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日本ではムートンブーツをはじめ、「ムートン」という言葉が広く使われていますが、海外では「シープスキン」と呼ばれています。どちらも羊の毛皮のことですが、少し違いがあります。
ムートンは羊の毛皮を加工したもので、毛足の長さを均一に刈り揃えたり、染色や防水・防汚の仕上げが施されることが多いため、日頃のお手入れがしやすく、耐久性が高い素材です。
ムートン:フランス語で「羊」という意味。ムートンは羊の毛皮を刈り込んで長さを揃えたり、染色したり、柔らかく加工したものです。
シープスキン:英語で「羊の皮」という意味。羊の皮に毛がついたままの状態でより自然な羊の毛皮です。
ムートンやシープスキンのお手入れには、基本的に柔らかい毛のブラシが最適です。長い毛の製品にはペット用や洋服用のブラシをご使用するのも良いです。ブーツなど表皮がスエードの場合は、中心に真鍮など硬い素材が混合しているブラシを使用する場合もあります。
洗濯機洗いは避けましょう。また、漂白剤や強い洗剤、アルコールはムートンを傷めるので絶対に使用しないでください。
・ブラシ類(洋服ブラシや専用ブラシ)
<ムートンブーツの場合>
・ゴムのブラシ
・シューズ用ブラシ
・スポンジ(硬い繊維と柔らかい繊維の2種類)
※あるとより効果的なもの
・紙やすり(400番)
・防水スプレー
・栄養ミスト
・消臭ミスト
ムートンやシープスキンは正しくお手入れしないと、だんだん硬くなったり毛が抜けたり、カビが生えたりします。特に汚れや水分が残ったままだと、毛皮の部分が傷んでしまうので注意が必要です。
使った後、軽くブラッシングするのが基本です。毛並みに沿って優しくブラッシングしましょう。これだけでホコリや毛玉を防ぐことができます。
ホコリや軽い汚れは、乾いた布で軽く叩くように拭き取ります。力を入れてこすると毛が抜けるので、やさしく扱いましょう。
ムートンブーツは一般的に表面はスエード生地、内側は毛皮が使用されています。最近では合成素材を使用しているものもあるため、素材を確認の上、お手入れを行ってください。
1.ゴムブラシで表面の汚れた部分を軽くこすり取り除きます。ゴムブラシがない場合、砂消しゴムでも代用できます。
2.スポンジで汚れを取り除きます。硬い繊維と柔らかい繊維の2種類がると便利です。まず、硬い繊維で毛の流れに逆らって(逆目)汚れを取り除きます。次に、柔らかい繊維で毛並みに沿って(順目)やさしく整えます。
3.紙やすりは、汚れがひどい箇所に便利な道具です。ムートンブーツの表面を軽く撫でるように使います。力を入れすぎたり、こすりすぎたりすると、生地表面の傷みの原因になりますのでご注意ください。
4.汚れを落としたら、市販の専用栄養ミストをブーツ全体にスプレーし栄養を与えます。まずは目立たないところで試してから、全体に吹きかけてください。色落ちに注意してください。
5.ミストが乾いたらブラシを使って毛並みを整えます。
6.内側のお手入れは、洋服ブラシを使ってブラッシングします。その後ブーツの内側に消臭ミストを吹きかけてリフレッシュします。
7.最後に、防水スプレーを全体にかけて完了です。ニオイが気になる場合は、天日に当てず、風通しの良い日陰で乾かします。直射日光は色あせの原因のため避けてください。
お手入れによって、素材本来の風合いが引き立ち、全体に柔らかな明るさが感じられる仕上がりとなりました。お手入れをすると、柔らかさや温かさが長く保つことがで翌年も気持ちよく使い続けることができます。
不織布でカビ対策
ムートンブーツの保管は、通気性の良い不織布の袋に入れるのがおすすめです。こうすることで湿気がこもらず、カビの発生の可能性を低くします。
乾燥剤で強化
不織布の袋の中に乾燥剤を一緒に入れると、ブーツが湿気を吸いにくく、さらにカビ予防に効果的です。
保管の際の注意点
箱に入れたブーツを靴棚で保管してください。直射日光が当たらない、涼しく乾燥した場所が理想的です。あまり開閉する機会がない棚へ保管する場合は、月1回など期間を決めて空気の入れ替えを行ってください。
アーカンソー州の国立公園で育つ香り豊かなレッドシダーを80%以上使用した消臭・吸湿剤です。ブーツやスニーカーの中に入れるほか、タンスや靴箱に置いて防虫・防カビ対策としてもおすすめです。
▲靴みがき
1936年創業のドイツの老舗ブラシメーカーで、熟練職人の手仕事による確かな造りと、天然素材を活かしたシンプルなデザインが特徴です。
オレンジテレピンオイルやラノリンなどの天然素材のみで作られ、植物性原料は有機栽培・非遺伝子組み換えのものを使用し、製造工程でも有機溶剤を使わず、天然の柑橘由来オイルの爽やかな香りが特徴です。
脱色や染色を施していない未さらしのコットン100%で作られた柔らかなフランネルで、思わず頬ずりしたくなるほどの優しい肌触りです。
毛先をランダムに配置することで埃を効果的に取り除き、化学繊維を一切使用しない天然素材のこだわりがあるアイテムです。
柔らかい長めの豚毛を使用し、静電気を防ぎながら優しく埃や汚れを取り除きます。大きな丸いブラシ面で使いやすく、カシミヤからウールまで幅広い衣類のお手入れに最適です。
硬めの豚毛を使用し、ジャケットやウール、スエードにも使用できます。
1982年にスウェーデンで創業したSHEPHERDは、優れた保温性と透湿性を持つシープスキンを現代生活に合わせてシューズやクッション、ラグに活用しています。動物保護に配慮した飼育方法と、第三者機関での検査を通じて、環境や人間に優しい製品を提供しています。
Owen Barryは、1948年にオーウェン・バリーが創設し、5世代にわたりシープスキンと革の鞣しに携わってきたファミリー企業から生まれたブランドです。現在では高品質なシープスキン製品やアクセサリーを展開し、世界中で信頼されています。