枚で様になるのです。
初夏、汗ばむ季節には
ボトムス:HENIN スカート
サンダル:CHARLOTTE サンダル BLACK
バッグ:3WAY RAFFIA BAG
昼間は日差しが強く、汗ばむ陽気に。そんな時期には是非カットソーを一枚で楽しんでみて。ハリのある素材と着心地を生かすなら、涼しげなスカートやパンプス。シンプルだからこそ、大ぶりのネックレスを主役にしても良いですね。
トップスはボトムスにインしても綺麗なかたちを保ったまま。独特のテクノラマ生地がシルエットを崩すことなく、涼しげに着こなすことが出来ますね。
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たおやかに揺れる、ドレープが美しいZUTTOのカットソー
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