「ファッションとは」を考えてみると、自分らしさの表現という哲学的な部分と、体温調節や快適に過ごすための機能的な部分の2つの顔を持っていることに気がつきます。四季を楽しむ日本は、季節に合わせたファッションを楽しめる国。暑さに対して女性には「スカート」という涼やかに見える強い味方がいるものの、8月も後半、そろそろ変わり映えのしないシルエットに飽きてきていませんか?残暑厳しい季節にご紹介したいのは、快適なハーフパンツのコーディネート。真夏のアイテムと捉えられがちなハーフパンツではありますが、夏がどんどん長くなっている今こそ取り入れたい、新鮮なアイテムなのです。
ハーフパンツというと、少年のようにボーイッシュなコーディネートになってしまうのでは?と心配になってしまうものですが、その素材や形のポイントを抑えることで一気に大人が似合うリラックスコーディネートが出来上がります。ここではそのために必要な4つのポイントをご紹介します。
1. 上質な素材を選ぶ
まずは素材。ハーフパンツという形自体がカジュアルに見えてしまうので、素材は上質なものを選ぶのがポイントです。大人が穿くならば、つるんとした光沢のある生地や、柔らかなニットタイプのものを選ぶのがおすすめです。シワになりにくく、穿き心地も上質感のあるものをピックアップしましょう。
2. 丈感を決める
一口にハーフパンツといえど、膝丈のもの、膝下丈のもので印象はがらりと変わります。膝が隠れるほどのものは、ユニセックスなイメージでかっこよく、膝が見えるタイプだと可愛らしく着こなせます。
3. トップスをカジュアル過ぎないものに
ハーフパンツのシルエットは、カジュアル寄りになるので、合わせるトップスにドレッシーなものをピックアップすると良いでしょう。例えば、レースのついたものや、シャツなど。日中暑い時間帯にはTシャツやカットソーを、肌寒くなってきたら羽織れる綺麗めカーディガンを合わせてみてはいかがでしょうか。
【例えば・・・さらっと羽織れるレース編みのコットンカーディガンをプラス】
Letroyes(ルトロワ)のレース カーディガン(Latte)。上品なフランス製のレース編みが美しいVネックカーディガンです。
4. レザーやアクセサリーでシンプル過ぎないように
大人のハーフパンツコーディネートには、小物も大切なポイントに。スニーカーやサンダルではなくパンプスを合わせたり、大ぶりなネックレスでアクセントにしたり、バッグはレザーのものを選ぶのも良いでしょう。華奢なものも良いですが、ポイントになるようなアクセサリーを投入しても素敵ですね。
【例えば・・・モダンアートのようなネックレスをポイントに】
I.Ronni Kappos(ロニー・カポス)のネックレス1306。ヴィンテージジャーマンビーズをオブジェのように組み合わせたモダンアートのような一品です。
大人が穿きたいハーフパンツの基本は抑えたものの、具体的にどんなものをピックアップすべきでしょうか。
ハーフパンツ/Fileuse d'Arvor(フィールズダルボー)
まず抑えておきたいのは、伸縮性のあるコットン100%・ニット素材のこちらのハーフパンツ。フランスのFileuse dArvor(フィールズダルボー)のアイテムです。上質なコットンをたっぷりと使用し、丁寧に編み上げられているため、他にはない柔らかく優しい手触りが特徴です。短すぎない丈と細めのシルエットで上品に着こなせます。
左のポケットには、ジャンヌダルク(JEANNE D'ARK)の旗章が付いています。これは以前ユニフォームとして支給していたフランス海軍の空母のモチーフで、オフィシャルサプライヤーにのみ付けることを許されたマークなのです。長い歴史と確かな実力が感じられます。
1927年にフランス北西部にあるブルターニュ地方の港町・カンペールで創業したFileuse d'Arvor(フィールズダルボー)。創業当初より幅広くマリンウエアを展開しており、その実績はフランス海軍のオフィシャルサプライヤーとして活躍していたことからも分かります。およそ1世紀にわたりMADE IN FRANCEにこだわり作り続けられているFileuse d'Arvor(フィールズダルボー)のパンツにはニット素材の特有の柔らかい穿き心地の良さと上品さがあります。
カラーはMARINE、PASTEL BLUE、MARINE/PUREの3色。爽やかでありながら、落ち着いたカラーが揃っています。
UNISEX サルエルショートパンツ/smoothday(スムースデイ)
こちらのハーフパンツは、裾を広めに取り、股上を深くしたサルエルパンツ。股下に大きなマチを入れるなど、歩きやすさも叶える上質なパターンで仕上げています。ウエストはゴムですが、それに加えてコードを通していますので、幅広く調節が可能で、男女兼用で楽しめるアイテムです。暖かい日には素足にさらりと一枚で、涼しい日にはレギンスやタイツを重ねても魅力的です。
「smooth(気持ちいい)」+「day(一日)」の造語である、smoothday(スムースデイ)。老舗カットソーメーカー小野メリヤスが誇る上質な生地とパリのトップメゾンで培ったデザイン力が融合したウエアは、「着た人にとっての心地よさ」を感じられるまさに大人のためのブランドです。
後ろから見ると、ユニセックスなサルエルシルエットと、膝丈のハーフパンツがカジュアルすぎない印象に。
素材は縮絨されたポリエステル糸を用いたハードスムースをベースに、キバタから製品染めを施しています。ほんのり凹凸のある表面は、無地では有りますが奥行きを感じさせます。シーズンを選ばず着られる、ドライタッチとハリ感がポイントです。
まだまだ暑い日が続くから、リラックスして着られるハーフパンツのシルエットが心地よく感じるもの。夏の終わり〜秋口まで、スカートのように着こなすハーフパンツのコーディネートです。
バッグと靴で秋の始まりを感じる
モデル166cm ハーフパンツ着用サイズS
薄手のブラウスにハーフパンツをコーディネート。この時期になると、次の季節の装いに切り替えたくなるものですが、まだまだ暑さは引きそうにありませんね。バッグの赤が差し色になり、スエードのデザートブーツとコーディネートしたことで、次の季節を意識しながら今の季節でも快適に過ごせるのです。
【ハーフパンツ(MARINE)にコーディネートしたもの】
TAMPICO (タンピコ)のPETIT PANIER XS(プチパニエ)(PIMENT)は、ブラウンやカーキ、モノトーンになりがちな秋冬では差し色として活躍する優秀アイテム。財布、化粧ポーチ、お弁当箱、タオルに細々したものをざくざく入れられるので、A4サイズを持ち歩く必要のない方には通勤バッグとしても重宝します。
この季節からコーディネートしたいのはスエードのデザートブーツ。こちらはイタリアのastorflex(アスターフレックス)によるデザートブーツ Greenflex/Navyです。スエードブーツというのは、実はヨーロッパでは春夏の定番アイテムとして定着しているものですが、湿度の高い日本の気候には少し不向きかもしれません。しかし、暑さは厳しくとも、時折吹く風は涼しくなってきた今からであれば、次の季節を意識しながらコーディネートが楽しめます。柔らかく歩きやすいアッパーとクレープソールで、スニーカーと革靴の中間のような絶妙な履き心地です。
マリンイメージの強いボーダーもクールに
モデル166cm ハーフパンツ着用サイズS
マリンイメージの強いボーダーのハーフパンツも、半袖ニットで涼しげながらも秋の雰囲気を。ソックスとサボ、バッグを黒で統一してシックな印象に仕上げています。
【ハーフパンツ(MARINE/PURE)にコーディネートしたもの】
こちらはSECCHIARI MICHELE(セキアリ ミッケーレ)のサボ TEXAS 50 SWEDE(BLACK)。ふかふかのフットベッドインソールが履き心地抜群で、歩きやすいヒールと足首がすっきり見える靴の形で、脚が綺麗に見える女性らしい形です。今回は色を合わせて光沢のあるブラックのソックスと合わせました。季節が進んだらタイツとのコーディネートも素敵です。
刺し子織りをモダンなデザインに昇華するCaBas(キャバ)のトライアングルトート。三角形の独特なフォルムは、あづま袋を連想させるような雰囲気を持ちながら、モードな印象のフォルムに仕上がっています。トートバッグが好きだけれど、少しカジュアル過ぎると感じることもある。かっこよく、スマートに見えるトートバッグが欲しい。そんな方におすすめです。
ハンサムに着る、ユニセックスコーディネート
smoothday(スムースデイ)のUNISEX サルエルショートパンツは股下の切り替えが特徴的なサルエルショートパンツ。ワンサイズですが、男女兼用で着られます。今回は、ユニセックスアイテムでコーディネート。ラフなパーカーやスリッポンもデザインや素材にこだわったものを選ぶことで経験豊富な大人のリラックススタイルにアップデートされます。
【UNISEX サルエルショートパンツに合わせたもの】
こちらはFilMelange (フィルメランジェ)のメンズ PARKER3 吊り編み裏毛パーカー(LT.MELANGE)。女性なら、サイズ4を少し大きめに着ても素敵です。超良質な綿の繊維を集め、50%の新彊(トルファン)綿と掛け合わせて紡績されたリサイクルコットンを生地表面に、また裏面にはオーガニックコットンの吊り裏毛生地を使用しています。この上なく柔らかで軽く、うっとりするほど心地よい裏毛です。ハーフパンツだけでなく、デニムにざっくり合わせても、コットンパンツにも、また細めのボトムスにもよく似合います。
JOYKS(ジョイックス)のメッシュスリッポンは男女兼用サイズでご紹介中。スニーカーとエスパドリーユを合わせたような形で、素足に履いても心地よく、上質なスエードレザーが上品です。足に吸い付くような履き心地を実現させた【サケット製法】を採用しており、イタリア語で「小さな袋」の意味で、歩行時の衝撃を和らげるクッション入りの中敷とアッパーを縫い合わせ袋状にした後、木型に合わせて固定します。アッパーの部分にエスパドリーユのようなジュートを手作業で巻いており、中底がないため軽くソフトな足入れが特徴で、ソールの返りが良く屈曲性に富み、足の動きにしなやかにフィットしてくれます。
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