ファッション性と機能性を両立させたい、春夏の傘。様々な種類あって、本当に選ぶのが難しいアイテムです。今回は「晴雨兼用傘」をピックアップして、その選び方のお手伝いをさせていただきます。
日傘=パラソル
雨傘=アンブレラ
日よけ傘を意味する、フランス語のParasolを元に、日本では日傘をパラソル、雨傘をアンブレラと区別しています。日傘には、日差しを遮る効果に加えて、熱を遮る機能を持ったタイプもあります。日傘として使う傘の中でも、以下3種類に分けることができます。
純パラソル
レディース折りたたみ日傘 ドット織(BLACK)
雨をよける必要がないので、大胆な生地使いと加工ができるファッション性に富んだ日傘のこと。生地に撥水性を持たせる必要がないので、リネンやレースなど凹凸のある生地も使え、いわゆる「日傘らしさ」を感じられるのが純パラソルです。純パラソルのお話はまた別の機会に。
晴雨兼用日傘
晴雨兼用長傘 ジャカードアンブレラ(ベージュ)
日傘使いをメインに考えて作られており、軽い雨も防げる機能を備えたパラソル。色彩も多彩で、選びごたえもあるのが特徴。ZUTTOで扱っている日傘もこのタイプが多いです。
晴雨兼用雨傘
Knirps 折りたたみ傘 Fiber T2 Duomatic (Country Granat)
紫外線対策を施した雨傘。晴れでも雨でも使える、雨晴兼用とも呼ばれるタイプです。
紫外線の浴びすぎは皮膚によくありませんし、シミなどの皮膚トラブルの原因にもなりますので、UVカット率は日傘を選ぶ際の基準になります。基本的に日傘とは傘生地にUVカットコーティングを施した傘のことを言います。
晴雨兼用 長傘 POTTERY(ブルー)
UVカット加工をされた傘は、80〜90%のUVカット率になることがほとんどです。このカット率の違いは、生地の素材や色柄によるところが大きく、一律で表記できないこともあります。UVカット率というのは、生地自体の紫外線カット率ですので、実際の傘の持ち方にも影響されるところではあります。あまり神経質にカット率を追い求める必要はないのですが、肌が敏感だったり、赤ちゃんと一緒に使いたい時など、どうしても心配な場合はUVカット率表記のある傘をお選びいただくのが良く、さらに「JUPAマーク」が付いているものが安心です。
JUPAマークとは、日本洋傘振興協議会が設けた独自規格をクリアした洋傘に示される証で、晴雨兼用パラソルは90%以上のUVカット率がないと取得できません。主にMADE IN JAPANの傘メーカーで見られるマークです。
晴雨兼用長傘 HERBARIUM
ZUTTOで「晴雨兼用」と謳っている傘は基本的に晴れの日に使っていただく「晴雨兼用日傘」です。日傘としての使用がメインで、突然の雨や夕立の際に差していてもある程度までは雨を防げるという傘です。色柄も多彩で選びごたえがあるのが特徴。雨傘メインで作られたものよりは防水効果は低いので、本降りの雨の時は雨傘をご用意ください。
晴雨兼用 女性用折りたたみ傘(小紋)
晴雨兼用傘 KOSHI GYOGI
これとは別で、雨の日使用がメインになる傘もあります。ZUTTOでは雨傘として販売しておりますが、実は商品詳細を見てみると高いUVカット率を持つものもあります。この「晴雨兼用雨傘」は雨用の傘にUV加工を施したものなので、日傘の華やかさや涼やかさには劣ることが多いです。
甲州織 長傘 かさね グレー/ローズピンク(遮光・UVカット率ともに99%)
折りたたみ傘 T.220 RIVER(紫外線遮蔽率95%)
裏に加工された布を貼り付けたり、樹脂でコーティングされた日傘も見かけるようになりました。この裏に加工がされた傘の特徴は「非常に高いUVカット率」「高い遮光率」が挙げられます。
晴雨兼用折りたたみ傘 シャンブレーコーティング(ピンク)
例えば、このKOMIYAの「晴雨兼用折りたたみ傘 シャンブレーコーティング」は、ポリウレタン素材を傘の裏地にラミネートコーティングしており、これによりUVカット率・遮光率が99.99%以上を誇る一級遮光日傘となっています。黒い加工はアスファルトなどの紫外線の照り返しも吸収してくれるので、日向でも日陰にいるような涼しさを感じる傘です。
紫外線だけでなく、一級遮光傘は人によってはサングラスをしなくて良いくらい、眩しさが軽減されます。日傘としての「機能」を求めるなら圧倒的にこの傘がおすすめです。気になるポイントは、傘の裏地にコーティング加工を施しているので、どうしても普通の傘より重さが出ます。また、コーティングできる生地が限られるので、デザインや色柄がシンプルになることが多いです。
日傘を買うときに、悩むのは大きさや使い勝手の物理的な機能性もあると思います。それぞれのメリットとデメリットをしっかり知り、選ぶのが良いでしょう。
折りたたみ傘
【メリット】持ち運びしやすく、通勤や旅行など公共交通機関での移動が多いときに邪魔にならなくて良い。カバンにしまう人が多いので、普段バッグをある程度サイズのあるものを持つ人におすすめ。
【デメリット】なんどもたたんだり広げたりするのは少し手間。構造的に長傘の方が丈夫で、万が一壊れた時に直せない時がある。
→心配な方は、一時的に露先をまとめておけるデザインのものを選ぶと良い。
晴雨兼用折りたたみ傘 シャンブレーコーティング(グレー)
長傘
【メリット】差したり、畳んだりがしやすく、所作が美しく見える。折りたたみより傘のカーブが美しく、手元も掴みやすいものが多い。腕に引っ掛けておくなど、小さなバッグの時も持ち運びしやすい。
【デメリット】大き目の傘や、身長の小さい方には特に邪魔になりやすい。荷物が多い時には、不便になる場合もある。
→もともと柄が短いものを選ぶか、差す時にだけ柄が伸びるタイプのものを選ぶのが良い。
チェックジャカード晴雨兼用パラソル/ピンク
コンシェルジュ:主に休日使いということで、バッグのサイズに左右されずに持てる長傘がいいと思います。高いUVカット性・修理体制を考えると、国産かつ職人の作る傘メーカーのものがおすすめです。デザインは好みがありますが、槙田商店の北欧らしいテキスタイルが光るスティグ・リンドベリシリーズや、和風モダンでおしゃれなカットジャカード晴雨兼用パラソルをおすすめしたいです。
スティグ・リンドベリシリーズ:晴雨兼用長傘 HERBARIUM
スウェーデンが誇る、戦後最大のクリエーター、スティグ・リンドベリのデザインを槙田商店の繊細で高級感のある織で表現した傘。どこかレトロで、絵画のような風合いもあります。ジャカード織りは裏から見ても素敵で、持っていて気分が上がる傘です。有償となる場合もありますが、メーカーでは破損部分や修理、生地の張り替えなどのメンテナンスのご相談を承ります。
持ち手が伸びる涼しい傘:カットジャカード晴雨兼用パラソル
ジャカード織の生地の表面に現れた糸をカットすることで柄を作っています。生地の随所にフリンジのような仕上がりが生まれ、柄が幾重にも重なったような立体的な柄になります。プリント生地にはない、織物ならではの奥行きのある柄です。涼しい色合いが夏らしく、Tシャツにジーンズの格好にも似合います。
素材の内側に、遮熱加工が施してあるのもポイント。エヌクールという新しい遮熱加工で、強い日光を受けても、傘の下では涼しさを感じられる仕様になっています。持ち手が伸縮するので、差していない時も嵩張らないのがポイントです。
コンシェルジュ:赤ちゃんのための紫外線対策ということで、一級遮光傘がおすすめです。ZUTTOのスタッフでも実際に夫婦兼用で使っているKOMIYAの晴雨兼用傘がおすすめです。
晴雨兼用折りたたみ傘 シャンブレーコーティング
遮光率・紫外線カット率が99.99%以上という1級遮光傘です。内側を暗い色にすることで、地面の照り返しを吸収するので、上からも下からの紫外線も防ぐ効果があります。シャンブレーの生地は男性にも使いやすく、兼用で持つのにおすすめです。傘自体は50cmと少々コンパクトです。
コンシェルジュ:日傘としても雨傘としても使うとしたら、雨傘としての機能が十分な折りたたみ傘を選ぶのがいいと思います。ドイツのブランドKnirpsの傘は、ワンタッチで開く便利さに、しっかり雨を防ぎ、UVカットも叶えてくれる名品です。
折りたたみ傘 TS.220 SOLID
気持ちの良い発色と、シンプルで使いやすい傘。さすがドイツのブランドいったところでエス。生地はポリエステル(撥水加工)で、雨用の折りたたみ傘として使えるのはもちろん、日差しが強い時には95%のUVカット率で晴雨兼用としてカバンに入れておくのがおすすめです。
傘自体はワンタッチで開くので、建物から出る時もスマートです。
▽日傘特集はこちら