季節問わず使える革小物は、たくさん持っている方も多いはず。丈夫な素材で長く愛用できて、使うほどにどんどん変化していく。そこが良い点です。革小物が好きな方は、そのメンテナンスにも気を使う方が多いように感じます。
メンテナンスされた革は、くったりと手になじみながらも汚れた印象はなく、ツヤがあり、しっとりと保湿されています。今回はZUTTOで取り扱いのあるTAPIR(タピール)のクリーナーと、REDECKER(レデッカー)のブラシで革小物の基本的なメンテナンスをご紹介します。
基本的な道具はこちら。
a.レーダーフレーゲクリーム
クリームタイプの保湿剤。布に取りやすく伸びも良いので初心者にもおすすめ。程良いしっとり感とツヤが出ます。柑橘系の爽やかな香りで、メンテナンスの時間が楽しくなります。
b.皮革用防水スプレー
革の大敵、水滴から守ってくれます。革小物や靴、鞄にはもちろん、スウェードやベロア素材にも使用可能で使い勝手が良いです。
c.レーダーバルサム
ワックスタイプで、よりツヤ出し効果があります。手で塗るのもおすすめで、革にもみ込んでいくイメージで行い、仕上げには革をマッサージ。
d.靴みがき 6点セット
サイズや毛の硬さの違うブラシ5種類とコットンネルのセット。巾着に入って保管もしやすいですね。柔らかい毛のブラシなら革小物のお手入れにもお使いいただけます。
【お手入れのタイミングは?】
革は人間のお肌と一緒で、油分と水分のバランスが大事です。日々使って触って、手の水分と油を革に補給してあげることが一番大事で、実際、よく手に触れる箇所は乾燥することが少ないように感じます。
しかし、革がよくあたる箇所は傷がつきやすいですし、あまり触らない箇所は乾燥が進みます。乾燥すると白くなる箇所が出てくるので、それを目安に行います。また、乾燥だけでなく汚れ落としや防水などの
ケアは都度行うようにします。
少し乾燥した状態。革が折られた状態の箇所はひび割れしやすいので、注意が必要です。
【お手入れスタート】
1.中身を出す
メンテナンスの最初は、まずは中身を全て出すところから。中身が入ったままだとクリームを均一に伸ばせなかったり、それにより一部にシミが出来てしまったりすることも。
2.汚れを落とす
よく使うお財布やパスケース・キーケースなどは、ほこりや手あかなどで日々汚れていますのでブラシで優しくブラッシングします。縫い目やポケットは入念に。
3.保湿
レーダーフレーゲクリームをコットンネルにとり、薄く均一に伸ばします。シボが多い革は、小さな丸い円を描くように伸ばしていくと凹凸の中に入りやすくなります。
※クリームが塊のまま革に触れてしまうと均一になりにくいので、塗る前に、ネル上で予め伸ばして平らにしておくとやりやすいです。
4.休憩
クリームを馴染ませるために、風通しが良く、直射日光のあたらない場所に10分ほど置きます。
5.乾拭き
ツヤを出すために、乾拭きをします。なでるように、優しく行います。メンテナンス直後は、革が少しペタペタとくっつく感じがありますが、再び使い始めるとすぐになくなります。
【効果的なお手入れために気をつけること】
革が重なっている箇所や折られている箇所は日々使う際によく当たる場所で傷がつきやすく、かつ乾燥しやすいので、重点的に行います。
【日々の小さなお手入れは、のちの大きな違い】
革靴には、帰宅後すぐの小さなお手入れ。玄関に靴ブラシを置いておいて、帰宅後簡単にブラッシング。ほこりと砂、泥をすぐに落とし、汚れを定着させないようにします。
雨の日でなくても、靴は水分の影響を最も受けやすい革小物です。日頃から皮革用防水スプレーをかけて、水分も汚れも防ぎましょう。
【今回ご紹介したメンテナンスブランド】
「自分の大切な靴に使いたいワックスがない」という悩みから誕生したブランド。当時のドイツには、天然素材だけでつくったワックスがなかったため、古いレシピをもとにした100%天然素材のワックスを
作ることに成功しました。素材へのこだわりを徹底し、植物性原料は全て有機栽培や非遺伝子組み換えのものを使用。少量でよく伸びるワックスは、革本来のしなやかさを甦らせてくれるものばかりです。
こちらもドイツの老舗ブラシメーカー。熟練された職人の手によってひとつひとつ丁寧に作られるブラシは、使うほどに手になじみ愛着が湧いてきます。現在はブラシだけでなく様々な毛で掃除道具などを手掛けていますが、どの製品も機能面の優秀さのみならず、シンプルで置いておいても違和感のないデザインも評価を受けています。
【今回登場した革小物製品】