日差しが徐々に強くなるこの季節。上着を着るには暑いけれど、真夏の格好だと少し季節を先取りしすぎかな、と感じる季節の狭間でもあります。そんな困った今の季節におすすめしたいのがカットソー。気温の変化にも対応できて、日差し対策もできる、そんなアイテムがあれば長く重宝出来ます。
ご紹介するのは、ZUTTOのオリジナルカットソー3種類。いずれも着心地にこだわりを持ったカットソーについて、ZUTTOのブランド担当にインタビューしました。長年スタイリストも務めてきたブランド担当がそれぞれのカットソーの特徴に加え、おすすめのコーディネートもご一緒にご紹介します。
ZUTTOブランド担当:わかります。夏に向かうこの季節、梅雨ということもあり天気が変わりやすいですし、見た目が季節に合っているかも気になりますよね。そこで活躍してくれるのがカットソーです。半袖ではなく、七分袖やロングスリーブのもので今の季節にさらっと一枚で着られるものが便利です。
ZUTTOがオリジナルウェアで目指しているのが、「日常的に着られる、肩の凝らないおしゃれ」。
ご紹介する3種類のカットソーは、「カジュアルなジャージー素材をさらっと着るだけで、ほど良くモード感のあるおしゃれなスタイルを作れること」を目的にしています。現代のファッションはエイジレス、ジェンダーレス、シーズンレス、サイズレスと、どんどん進化していっています。そんな時代の変化にも見合う、スタイルづくりの手助けが出来るウェアだと思います。
このMVS度詰 ガゼット付きトップは、徐々に気温が上がってくるこの季節、一枚で楽に、そして雰囲気を作りたいときに使えるカットソーです。
一見シンプルですが、ちょうど身頃の真ん中が膨らんで、裾にかけて閉じるコクーンシルエットになっています。このシルエットは予想以上に身長・体格を問わず、バランスを取りやすい形なんですよ。
前より後身頃が長めに取ってあります。
まるで機械のような名前ですよね(笑)。まさにその通りで、「MVS」は村田ヴォルテックススピナーという紡績機の名前の略称です。この紡績機を使うと、糸の繊維が一般的な紡績機に比べて、凝縮した層になって撚り合わされていきます。
糸の層が重なっているイメージですね。糸を撚る際、短い繊維はエアによって吹き飛ばされ、繊維本体は糸の中心に向かってぐるぐると撚り込まれて、他の繊維に覆われていきます。繊維の層ができることで、内層の部分は動きにくい構造となるので、結果もっとも毛羽の少ない紡績糸になる、という仕組みです。
そうですね。毛羽立ちしにくいので、気温の高い季節におすすめのさらっとした肌触りになります。
MVS度詰 ガゼット付きトップはこの糸をさらに目を詰めて作った、「度詰(どつめ)」という生地に仕上げています。そのため肌触りは柔らかいというより、しなやかで丈夫。繰り返し着てもへたりにくく、お洗濯にも強いのです。加えて、淡い色でも透けにくいという良さがあります。
MVS度詰 ガゼット付きトップにはZUTTOの新しい織りネームが付いています。
身頃がゆったりしているので、比較的タイトめのスカートや細身のパンツは合わせやすいと思います。でも裾が閉じた形なので、ワイドなボトムスでも、すとんと落ちるような形であればよく似合いますよ。
また、ちょっと肌寒い日なら、中にタンクトップや半袖シャツを着て、重ね着するのもおすすめ。胸元に付いたV字のガゼットがあるおかげで、顔まわりがすっきり見えます。
逆に日差しが強い日、気温が高い日も、袖が広がることで通気性が良く熱が外に逃げるようになっていて、日除けの効果もあります。
気になる部分をカバーしながら、一枚で爽やかに。
カットソー:MVS度詰 ガゼット付きトップ(IVORY)
スカート:切り替えジャージースカート
足首を見せる丈のボトムスなら、全身のバランスも取りやすい。
カットソー:MVS度詰 ガゼット付きトップ(CHARCOAL GREY)
パンツ:リネンストレッチ ワイドパンツ
バッグ:ストライプ ラフィアバッグ
極上の手触りと着心地を持つ生地をご紹介したかったのがこのカットソーを作った理由です。
テクノラマという糸は、製品の生産を手がけた東京発祥のメーカー、小野メリヤスが開発したもの。原綿はインド綿で、柔らかくするためのバイオ加工を施していて、独自の撚糸技術により、通常よりも繊維を強くねじった糸になっています。この技術によってできた糸は非常にきめが細かく、吸水速乾も抜群。さらりとしていて、美しい光沢が見えます。
光沢を帯びるテクノラマの生地。
化学繊維だとなかなか作ることができない、カジュアルとラグジュアリーの間にある「品のあるヴィンテージ感」という表現が良いでしょうか。ベーシックだけどとことん糸からこだわった結果です。
形は裾が広がるようになっていますが、胸元からドレープが入るようになっていて、一枚でも着たときに上品なおしゃれを楽しめるようになっています。
ゆらゆら揺れ動いているようにも見える、綺麗なドレープが品の良さのカギ。
アクセントになるUネックは、鎖骨が見える程度の開きになっています。首の詰まったTシャツに比べて開きがありますが、だらしなく見えないようにパイピングの縫製を施しており、着るうちに伸びないようになっています。ドレープとあいまって、コンサバとまではいかず、カジュアルなモード感のある印象を作ってくれています。
首をすっきり綺麗に見せるUネックの形。
テクノラマ糸の生地は触れるとひんやりする接触冷感があり、吸水・速乾性に優れているので、汗をかいても肌に張り付きにくい生地です。七分袖は日除け、冷房対策にも効果的。暑い日は袖をまくっても。まくったときの生地も、たわみが綺麗に出るようになっていますよ。
コンパクトなボトムを合わせて、カットソーのドレープを引き立たせるのも良いですし、ボーイフレンドデニムのようなゆったりとしたパンツにフロント部分の裾を少しインすると、スタイル良く着こなせます。
ドレープを生かして、肩の力を抜いた品の良さを感じさせるスタイル。
カットソー:テクノラマ天竺 Uネックトップス
パンツ:リネンストレッチ ワイドパンツ
バッグ:クラッチ+ストラップ 3228 PIATTINA ROMBI
ネックレス:ネックレス 1718
一見難しそうですが、着心地良く、簡単におしゃれが決まるカットソーです。肩幅を限定せず、着る人の肩に沿うように作っているので、様々な体型の方に合うようになっています。驚くほど柔らかい理由は、素材にテンセルを含んでいることです。
触れると、はっとするほど柔らかい生地。
もともとイギリスのメーカーが開発した新しい素材で、木材パルプから作られた再生繊維です。土に埋めておくと分解され、土に還っていく素材、「世界で最も環境に優しい(エコ)製法でつくられた繊維」と言われています。
とても柔らかくシルクのような光沢があり、吸湿・速乾も文句なしの素材。ジップ付き ジャージートップは、この素材にポリウレタンを組み合わせ、さらにジャージー編みとすることで、ふんわりしたふくらみと、ストレッチ性を持たせています。
長時間着ていても疲れを感じにくいですし、シワもつきにくく収納の際にもかさばらないので、旅行にもおすすめなんです。
細かい目の生地は伸縮性があり、柔らかく身を包んでくれます。
正面に付いたジップは、ネックレスのような効果を目指しています。目が細かいので悪目立ちすることはないですし、ジップの開け具合でも、一枚のカットソーとして、もしくはインナーを少し見せて重ね着風に、と印象に変化をつけることが出来ます。
そしてジップが顔の近くにぐるっと囲うように入っているので、顔まわりをすっきり見せてくれる効果があります。
ぐるりと首を囲う、控えめに輝くジップ。
まずは色味を抑えたベーシックな装いがチャレンジしやすいと思います。ボトムもすとんと落ちるシルエットのものを選んでみると、すっきり収まりますよ。体のラインを拾わない、ゆったりとした作りですが、ボリュームはさほど気にならないので、ウエストをインする必要もないかもしれません。
これからの季節はタンクトップなど軽いものを中に合わせてもらって、秋からは長袖インナーの上に合わせて重ね着するのも良いですし、一緒に同じ素材と柄の切り替えジャージースカートを作ったので、揃えてワンピースのように着て頂くのもおすすめです。
カットソー:ジップ付き ジャージートップ
パンツ:切り替えジャージースカート
バングル:スネークデザイン バングル/196
いずれのカットソーも、いつものボトムを合わせるだけで様になる一枚。身につける人それぞれのサイズに合うよう、フリーサイズでお作りしています。迷ったらこれ、と選びたくなるような、持っていて損のない万能アイテムです。
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