仕事での昇進、出産からの職場復帰、引越しや子どもの自立など、暮らしに変化が起きたりやひと段落するタイミングで、なぜか「バッグ」が欲しくなります。それは指輪やイヤリング、ネックレスなどの「着飾る」ジュエリーや、数年で買い換える「消費する」お財布とも少し違っていて、これを持ってどこにいくかな?どんなふうに見られたいかな?持っていてモチベーションが上がるものがいいな、など、外に向かうエネルギーとこれから頑張ろうという前向きな気持ちと連動しているように思います。
そんな背中を押してくれるような自分への贈り物として選ぶなら、一年中使えて長く愛用できるものがいいと思うのは当然ですよね。クラシックで、丈夫で、季節を問わず長く使え、尚且つ何かあったときは修理もできる。そんな「消費」にならない投資バッグとして、ヴィンテージになるクラシックなバッグがおすすめです。
「ヴィンテージバッグ」というと、一般的には「(希少性の高い)ハイブランドの中古バッグ」を指すことが多いです。そんな誰もが一目見てブランドがわかるようなハイブランドのバッグもいいですが、変化の早い今の時代、どのブランドのどのバッグが10年後、20年後も持っていて恥ずかしくないか、未来の自分の趣味嗜好が変わっていること含め、判断するのは難しいですよね。そこで、今回ZUTTOが提唱する「ヴィンテージバッグ」とは、「マイ・ヴィンテージになるバッグ」のこと。自分が10年20年愛用して、持ち主の身体や使い方に合わせて少しずつ経年変化していくマイ・ヴィンテージとして、一緒に今後の人生を歩めるようなバッグのことです。今買うならば、そんなこれからの時間を共に過ごすような相棒のようなバッグがいいですよね。
マイ・ヴィンテージを完成させるのに必要なキーワードは、「時代に左右されない(タイムレス)」「顔の見えるものづくり(トレーサビリティー)」の2つ。
時代に左右されない、タイムレスなデザイン
トレンドに左右されないデザインは、長く使える愛用品の必須条件。自分で1からヴィンテージを作りあげようと思うと、10年20年変わらずに持ち歩ける必要があります。
顔の見えるものづくり(トレーサビリティー)
ヴィンテージの価値をあげる一つの要因として、モノにどんな人が関わったか、どんなストーリーがあるか、が挙げられます。その製品を作った人の顔が見える、どんなコンセプトで、どんな信念を持っているかがわかる。そして製品の生い立ち(レザーの調達や製造工程)を知ることができる。
「その製品を作った人の背景が見える」「製品の生い立ちを知ることができる」というとイメージしやすいかもしれません。
つまりトレーサビリティがしっかり保証されている製品は、安全性・信頼性が高いということ。消費者にとっては、安心して質の良い製品を買うことができるというメリットがあるのです。
マイヴィンテージバッグを長く愛用するためのポイントはどんなものか。もちろん自分だけのヴィンテージ品なので、人それぞれ好みが分かれると思いますが、参考としてご紹介させていただきます。
バッグ選び
デザイン・・時代を感じさせるアイコンバッグではない。ブランドロゴが前面に押し出されていない。
素材・・傷や色褪せが目立ちにくいもの、もしくはそれが味になるような素材・デザインのもの。
サイズ感・・極端に大きかったり、小さかったりしない。
バッグの持ち方
バッグの中にパンパンに物を詰めないこと。バッグの形を維持できる容量で使うこと。形が崩れて、長く使うのが難しくなります。
コーディネート方法
バッグのトーンと服装、またはバッグの色味と靴(特にレザー)の色味を揃える。また、あえてカジュアルな格好のスパイスとしてコーディネートしてみる。
今回、ZUTTOがマイ・ヴィンテージバッグとしておすすめしたいのは、vasco(ヴァスコ)の【別注】San Gabriel。女性に長く愛用していただくために、様々な工夫を凝らして作り上げた逸品です。
東京・東中野にあるvascoの展示会に訪れた時のこと、「サン・ガブリエル」と呼ばれる美しいトートバッグに目が釘付けになりました。ヴィンテージのサドルバッグをベースに重厚感あるイタリアンレザーとキャンバス生地を組み合わせつつ、ラグジュアリーに昇華させたバッグです。vasco(ヴァスコ)が元々展開しているスタンダードなSan Gabrielは男性向けのかなり大きめのトートバッグ。女性が持つにはコーディネートも難しく、無骨な印象がありました。San Gabrielの持つレザーとパラフィンキャンバスの作り出すヴィンテージライクな唯一無二の雰囲気に惹かれ、女性のためのSan Gabrielを別注させていただいたのが、始まりです。
このモデルを象徴するのは、この真鍮製ヒネリ。一般的なメッキのものとは一線を画す重厚感・高級感があります。
ピカピカのゴールドのままではなく、少しくすんだような色合いになっていて、手で触っていくと酸化してよりヴィンテージの風合いが増していきます。上品だけれど、どこかかっこいい印象にもなるバッグが完成しました。
素材は、イタリアンレザーと、パラフィンキャンバス。イタリアンレザーはトスカーナ地方のタンナー「ヴォルピ社」製のオイルレザー「トイアーノ」。一点一点丁寧に磨き上げ、素材の持つナチュラルな光沢を引き出しています。そして上質なレザーの風合いを損ねないキャンバスも特徴で、パラフィン(蝋)を配合したオイルワックスを染みこませた9号帆布を使用しています。
パラフィンの歴史は古く、19世紀、イギリスの狩猟用コートにパラフィンオイルを染みこませたことが衣料では世界初とのこと。摩擦によって現れるチョークマークがパラフィンならではの魅力の一つで、経年していくにつれ防水効果は軽減していくものの、長期間の使用に耐える堅牢度の高さを誇り、唯一無二の雰囲気を持っています。ライナー(内側)は風合いと通気性に富んだコットンリネン素材。サイズの異なるポケットが3つ配されているので、スマホやパスケースなどすぐに取り出したいものや細々したものの収納にぴったりです。
内側にはサイズの異なるポケットが3つあります。
フルレザーではなく、キャンバスで作ったバッグだからこそ、暖かい時期にも重くなりすぎず、レザーでしっかり成形されているから寒い時期にも軽くなりすぎない。一年を通して使える【別注】San Gabriel。春夏秋冬のコーディネートを最後にご紹介します。
式典への出席やきちんとしたい場所での食事
【別注】San Gabriel(Beige/Brown)
ジャケットにスカート、ヒール靴で向かう式典の場でもきちんと見えるサン・ガブリエル。あまりマチや横幅が大きなバッグで行くと邪魔になるので、これくらいのサイズのバッグならちょうどいいですね。A4サイズの資料は入らないので、サブバッグとしてエコトートを持っていくのもいいと思います。
■コーディネートアイテム
休日のお花見。ラフなワンピースと
【別注】San Gabriel(Khaki/Black)
休日のお花見やお散歩、ラフなワンピースで身軽に。
■コーディネートアイテム
車で海までドライブ、Tシャツとデニムのラフなスタイルに
【別注】San Gabriel(Khaki/Black)
Tシャツとデニムのラフな格好にも、良く似合います。レザー&キャンバスのバッグはカジュアルになりすぎるスタイルのいいスパイスになりますね。レザーバッグを夏に合わせるときのコツの一つとして「サンダルの色とバッグのレザーの色を合わせる」こと。ぜひ試してみてください。
■コーディネートアイテム
洗いざらしのシャツとスカート。サンダルの色とバッグの色をリンクさせて。
【別注】San Gabriel(Khaki/Black)
明るい色を入れたい春夏、レザーバッグは重すぎるかな?と思いつつも、コーディネートしてみると意外としっくり来るもの。ギンガムチェックのスカートや、サンダルが基本的に「黒」で揃っていると、レザーバッグも違和感なく取り入れられますね。
■コーディネートアイテム
ロングコートと帽子に合わせて、街をショッピング
【別注】San Gabriel(Beige/Brown)
程よい重厚感と色合いは、秋の格好にぴったりです。ロングコートには全身のバランスを整えるコンパクトな帽子、カーキやブラウンなど季節の色を楽しんで。
■コーディネートアイテム
動きやすく、ストレスフリーの服に合わせても
【別注】San Gabriel(Khaki/Black)
長期休みも終わり、通勤・通学・子どもの送り迎えや長時間の移動。開放的だった夏とは裏腹に、秋はゆったりストレスフリーの服を選びたくなります。そんな服に合わせても決まるのがこのバッグです。
■コーディネートアイテム
寒い日のロングコートと
【別注】San Gabriel(Beige/Brown)
キャンバス生地が冬のコートにはちょっと軽いかな?と思われるかも知れませんが、このパラフィンキャンバスとカラーで、冬の重厚感のあるコートに合わせても全く浮きません。
■コーディネートアイテム
【別注】San Gabriel(Khaki/Black)
■コーディネートアイテム