【メルマガ会員は送料無料(一部地域除く)】現在のご注文は12/23(月)発送
We ship overseas. Click here for details.

 

伝統と誇りを持った職人が作り上げる、和皿の温かみを感じて

 

「和食器」や「和皿」と聞くと、ぽってりした陶器のお皿や、木のプレートなど温かみを感じる食器を想像しますよね。和皿は、和食はもちろん、サラダなどのサイドメニューから、カレーライスやパスタなどのメインディッシュまで、どれを乗せてもサマになるから不思議です。日本でははつるっとした磁器よりも、主にザラザラとした陶器のお皿が多く、これには使っている土や焼き方、絵付けなど、手作りならではの個体差も。そんな温かみを感じる和皿の出会いは、まさに一期一会。お家にいながらお気に入りのお皿を見つけるには?個体差にはどんなものがあるの?そんな疑問を解消していきましょう。

 

 

オンラインショップでお皿を選ぶこと

 

内刷毛目 7寸

 

職人が作る唯一無二のお皿というとやきもの市などに置かれているお皿を想像しますが、何度もそういった場所に足を運んでお気に入りのものを探し回るのもなかなか大変なもの。お家にいながら、日本の伝統工芸品をゲットできるのであれば、そんな嬉しいことはありませんよね。けれども、そんな便利さとは裏腹に、「実際のお皿を手に取れない」点に関して心配に感じることも。特に和食器は、完成するまでのいくつもの工程をほとんど手作業で行われるため、量産品には見られない特徴があります。お皿に見受けられるちょっとした違いは、見慣れないものかもしれませんが、作者の息遣いと臨場感が感じられるものであり、ひとつの出会いとして楽しんで頂ける方におすすめなのです。

 

南窯(みなみがま)の黄灰釉六寸皿 ※7月入荷予定

 

 

和食器と洋食器、改めて知りたいその違い

 

 

和食器と洋食器の違いに大きく関係するのは、世界でも珍しい日本料理の特徴。和食の文化では【お皿を持って食べる】ことがマナーですが、この文化は世界的に見ても大変珍しいもの。その和食文化にあったお皿が日本で発展して行ったのも至極当然なのです。

 

1. 材質

和食器は「陶器」、洋食器は「磁器」で作られることが多いです。どちらもやきものではあるのですが、ざらっとして温かみのある陶器は粘土を原材料にしており、つやつやとした磁器は陶石と呼ばれる石の粉と粘土を合わせたものを原材料にしています。和食器は手に持って温かみを感じられ、独特の質感を楽しめる陶器。洋食器はナイフとフォークで食べる文化のため、器が傷つけられにくい磁器が使われているのです。

 

2. 重さ

平均的に見て、和食器は洋食器よりも軽いものが多いです。その理由は、手に持って食べるため、疲れないようにと軽く作られているから。また、和食器は口を付けて食べることもあるので、口触りの良さも考えて作られていることが多いのです。

 

プレート scoopシリーズ

 

 

お皿のサイズ、どれがいいんですか?

 

オンラインショップでお皿を選ぶ際、まず立ちはだかるのが、「お皿のサイズ問題」。実際の用途に合うお皿のサイズをチェックしておきましょう。伝統的に器の大きさは尺貫法(しゃっかんほう)が採用されており、直径の長さを口径として【1寸=約3.03cm】として換算しています。

 

 

 

4寸(12cm):取り皿よりも少し小さめの小皿。お茶菓子を置くのにも最適で、豆皿の代わりに使っても。

5寸(14cm):いわゆる取り皿サイズ。ケーキなどを載せるのに最適。

6寸(18cm):取り皿よりも少し大きめ。サラダをのせたり、お魚の切り身を載せたり。ソテーや副菜をメインディッシュと一緒に載せることもできるサイズ感。

7寸(21cm):カレーライス、チャーハン、パスタ等、一人前のメイン料理にぴったりのサイズ。出番が多いサイズなので何枚あっても困らない。

8寸〜9寸(24cm):家族分のメインディッシュを盛り付けることのできるサイズ。一人前の食事の大盛りも載せられます。

 

使いやすいのは4寸〜8寸のいわゆる中皿と呼ばれるサイズですが、「取り皿」や「盛り皿」などの呼び方はライフスタイルや食生活の変化に伴って変化していくもの。普段とは少し違うサイズを選んでみたり、様々なサイズを組み合わせて使うのもまた楽しいのです。

 

小さな小皿も食卓を彩る重要な役割。八角花紋小皿 5枚セット

 

 

気になる個体差、どんなものがあるんですか?

 

オンラインショップでお皿を選ぶ際、「大きさや色味、形が若干異なっていたり、個体差があります。」などの案内があると、一体どんなものがあるのだろうと心配になってしまいますよね。ここでは目安として宮本泰山堂の【赤小紋取皿】と、TOJIKITONYAの【リム皿】を実際にどんな違いがあるのか比べてみました。

 

赤小紋取皿

 

宮本泰山堂のお皿は、他の陶器のやきものと比べると大きな色の違いなどは少ないです。

 

 

絵付けは職人が一つ一つ手作業で行っているので、同じデザインでも少々大きさや色の具合などが異なって見えることもあります。

 

 

また、ヘリの高さなども並べてみると異なって見えるものも。

 

リム皿

 

縁に施されたリムに、ごつごつとした手触りが魅力のリム皿。粉を引いたように白いことから名付けられた「粉引き(こひき)」は、真っ白な斑点が見られるものもあれば、「御本(ごほん)」と呼ばれるあかね色の斑点が浮かび上がるものもあります。これは粉引き皿独特の表情で、見比べてみると、本当に全て異なる表情であることが分かりますね。

 

 

 

 

お皿は、土づくりから始まり、お皿の成形、素地の乾燥、素焼き、絵付け、釉薬、本焼などの様々な工程を経て完成します。大量生産品と違い、自然に生まれる表情が個性となってが現れるのも当然のことで、それが深い味わいとなって暮らしに馴染んでいくのではないでしょうか。もし、オンラインショップでゲットしたお皿にこういった違いが見受けられても、作り手が想像できるお皿ならば愛着を持って使い続けたいお皿だと思えますね。

 

 

使い方、載せたいもの、スタッフが考えてみました。

 

普段から陶器市に足を運ぶスタッフが、こんな使い方をしたい、こんなものを載せたい、と考えてみました。お皿選びのご参考にどうぞ。

 

唐草 7寸

 

中田窯の唐草 7寸は、ZUTTOでご紹介しているお皿の中でも個人的にとても温かみを感じるお皿。愛媛県の砥部焼で、日本各地のやきものに比べると、華やかさは劣るものの、ぷっくりと厚みのある白磁の磁器で、古くから愛され、今でもコアなファンを持つやきものなのです。

 

何と言っても控えめなデザインが今見るとモダンでおしゃれに感じられます。お皿にポツポツと黒い斑点が見えるんですが、これはこの中田窯の特徴。白磁のお皿を作る時に取り除く鉄粉をあえて残すことで、焼成時に鉄粉は酸化し、焼き上がりにこのような斑点が出来上がるのです。

 

ポツポツ、とお皿についた斑点は、まるで少女のそばかすのようにキュートでいじらしい。素朴で美しく、高さも少々ある唐草 7寸は、カレーライスやチャーハン、ハンバーグなどのメイン料理で主役にしてあげたいですね。

 

 

【こんな風に使いたい】

・カレーやチャーハン、ハンバーグなどのメイン料理を載せるのに

・一人分のおかずを盛り付けるのに

 

 

リム皿9寸

 

古くから親しまれてきた、美濃焼のお皿。岐阜県の多治見市、土岐市、瑞浪市で焼かれた陶器類の総称となる美濃焼は、湯呑みや茶器、丼まで、素朴で暮らしに馴染みやすいのが特徴です。

 

このリム皿の「リム」とは、縁に帯状のヘリがあり、立ち上がった平皿のことを指します。 リムの大きさや形状によっては、料理がこぼれにくくなったりと、実用的なメリットも。9寸皿といえば大皿に分類されますが、リムがあるので、一人分のメインディッシュを載せても寂しくならないのが良いですね。グリーンサラダをこんもりと盛ればカフェ風に、やや深さがあるので、ラタトゥイユのように汁気のあるお料理にも。イタリアンなど洋食を盛りつけると絶妙な相性ですし、もちろん和食の大皿として使っても様になります。

 

雰囲気のある底面に

 

【こんな風に使いたい】

・一人用のワンプレートとして

・サラダなどをたっぷり載せて大皿として

 

 

ぎやまん陶 四・五寸皿

 

こちらはカネコ小兵製陶所の、ぎやまん陶 四・五寸皿。4.5寸なので、小皿にも取り皿にも使えるサイズ感です。パッと華やかなその見た目は、日本を代表する花、「菊」がモチーフ。ふちが少し盛り上がっているので、汁気の多いお料理でも安心。 ぎやまん陶は美濃焼の一種で、まるでガラスのような透明感と、漆器を思わせる深みのある風合いが特徴で、美を追い求めた末の傑作とも呼ばれています。国内はもちろん、海外でも人気が高く、ベルサイユ宮殿でのパーティーに使用されたこともあり、料理が映える美しい器として名高い一品なのです。

 

肉じゃがや鯖の味噌煮などの汁気の多い煮込み料理にもぴったりですし、ケーキを載せる器に選んでも素敵。和のスイーツのモンブランや水羊羹、おまんじゅうや最中を載せても良いですし、食べ物を美味しく見せる色なので、プリンやアイスなどの薄い色合いのデザートも美味しく見せてくれますよ。

 

 

【こんな風に使いたい】

・和のスイーツを載せて

・肉じゃがや煮魚の取り皿として

 

 

食卓を盛り上げる、和食器たち。今回は、その中でも和皿にフォーカスしてご紹介しました。一つとして同じものはないけれど、だからこそ味わいとなって愛着が増す存在になる。語りきれない和食器の魅力が少しでも皆様にお届けできますように。

 

 

▽和皿カテゴリーはこちら

投稿者: 村上 日時: 2018年06月09日 12:00 | permalink

閉じる