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心も体も元気にする鍋料理。土鍋の使い方とお手入れ。

 

昔から日本の食卓の真ん中にあった、土鍋。
土から生まれたその鍋は、一見無骨に見えて
日本らしい温かさの感じる調理道具です。


 

 

伊賀土の土鍋


 

三重県に窯を構えるTOJIKITONYA(トウジキトンヤ)の伊賀土 丸土鍋
古琵琶湖層から採れる伊賀土は、耐火性が非常に高く、
昔から耐熱陶器に使用されてきました。
ごつごつとした表面。焼き上がってもなお、
どこか土の風合いを感じる味わい深い姿をしています。

 

ぐるりと丸い形をした丸土鍋は360度どこからでも
持つことが出来るようにと工夫された形です。
丸みを帯びて、高さのある形は、内部で熱が回り、
土が持つ蓄熱という特性を最大限に活かしています。
土鍋は温まるのに時間を要しますが、
一度温まってしまえば、ほかの素材のお鍋より
長い時間食材を温かく保ってくれます。

 

TOJIKITONYAの伊賀土の鍋には
特別な耐火成分を用いていないため、
火にかけると空気と素地の収縮率の違いにより
貫入と呼ばれる細かで、
蜘蛛の巣のようなひび割れが生じます。
貫入は必ず起こりますが、使用上問題ありません。
使えば使うほど、貫入が入っていき、
割れにくくなっていきます。

 

▽貫入の例


 

 

目止めのしかた

 

伊賀土は目が粗いのが特徴で、空気を多く含んでいます。
そのため、使い始める前の土鍋の土には
隙間が多く出来た状態です。
そこで隙間を埋めるために必要となる作業が目止め。
土鍋をはじめて使う際、
また、久しぶりに土鍋を使う際には目止めを行います。
目止めをしませんと鍋底から水分が染み出したり(水漏れ)、
食材が土臭くなってしまうほか、
使用中に割れてしまう恐れがあります。

 

 

手順1:土鍋を軽く水洗いし、しっかりと乾燥させます。
手順2:土鍋が乾燥したら、鍋の8分目まで水を張り、
残りご飯や小麦粉、片栗粉など、でんぷん質の含まれるものを
水の量に対して1/5程度入れます。
(今回は小麦粉大さじ2杯を入れました。)

 

 

手順3:表面にうっすら泡が立つくらいの弱火で
ゆっくりと煮込みます。
※強火にしますと、鍋が割れる恐れがあります。
※フタはしないでください。
手順4:温め始めて1時間ほど経過したら、火を止めます。
そのままの状態で冷めるのを待ち、
完全に土鍋が冷めたら水洗いをして完了です。

 

 

日本の食材と土鍋

 

 

四季のある日本は、季節の食材が採れる国。
色とりどりの野菜たちは
土鍋でじっくりと温めることで
自然のうまみと甘みが凝縮されます。
お魚やお肉も、しっかりと出汁が出てくれます。
フタをして蒸すことで嵩が減り、
栄養満点の食材をたくさん摂取出来るのも、
鍋料理の嬉しいところです。

 

また、日本の食事に欠かせないお米も
土鍋で炊いてみると、美味しさが増します。
土鍋は弱火でも一度温まってしまえば、
温度を長く保つので、お米にムラなく熱が通り、
ほかほか柔らかなご飯が炊き上がります。
炊飯器では出来ない「おこげ」も、土鍋ならではです。

 

 

■基本のお手入れ

土鍋は食品の臭いを吸収しやすい特徴があります。
そのため、使用後はなるべく早く洗浄するのが基本です。

どうしても臭いが付いてしまったら、
鍋に水を張って茶殻やお酢を入れて
10分ほど弱火で温めます。
その後、鍋が冷めてから水洗いをしてください。

土鍋に焦げ付きができた場合は、
水やお湯を張って一晩置いておきます。
頑固な焦げ付きには、重曹やお酢を水を張った鍋に入れて
弱火で温めると効果的です。

暖かい季節など、長期で土鍋を使わない場合は
土鍋を新聞紙でくるんで、保管しておきます。

 

■気をつけること

土鍋は温度変化にとてもデリケート。
最初から強火で土鍋を温めたり、
温めた土鍋を濡れた布巾の上に置いたり、
熱い鍋に冷たい水を入れると
鍋本体が割れてしまう恐れがあります。

鍋本体が割れてしまうと、目止めを繰り返しても
水漏れが起きてしまいます。
料理中に突然水漏れが起きるといった思わぬ事故を防ぐためにも
鍋本体が割れてしまった場合は、ご使用をおやめください。

また、金属製のカトラリー、金属たわし、
クレンザーは表面の傷つきの原因となるので
使用しないでください。

 

おすすめ鍋小物

 

熱い土鍋に欠かせない小物といえば、鍋敷き。
FUTAGAMI(フタガミ)の真鍮製の鍋敷きは
酸化によって少しずつ色合いが深みを増していきます。
鍋敷きの裏にゴム製の足が付いているので、
土鍋も安定して置くことが出来ます。

 

我戸幹男商店のMATEVARI 拭漆は、
表面に表れた木目と艶やかな漆塗りを堪能できるお椀。
丸みを帯びた形が手にしっくりと馴染み、
厚さのある作りが温かいものを入れても
熱くなりすぎない設計になっています。

 

能作(のうさく)の箸置き 結び
土鍋は食卓の上まで持ってくることが多いので、
せっかくなら土鍋と見た目の相性が良い
テーブル小物でコーディネートを。
錫製の箸置きは、さりげなく食卓を
明るい印象にしてくれます。

 

 

投稿者: 植田 日時: 2016年01月30日 15:28 | permalink

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