ふだんの暮らしの中で、気がつけばずっと使い続けているモノはありますか?無意識につい手に取ってしまう、もしくは「やはりこれでなくては」と感じるモノには、ずっと使い続けている理由があるはずです。ZUTTOのスタッフの中でも、お気に入りのモノを何年も使い続け、いつしか同じブランドのモノが身の回りに揃っていた、という者がいました。今回はそんなスタッフの愛用ブランドをご紹介。使い続けることで再確認した、ブランドとモノの魅力を追います。
まずご紹介するのは、ZUTTOでも長年高い人気を誇る、fog linen work(フォグリネンワーク)が愛用ブランドという企画担当M。通称fogのさまざまな製品を何年も使い続けてきたというスタッフMは、中でも先頃手に入れたリラックスアイテムを紹介してくれました。
左から:リネンコットン レディースソックス イエロー・リネンワイドパンツ ネイビー・リネンスリッパ クレア Mサイズ
はい、そうです。自宅でゆったりと過ごすためのリラックスアイテムとして、気兼ねなく使えて、お洗濯出来るものとしてfog linen work(フォグリネンワーク)を選びました。fog linen work(フォグリネンワーク)の製品は、一番最初にキッチンクロスを使い始めて、テーブルクロスやエプロンといったキッチンアイテムを長年使ってきたんです。それらを通してリネンの良さは知っていたので、別のジャンルのアイテムでも不安なく手を伸ばすことが出来ました。
リネンワイドパンツは平日仕事から帰宅した後や週末、家で過ごす際に穿いています。近所へのお出かけにも使っていますね。幅広なので締め付けがまったくなく、ソファに座っているときにもつっぱる箇所を感じさせないゆったりさが気に入っています。ポケットにスマートフォンを入れると重みで若干パンツが下がってきてしまいますが、パンツのウエストのゴムが細めなので、ぐっと締め付けることのない点も楽ですね。
ゆったりしたリネンワイドパンツは、快適そのもの。
リネンコットン レディースソックスは、ZUTTOでご紹介するために試着したところ、その包むようなふんわり感に感動して購入しました。ソックスにしては太めの糸を使っておりざっくりとした雰囲気で、サンダルや、dansko(ダンスコ)のサボにもよく似合うなと感じています。特徴的なリネンの風合いと明るいイエローが可愛いので、ファッションアイテムとしてお出かけの際にイエローを差し色としてコーディネートするのがお気に入りです。
イエローカラーが愛らしいソックスは、通気性が良く、優しく足にフィット。
リネンスリッパは、ZUTTOが別注で作ったネイビーにチェック柄のクレア生地が気に入って購入しました。以前は自宅で使っていましたが、今は改めて買い替えて会社で使っています。ZUTTOは7月にオフィスを移転したのですが、その移転に合わせてスリッパを新しくして心機一転、というところです。スリッパにしては比較的平たい作りで、クッション性を強く感じるわけではないですが、普段デスクワークが多く動き回るわけではないので、そんな職場にちょうど良いスリッパだと思っています。
モノクロチェックのクレアはZUTTOの別注柄です。
リネンの良さに加えて、それぞれの製品の作りにこだわりを感じますね。例えばリネンワイドパンツの場合、リネンのシャリシャリ感が素肌に触れると気持ち良いというのはfog linen work(フォグリネンワーク)らしいなと思いますし、生地をたっぷり使っているわりに軽く作られているので、動きやすいです。
リネンソックスはゴムの痕が残らないくらいふんわり柔らかいのです。厚手なのでそのまま靴を履くと、かかとが痛くなりにくいかなとも思います。リネンはお洗濯すると縮みますが、それを見越して作られているからかお洗濯後に履いてもサイズに違和感は感じません。
また、リネンスリッパはアッパーが深いので脱げにくいのが良いです。室内でずっと履くスリッパにはあって嬉しいポイントでした。
リネンの良さをとことん引き出すfog linen work(フォグリネンワーク)の製品。
リネンサロンドレスですね。リネンのウエアが欲しいと思っていたところ、先月ZUTTOで販売開始をしたこちらが可愛いなと感じていまして。リネンサロンドレスはエプロンのように自宅でも着られるし、外着にしても使える点が魅力的だなと思います。ZUTTOで販売準備をする際に、こちらも試着していて気になっていたのです。先月販売を開始した製品ですが、開始直後にいったん売り切れてしまいましたね。長袖シャツやタートルネックといった秋物や太めのデニムに重ね着しても良いなと想像しながら再入荷を待っています。
※リネンサロンドレスは9月20日頃に再入荷予定です。
着る人によって、さまざまなコーディネートが可能なリネンサロンドレス。もうすぐ再入荷します。
続いてご紹介するのは、仕入担当Nの愛用ブランド、I.Ronni Kappos(ロニー・カポス)。ヴィンテージジャーマンビーズをふんだんに扱ったジュエリーを製作するI.Ronni Kappos(ロニー・カポス)。その個性的で美学を感じさせるジュエリーにスタッフが魅せられ、ZUTTOでも取り扱いに至った経緯がありました。
左から:ネックレス1417・ネックレス1430・ネックレス Black rectangle
ZUTTOの仕入元であり、I.Ronni Kappos(ロニー・カポス)を日本で紹介している代理店の方が身につけていたことがきっかけです。その方を通して、I.Ronni Kappos(ロニー・カポス)の作品群を初めて見せて頂いたのですが、とてもおしゃれだなと感じただけでなく、いつの時代も古くならない価値ある建築物を見た際に通ずるような感覚で、ある種、圧倒されるような一目惚れでしたね。
独特な形、色合いが唯一無二の存在感を放つI.Ronni Kappos(ロニー・カポス)のジュエリー。
3点ともシンプルなTシャツやニットに合わせて、スタイリングのポイントに使っています。程良くコーディネートの味付けしてくれるので、職場にもよく身につけていきますね。I.Ronni Kappos(ロニー・カポス)のネックレスは金属チェーンではなく、ナイロンコードで作られていますが、そこに派手すぎない、落ち着きを感じさせる魅力があります。コードがモチーフを引き立てる役になっている感じですね。
いつものコーディネートにひとつ加えるだけで、目線を持ち上げるアクセントに。
モダンアートや建築からインスピレーションを得たジュエリーというだけあって、ネックレスそのものがアートのようなのです。形や色合いもユニークですし。それでいて服と合わせてみると、服とネックレスを全て総合してはじめから描かれた絵画のような、全体に馴染むという良さがあります。きちんとスタイリングのアクセントになりますが、主張しすぎない。ほかのアクセサリーと重ね付けもしやすい。季節を問わず身につけられる。そしていつの時代も古さを感じさせないという、他にないデザインなのに、とにかく身につけやすいという特徴があります。
ひとつひとつは個性的に見えても、服と合わせてみればその身に付けやすさを実感します。
ネックレスを揃えたので、次はピアスが欲しいですね。顔映りが明るくなるものが欲しいなと思っています。でも、入手したネックレス同様に、やはりシックで合わせやすいものを選ぶかもしれません。ふだんのコーディネートを彩ってくれるので、重宝します。
今秋から販売開始した新しいコレクションは、温室の植物や建築がテーマです。
仕入担当Sが愛用するブランドは、波佐見焼で知られる白山陶器(はくさんとうき)の花器。シンプルで、万人が使いやすいうつわを提案する白山陶器は、暮らしに本当に必要なものは何か教えてくれる魅力があります。
左から:トリム 小・TOTTO(トット)
どちらも花器を探していたことがきっかけです。トリムは3つの円弧がお花を生けやすくバランスの取りやすそうな形だなと思ったことですね。TOTTO(トット)は本来つまようじ入れとして作られていますが、萎れ始めたお花を短く切って生けたり、小さなお花を飾るのにちょうど良いのでは?と思ったのです。
トリムは茎の長いお花や花束を生けるのにちょうど良いサイズです。背が高めのお花もバランス良く生けられるんですよね。テーブルに置くだけで存在感が生まれます。TOTTO(トット)は、花の終わりや茎が折れてしまった際に、気軽に生ける花器として使っています。手のひらサイズなので、テーブルだけでなく、本棚のちょっとしたスペースや洗面台にも置きやすいのです。
すっと背の高いトリム 小は、花の美しさを引き立てます。
家の中にはいろんな物があるので、置き場によって背景や空間の雰囲気が異なりますが、トリムもTOTTOもどこに置いても馴染んでくれるという良さがあるなと思います。トリムは色違いで黒もありますが、テーブルの色が濃かったので淡い白磁のほうを選んでみたら、程よいコントラストが生まれました。ガラスは類のない透明感や和風のお花も洋風に生けられるという良さがありますし、トリムやTOTTOのように白磁のものは独特な柔らかさや温かみが生まれるので、それぞれ使い分けたいですね。
愛らしい小鳥型のTOTTOは小さなスペースにちょこんと。
白山陶器の定番、平茶わんです。上に向かって末広がりの形が特徴的な白山陶器の平茶碗は、たっぷりご飯を盛り付けられますし、盛り付けた様子がとても美味しそうだなと。これからお米の美味しい季節になりますし、平茶わんで白い美味しいご飯を頂きたいですね。
食べやすさ、使いやすさが追求された白山陶器の平茶わん。カラーバリエーションも揃っています。
そして最後にご紹介するのは、企画担当Uの愛用ブランドという、能作(のうさく)。錫という金属で作られた能作の製品は、見た目の美しさだけでない特徴があります。毎日の暮らしにおける使い勝手も気になるところです。
左から:ビアカップ・箸置き 結び
ビアカップ、箸置き、どちらも実は贈り物で頂いたものです。まずビアカップを結婚祝いで頂いたのですが、能作の錫製品は使ってみたいと思っていたので、頂いたときは嬉しかったですね。箸置きは友人から内祝いで頂きました。錫は金属ですがどこか温かみがありますし、結びシリーズはさらにモチーフが水引とおめでたいものなので、お祝い事にぴったりだなと思いました。
ビアカップは主に酒器として使っています。よく冷やしたビールが好きなので、飲む直前に少しだけビアカップを冷蔵庫で冷やしておいて、ビールを注いで使っています。錫は熱伝導率の高いので、冷やすとすぐに全体がひんやりして、ビールを注いだ後もそのひんやり感がほかより長く続くのです。ビール以外にも、ロックや水割りにも合いますし、お茶やジュースといったソフトドリンクにももちろん使えます。気温の高い夏場はこのビアカップにドリンクと氷を入れてゴクゴク飲んでいました。
いつものドリンクも、冷えた状態が続いて美味しい。
箸置きは毎日の食卓で使っています。カトラリーをテーブルの上に直接置くのが気になるので、箸置きはやっぱりあると便利です。箸置きがあれば、お箸がコロコロと転がりませんしね。錫は柔らかいので、手でゆっくりと曲げると好きな形に変わります。結びシリーズのモチーフは、特に箸を固定しやすい形になっていますよ。モチーフが可愛いので、食卓に出すのが楽しみです。
ゆっくり曲げると、よりお箸を固定しやすくなる錫の箸置き。
前述の通りすぐに冷やせたり、簡単に曲げられるという錫の特徴がとても役立っているのだなと感じます。食器は陶磁器やガラス製のものを多く持っていますが、錫もそれらと同じに使えますし、お手入れも可能です。一見、特徴的な素材に思えますが、日常的に使えるんだという点が使ってみて分かった良さですね。
ほかの食器と同じようにお手入れが可能な点も嬉しいポイント。
贈りもので頂いて思いがけずではありますが、食卓小物が揃ってきたので、今度は能作のうつわを使ってみたいなと思っています。ボウル Kuzushiは、見た目がとても格好良いなと思っていまして。サラダや冷製パスタをうつわも冷やして食べたら美味しそうです。それに和食の副菜にも意外と合いそうだなと思っています。使っているビアカップや箸置きは陶磁器やガラスのうつわにも意外としっくりと馴染んでくれるので、お料理の幅を広げるためにも、手に入れたいですね。
緩やかなカーブと錫の美しさが際立つ、ボウル Kuzushi。
スタッフが使い続けてきた愛用ブランドを読み解いてみると、使うに至ったストーリーも使い方も、まさに十人十色。愛用品を今一度見直してみると、いつもそばにあるから気がつかないそのモノならではの良さがあるはずです。そんな魅力を改めて感じながら、自分のお気に入りのモノたちを長く愛用していきたいですね。
▽fog linen work(フォグリネンワーク)
リネンの原産国としても有名なリトアニアで生産されたリネン製品を、普段使いで気兼ねなく使うことをテーマにしたブランド。良質なリネン製品を毎日の暮らしに取り入れやすい形で提案しています。
▽I.Ronni Kappos(ロニーカポス)
1920~40年代のボヘミア地方の職人技巧によって造られた希少なヴィンテージジャーマンビーズを使用し、デザイナーによる感性豊かなジュエリーを作り出すブランド。無駄のない幾何学的な感覚と入念で緻密なビーズの配列、個性的な色彩が絶妙なハーモニーを生み出しています。
▽白山陶器(はくさんとうき)
「なにより使いやすく生活に馴染むこと」をものづくりの基本とした波佐見焼のメーカーブランド。華美でも平凡でもない、新しさはあるけれども時代に左右されることなく、使っていて飽きのこないデザインこそ美しい器だとしています。
▽能作(のうさく)
富山県、高岡の地に伝わる鋳造技術を用いて仏具製造から始まった能作(のうさく)。鋳型に溶けた金属を流し込んで製品を作る鋳造技術において、高い評価を得ており、多様な金属を用いて暮らしで使えるさまざまな道具を作り出しています。