「傘」は、日用品でありながらファッションアイテムでもあります。日傘・晴雨兼用傘は選び方をお悩みになる方も多いアイテム。その機能性や効果を知って、自分にぴったりの日傘を見つけてください。
日よけ傘を意味する、フランス語のParasolを元に、日本では日傘をパラソル、雨傘をアンブレラと区別しています。その「日傘」の中でも、「純パラソル」と「晴雨兼用日傘」の2種類で区別しています。
レディース晴雨兼用長傘 綿麻ヘリンボーン
晴雨兼用傘は、日傘をベースに軽い雨も防げる機能を備えたパラソル。雨傘として使える必要があるので、撥水加工できる生地であること、デザインで遊ぶのが難しいことから、生地に凹凸がない、シンプルな見た目になることが多いです。それとは逆に純パラソルは大胆な生地使いと加工ができるので、光や影を楽しめる、ファッション性に富んだ日傘を作ることができます。
日傘 とうもろこし
ざっくり言うと晴雨兼用傘は機能性重視、雨と日差しを徹底的に避けることを目的としています。日傘(パラソル)はUVカットで日差しをしっかり遮りつつ、傘のデザインや素材、こぼれ落ちる光までもファッションとして楽しむような傘が多いです。個人の好みにもなりますが、出かける場所やシーンによって使い分けても素敵だと思います。
日傘 にんじん
日傘の歴史
日傘は雨傘よりも遥かに古い歴史があります。13世紀にイタリアで、16世紀にはフランスでおしゃれな小物として人気を集めました。傘の発祥は日傘といっても過言ではないのです。おしゃれアイテムとしてはやった日傘ですが、ファッションアイテムとしての利用で、日よけのために使われるのは17世紀頃から。男女問わず、灼熱の日差しを避けるために用いていて、自分で持ったり、従者に持ってもらい、使っていたのかもしれませんね。
【日傘の役割1】とにかく体感を涼しく
直射日光に当たらないことで、日射による皮膚や服の温度上昇を防ぎます。同じ「日よけ」には、帽子も挙げられますが、傘は汗をかいてもムレないこと、また通り抜ける風が心地よいことからも、熱中症の予防に適していると言えます。環境省のまとめでは、特に都市部において真夏の強い日差しと高温化した路面や建物の外壁からの赤外線放射で外気温が30度でも体感温度は40度近くまで上がるということもあり、熱中症の危険度が増す時期に、自分だけの日陰を持ち歩くのは得策と言えそうです。日よけ効果で3〜7度ほど体感温度が下がるというデータもあります。
【日傘の役割2】紫外線ダメージからの予防
日傘に求める役割といえば、紫外線からの防御。紫外線自体は目に見えず熱を持ちませんが、皮膚と目に深刻な影響を及ぼします。
【日傘の役割3】ファッション性。見た目にも涼やかに
デザイン性のある日傘を選ぶ方は、帽子手袋ストールで身体を完全防御するというより、季節感を出しながらおしゃれの一部として傘を使いこなしたいという方におすすめです。
日傘の色は黒がいい?
なんとなく、日傘といえば黒がいいと思われる方が多いかもしれません。実際に、黒い日傘は人気です。傘メーカーの方に聞いたところ、日傘は生地に紫外線カットを施すと色に関わらず日傘(パラソル)の基準値はカットできているので、黒い方が紫外線を若干吸収しやすいといいますが、大幅には変わらないということ。好きな色を選ぶ方が楽しいかもしれませんね。
黒い生地は、赤外線を取り込むので、熱を帯びやすいです。生地そのものが熱くなると、他の色の傘に比べて傘の下の気温が若干高くなります。白やシルバーなど薄い色なら熱を反射しつつ生地の温度上昇を抑えられます。
日傘・パラソルのUVカット基準は?
日本洋傘振興協議会(JUPA)によりますと、JUPAマークがついた製品には、UVカット効果について高い基準を設けています。晴雨兼用傘の場合は90%以上、デザインの自由度が高い純パラソルでも70%以上の紫外線カット率が基準となっています。このJUPAマークとは、独自規格のJUPA基準をクリアした洋傘に示される信頼の証です。その他、メーカーが独自の基準で検査したものもあります。
日差しを楽しむ、閉じても美しい日傘/ZUTTO
広げた時の大きさ、素材感、閉じて持ち歩いている時にも持て余さない長さ、開閉時にも指を挟まないような工夫を凝らした、オリジナル日傘。昭和48年創業のオーダーメイド傘を得意とする傘職人の工房で作っていただいた逸品です。日差しを浴びる川沿いや公園、夏の砂浜で凛と傘をさして立っている人、街で信号待ちしているだけのシーンすら美しく切り取りたくなる風景。夏空の下、日本の職人の手仕事と季節をたっぷり感じられる傘です。
レディース折りたたみ日傘 ドット織/wakao
落ち着いた雰囲気の中にどこか少女らしさもあるwakaoのドット織折りたたみパラソル。閉じた時のスリムさとバンブーハンドルも可愛らしく、バッグから外に覗かせたくなります。生地を見ていただくとわかりますが、晴雨兼用傘にはできない繊細な綿生地。ヴェールのような日傘は、光を浴びてそっと優しく降り注ぎ、お顔を明るく見せてくれます。
日傘 とうもろこし/槙田商店
槙田商店の野菜シリーズの傘。この「とうもろこし」は、優しい黄色の水玉模様が綺麗にグラデーションで広がっており、手で撫でると温かみのある織り生地のふんわりとした表情がわかります。傘を閉じでも、花の蕾のように可愛らしい、そんな傘です。
紫おくら
はくさい
日傘 はなまめ
自分の好みで選びたい、日傘(パラソル)。ZUTTOでは晴雨兼用傘のお取り扱いが多いのですが、日差しを楽しむ日傘・パラソルは、季節に寄り添う頼もしい相棒になるはずです。
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