寒がりなのに、ウールのセーターはチクチクしてどうも苦手・・というかた、いらっしゃいませんか?
ZUTTOのスタッフにもウールはもちろん、カシミヤ素材すらダメな時がある、というので、お困りの方も多い問題だと思います。ウール以外のセーターは編み目の隙間から風が吹いてちょっと寒いし、肌触りの良いカシミヤはお出掛け以外での普段使いにするのはもったいない。冬は機能性インナーウエアやもこもこのフリース、ダウンを着込み、とにかく重ねて重ねて冬を乗り越える。そんな方におすすめしたいのが、冬のおこもり普段着としての「裏毛プルオーバー」。使い勝手抜群です。
裏毛、と一括りにしているものの、今回ご紹介するのは「裏毛」と「裏起毛」の2種類があります。一般的に「裏毛」は裏側がループ状になった、いわゆるスポーツのスウェット生地。裏パイルとも呼ばれ、セーターにかなうほどの暖かさはありません。
イズミールコットン裏毛プルオーバー(GREY)
対して内側がフワッと起毛している裏毛生地のことを、「裏起毛」と呼びます。作りは裏毛の糸を綿のようにふわふわに起毛加工したもの。
ユニセックス 裏毛スウェット GRAY
起毛されることで生地に厚みが増し、空気をよく含むようになります。ダウンなども、空気を含むことによって暖かさを実現していますが、同じようなことです。
上:ループ状の裏毛 / 下:起毛処理を施したあと
また、特にフィルメランジェの得意とする糸作りからの繊細で柔らかな素材は、「スーパー裏毛」素材に現れています。
このスーパー裏毛は、国内で一社のニッターさんだけが所有している特殊な編み機で編んだ生地。改良を重ねて、通常では難しい高番手(細い糸)で表面を編み立てることに成功しました。粗いゲージに糸を多く入れることで、高密度に目が詰まり、さらにループを長くすることで生地自体にふくらみを持たせて、よくある一般的な裏起毛とは異なる表情の裏毛に仕上がっています。
スーパー裏毛プルオーバー
一見スウェットのループがないように見えますが、これは糸が切れているわけではなく、極限までループ糸を起毛させているからこそ。ソフトでふっくらした風合いですが、繊細さも感じる生地です。もこもこに包まれているような気持ちになるので、着心地も抜群です。
ただ、ものによっては使い始めに毛がインナーに付着してしまう場合があります。プルオーバーであれば着脱の機会も少ないのであまり気にならないと思いますが、最初の頃は、他のものとは別々に洗濯した方がいいですね。
寒くなってくると、平日の夜や休日はおうちで動画配信サービスを利用したり、新しい料理に挑戦したり、ホームパーティーしたり、年末に向けてお掃除に勤しんだりと、「おこもり」時間が増えてきます。パジャマや部屋着のまま過ごすのも贅沢な一時ですが、なんとなくだらだら過ごしてしまうのを防ぐため、心地よく過ごせる普段着に着替えるのが良いです。そんな服には、洗濯できないセーターよりも、裏毛のプルオーバーで程よく暖かく過ごすのが良いです。
おこもりに選ぶ裏毛アイテムのポイントは
の5点。
自宅で洗濯ができれば、普段着として使いやすいですし、ゆとりがあればカットソーをレイヤードして楽しめます。リラックスタイムに選ぶなら、肌に触れた時に気持ちいいものがいいですし、冬の普段着として暖かさがあると尚良いです。「おこもり普段着」として選ぶなら、そんな使い勝手の良さと、リラックス感が共存したものがいいですね。
洗濯○ ゆとり○ 肌触り◎ 暖かさ◎
柔らかくて暖かく、軽い着心地のスーパー裏毛プルオーバー。胸元はヘンリーネックになっていて、アンティーク調のシルバーフックで留めるようになっています。フックを開けたままにしてインナーを覗かせたり、上まで閉めてきれい目パンツと合わせたり、クルーネックのカットソーとも違う着方ができるのが魅力です。
比較的ゆとりのある形ですが、いわゆる「ビッグシルエット」ではないので、暖かい着心地とは裏腹に他人から見るとすっきりして見えるのもポイントです。
インナーに薄手のカットソーを仕込んでみました。同系色の柄物や、無地のグレー色のカットソーなどでグラデーションにしても。
洗濯○ ゆとり◎ 肌触り○ 暖かさ○
身体をすっぽりと包むようなシルエットが特徴の、度詰裏毛 プルオーバー。袖丈、着丈、身幅共にゆったりしていて、インナーにカットソーを着込むのも楽に。ネック部分の斜めに入ったボタンのラインがスパイスになり、特別感のあるプルオーバーです。
生地はキュッと目を詰めて肉厚に仕上げたパイル裏毛素材の生地。もっちりとした独特な手触りです。一枚では防寒にはならないので、インナーに異能性インナーや、薄手のタートルネックカットソーなどを合わせるといいですね。
洗濯◎ ゆとり△ 肌触り◎ 暖かさ◎
シンプルでミニマル感のあるHAAG(ハーグ)のベーシックラインのスウェット。裏毛という名前ですが、「裏起毛」素材です。非常にふわふわして肌触りが良いのは、"スマイルコットン"というブランド独自のコットンを使っているからなのです。
スマイルコットンは、他のコットンとは少し違います。柔らかさ、軽さ、そして保温性に優れています。
スタンダードな形なので、ジャストサイズで着るのがおすすめです。色違いのグレーや、同じ素材のスウェットパンツやパーカーもあるので、好みに合わせて少しずつ揃えるのもいいですね。
洗濯○ ゆとり◎ 肌触り○ 暖かさ△
一見プレーンなデザインですが、一枚で様になるイズミールコットン裏毛プルオーバー。こちらはパイル裏毛でさらっとした着心地です。落ち感のある生地はボリュームが抑えられ、広幅の袖口は腕を華奢に見せます。腕が動かしやすく、暖かい室内でゆっくりしたり、逆に家事をする時も袖が邪魔にならなくて楽です。自宅で過ごす時に袖が邪魔になるという方にはぴったりだと思います。