残暑が厳しい季節ではありますが、暦の上ではもう秋。食欲の秋がやってきます。運動会やキャンプやピクニックなど、過ごしやすい季節になったからこそのイベントも目白押し。長い休みが終わり、学校が始まってちょっぴり憂鬱という方にも、仕事に精を出したい方にもオススメの、気軽に取り入れられる可愛らしい曲げわっぱがZUTTOにやってきました。今回はお弁当生活にチャレンジ中のZUTTOスタッフが実際に山一(やまいち)の曲げわっぱを手に入れて、使い勝手をレポート。その使いやすさと、気をつけるべきポイントを抑えながら、ご紹介します。
今回の主役はこちらの曲げわっぱ。山一(やまいち)の、曲輪 丸弁当(桜皮止)です。
工芸品に溢れた小さなお店の片隅にひっそりと置かれているような、素朴で温かみのある印象を持つ丸弁当。底板と天板にさわら、曲輪部分にひのきが使用されており、曲輪の綴じ材として山桜の皮を使っています。手で持ってみるとすべすべとしており、まさに【暮らしの道具】といった印象です。
天然木を使用して職人が丁寧に作っており、大量生産のものにはない個体差なども愛らしい一品です。
そもそも曲げわっぱがお弁当箱として好まれている理由は、【ご飯が美味しく食べられること】、そしてその【見た目の可愛らしさ】です。スタッフも愛用中の曲げわっぱは、以前も特集しているので、ぜひご覧くださいね。
左:小判弁当(小)、右:曲輪 丸弁当(桜皮止)
普段は1年半ほど大館工芸社の小判弁当(小)を愛用中。ウレタン塗装されたちょうど良いサイズ感をとっても気に入ってはいるものの、まあるい形の曲げわっぱに憧れがあり今回手に取ることにしました。
第一印象は、軽くて小さい!でした。すべすべの無垢材に、ひのきとさわらの良い香りが相まって素敵だな、こんなお弁当箱を使ったらご飯も喜ぶだろうなと思いました。もともと使っていた大館工芸社の小判弁当は上質な秋田杉を使った伝統工芸品にも指定されている上、シミや黒ずみを防ぐウレタン塗装で使い勝手がとってもよいもの。人生初の曲げわっぱだったので、長く使えて手入れも楽な上質な曲げわっぱが欲しいと思ってゲットしました。今回の山一の丸弁当は、その大館工芸社の小判弁当に比べて素朴な印象があってお手頃であることと、塗装のない無垢材を使っていること、何よりこの丸い形が決め手で、2つ目の曲げわっぱとして購入することに。無垢材の曲げわっぱの方が調湿機能が良く働き、ご飯が美味しく頂けるなんて聞いたものだから、楽しみでしょうがないです。その分、黒ずみや油シミなどが心配でもあるので、実際に使ってみてお客様の参考になれば嬉しいです。
サイズ感はこんな感じです。片手で持てるサイズですが、実は550ml(!)入ります。500ml超えというと、男性にも選んで頂けるサイズ。私の持っている小判弁当小サイズ(350ml)よりも入るというから驚きです。高さがある分でしょうか、コンパクトなのにたっぷり入れられるから、バッグの中でもかさ張らなくて良さそうです。
ベーシック お茶碗 天目/白山陶器(はくさんとうき)
さて、小ぶりに見える今回の曲げわっぱですが、たっぷりご飯が入るとのこと。普段は少なめですが、ご飯を曲げわっぱに詰めてみるとこんな感じになりました。
おおよそ3分の1くらいが埋まりました。他のおかずも適当にぎゅぎゅっと詰めてみます。
トンカツをカットして入れました。次は隙間を小さくしてもっと入れたいです。
詰めてみた印象は、・・・可愛い!ぎゅっと詰まったお弁当がとっても可愛らしくて幸せな気分になりました。料理は勉強中で、自分の分だけ作っているので丼ものだったり、夜ご飯のおかずを詰めたりしているので、やはりどんな風に詰めても可愛くまとまる曲げわっぱが大好きです。まあるい形は、どの向きにおかずを入れてもいいので、詰めやすくて良いですね。
実際に詰めてみて、ちょうど良いサイズ感だなと感じました。丼ものなら良いけれど、おかずとご飯を入れると男性のランチには少ないかも。別でスープなどを付けても良いかもしれません。
こちらは別の日のお弁当。ご飯をぎゅっと詰めて持ってきたお弁当を実際に食べてみることに。今日のメニューは昨日の夜ご飯のガパオライスです。
ガパオはお肉部分がオイリーなので、ご飯の真ん中を凹ませてそこにガパオを入れることに。中身の漏れが気になる時は、蓋と本体の間にラップをかけて持ち運びます。
食べてみた感想は、本当にご飯が美味しい!無垢材だからでしょうか、わっぱのにおいはほとんど付かず、程よく良い木の香りでふっくらした美味しいご飯がそのまま楽しめます。電子レンジはNGですが、本当に冷たいご飯も美味しく、涼しくなるこれからの季節に持ち運びたいお弁当箱です!
お弁当を取り扱う時のポイント
・オイリーなものを入れたい場合、長時間入れておくことでシミになる可能性大。事前にキッチンペーパーで油分を取り除く。
・それでもシミが気になる場合には、ワックスペーパーを下に敷いて入れると良い。
今回の山一の曲輪 丸弁当(桜皮止)は、ウレタンや漆などで塗装がされていない無垢材。最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、少しの手間で、長く愛用できる一品になります。
使い方のポイント
・食べ終わった後、洗剤は合成洗剤はNG。棕櫚のたわしなどで汚れをしっかり落とす。
・すすいだ後は直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しし、しっかりと乾かすこと。
・木やにが出てきたら、エタノールで拭き取る。
・消毒用のアルコールを吹きかけて、黒ずみやカビを未然に防ぐ。
今回、山一の曲輪 丸弁当(桜皮止)を手に入れて、更にお弁当生活に精が出るスタッフMですが、まだまだ欲しいものがあるようです。大事にしたいキッチン小物は少しずつ良いものを揃えたいものですね。最後にスタッフの欲しいものリストを少し覗いてみましょう。
プロがこぞって愛用する逸品:玉子焼鍋 関東型/中村銅器製作所
銅のお鍋はまさに「プロの道具」といった印象が強く、憧れの存在。熱伝導性が良い銅のお鍋は微妙な火加減が味に直結する玉子焼き作りに向いています。今回選んだものには【関東型】と名がついていますが、正方形の関東型と長方形の関西型の2つをご用意しています。
関東と関西で玉子焼き器の形が異なっているのは、玉子焼き自体の違いによるもの。濃く甘い味の関東風の玉子焼きは、適度に焦げ目をつけて厚く巻きます。玉子もたっぷり使って、うなぎや穴子を入れたり、伊達巻にしたりと、分厚いタイプで作るのならば東型がおすすめです。関西の玉子焼きはだし巻きのようなふるふるした食感が大切なので、薄く玉子を敷いて何度も返します。そのため、細長い方が返しやすくて使いやすいのです。
【スタッフのチェックポイント】
・憧れの銅製お鍋が欲しい。(色々な鍋を使ったけれどやはり銅製鍋が良い)
・火加減が大事な玉子焼きだからこそ、熱伝導性が良いものがぴったり。
・錫の引き直しや木柄の取り換えが(有償で)対応して貰えること。
よそう所作も美しく:東屋 宮島(杓文字)/東屋(あづまや)
炊きたてのご飯をおひつやお弁当箱に移すとき、木の杓文字の方が見た目にもご飯にも良いだろうと感じてはいるものの、使い勝手に疑問が残っていました。この東屋の杓文字は、底が真っ直ぐになっているので、立てておけるのがポイント。思わず頰ずりしたくなるようなすべすべの杓文字は、国産の天然木から木肌の綺麗な材料を吟味して選択した、無塗装のものです。柔らかで絶妙なフォルムが美しいですね。
木製の杓文字はご飯が炊き上がるまで水に浸しておくと、ご飯のこびりつきを軽減します。ご飯を盛るときは押し付けずにふんわりと盛ると余分な水分を逃してくれるので、ちょうど良いふっくらご飯を楽しめます。
【スタッフのチェックポイント】
・炊飯器からおひつやお弁当箱に移す時に、ご飯にも見た目にも良い木の杓文字。
・シンプルかつ自立する形。
冷蔵庫の中のストックを整理整頓:ホワイトシリーズ レクタングル深型/野田琺瑯
お弁当の作り置きにぴったりの、野田琺瑯のシリーズ。長方形の容器にシールタイプのフタが付いていて、とことんシンプルで道具としての使い勝手が抜群です。本体の素材がガラス質なので、雑菌が繁殖しにくく、におい移りも大幅に軽減されます。食材の持ちが良くなるので、作り置き保存に重宝しますね。
週末に作り置きしておいて、長く保管することが多いので、色や匂いが写ってしまうプラスチックなどは避けたいところ。重ねてスタッキングしたり、洗いやすいのもポイントで、冷蔵庫の中もすっきり。料理研究家の方がよくやっているように、マスキングテープに【煮物】【ほうれん草のおひたし】など書いて貼って使いたいと思います。
>>琺瑯の使い方の特集はこちら「「温」「冷」で2倍楽しむ、琺瑯活用ノート」
【スタッフのチェックポイント】
・匂いや色が映らないもの
・冷蔵庫の中が雑然としないすっきりとした見た目
長く使いたくなる、良いものって見た目だけでなく心も豊かにしてくれます。大切に使いたいから、用途や入れるものに合わせて容れ物を変えるのも一つの手です。ZUTTOにも、長く愛用できるお弁当箱が揃っているので次はどんなものを手に入れようかと想像するだけでも楽しくなります。日々の仕事に追われて疲れている時も、一息つきたいお昼にはお気に入りの相棒と楽しくランチできれば午後からもやる気になれますね。
▽今なら選べる、秋に揃えたいお弁当箱