つるりとした手触りと、光沢感のある見た目。品の良さを感じさせるシルクは他の素材にはない魅力があります。
シルクに対して扱いが難しそうというイメージをお持ちの方でも、アクセサリーならトライしやすいアイテム。最近シルクのアクセサリーを使い始めたスタッフの使用感をもとに、シルクアクセサリーの特徴と長く使うためのポイントを探ります。
シルクツイル スカーフ/ROOM / the PORT(ポート)
シルクアクセサリー愛用者:スタッフS
布ものを選ぶなら、コットンやリネンといった天然素材を主に選んできたというスタッフS。肌触りも快適で、自宅でもお手入れしやすいことからそういった素材を重宝してきたと言いますが、ここへ来て気になったのがシルクだそうです。
ZUTTOでご紹介しているシルクの商品を手に取るうちに、ひとつあるだけでぐんと見栄えが良くなるシルクって良いかも、と思い始めました。日頃カジュアルスタイルが多いので、シルクのアイテムはコーディネートから浮いてしまうかなと手を出さなかったのですが、年齢を重ねてきて、ようやく小さめのアイテムなら、と思うようになり、最近はシルクのスカーフと000(トリプル・オゥ)のシルクブレスレットを愛用しています。
まずシルクスカーフは使い始めるとその肌触りの良さに驚きました。吸水性や放湿性もあるので、たとえ汗をかいてもさらっとした状態を保ってくれるんですね。さらに抗菌性があるので消臭効果もあるとか。コットンストールも好きですが、汗をかいたときの匂いなどが気になっていたので、シルクならではの良さはこれだなと感じています。
MANTERO シルクスカーフ (46×46) / MANTERO(マンテロ)
定番のシルクスカーフの場合、独特なデザインも多いので柄を見せるようなスカーフを主役にした合わせ方はちょっと勇気が要りますが、小さめのサイズで首元から少しだけ覗かせたり、バッグのハンドル部分のアクセントにしたりと、あくまでさり気なく身につけるのは初心者には取り入れやすい方法だと思います。
たとえば、ご紹介したMANTERO シルクスカーフ (46×46)は鮮やかな色のチューリップが並んだパターンで、広げて見るとかなり派手なのですが、コンパクトに細く畳んできゅっとバッグにつければ派手さが落ち着いて全身に馴染んでくれます。いつものバッグがまた少し違った雰囲気になりました。これだけ小さなアイテムなのに、ぐんと品良く見せてくれるので、私もこの使い方はよくしています。
スフィア シルクラリエット / 000(トリプル・オゥ)
こちらは000(トリプル・オゥ)のシルクラリエット。サイズの異なる小さなシルク糸の球体が数珠状に連なっています。この球体は中身まで全て糸が詰まっており、何度も何度も繰り返し刺繍を施すことで作り上げられたもの。繊細なシルク糸が重なって美しい光沢と陰影を作り出しています。シルクの美しい風合いが感じられるアクセサリーです。
シルクラリエットは、球体にメタリック糸を使った輪っかを付け、好きなサイズで留められる作りになっています。輪を自分の正面に持ってきて全体をY字に見せるように身につけたり、輪の位置を首の横や自分の後ろにずらしてもおしゃれ。ネックレスにはない楽しみ方もあり、普段から取り入れやすいシルクアクセサリーと言えます。
先述のさらっとした肌触りに関連して、さらに言うと肌に優しいということです。これは000(トリプルオゥ)のブレスレットを使ってみて実感したのですが、とにかく肌に当たる感覚が優しい。
ブレスレット OVAL SILK / 000(トリプル・オゥ)
アクセサリーは好きでよく身につけますが、個人的に体調によっては金属製のものやぎゅっと肌に密着するタイプですと肌がヒリヒリして着けられない場合があります。でもその心配がないのがシルクのアクセサリー。まるで着けていないように感じるくらい、とても軽くてそっと寄り添うような肌あたりです。
また、「シルクは繊細」というイメージが強いと思うのですが、アイテムによってはさほど大きな懸念ではないということ。000(トリプル・オゥ)のブレスレットの場合、びっくりするくらい糸が凝縮した状態になっています。これは何度も繰り返し刺繍を施し、ミシンを調整しながら形を綺麗に保つ000(トリプル・オゥ)の技術の賜物でもあるのですが、これくらい凝縮して目が詰まっていると、たとえば着脱の際に少し引っ張ったりする程度では壊れる心配がありません。なので一概に、シルクだから難しいというイメージを持つ必要はなく、使ってみると意外と便利と感じる素材なのではないでしょうか。
抗菌性のあるシルクは消臭・防臭の効果もあると言われています。そのため、シルクのアイテムを一度使ったからといってすぐに洗いが必要な素材ではありません。また、摩擦が起きることで型崩れが起きたり、水洗いによってシミができる恐れもあるため、自宅での洗濯ではなくドライクリーニングを推奨しているアイテムも多い素材です。そのため基本的には洗濯表示に則ったお手入れをおすすめします。
では手洗いが出来るシルクアイテムは自宅でどうお手入れするべきなのか。今回はスタッフが持っているシルクスカーフを洗濯してみました。
シルクのアイテムをお洗濯する上で、知っておきたい基本事項:
・洗濯機は使わず手洗い。手早く行うことが重要
・スカーフの端など目立たない場所に少し水を付け、色落ちしないことを確認すること。色落ちする場合は自宅でのお洗濯はできません。
・シルクは摩擦に弱いため、こすらない、捻らないこと。
使うべき洗剤は中性のもの。ウール・シルク製品向けのデリケート洗剤を選びます。洗面器などに水〜ぬるま湯を入れて、中性洗剤を少量入れます。
※熱い温度ですと生地を傷めますのでご注意ください。
そして洗剤が入った水をぐるぐると回して泡立たせます。
スカーフを水に浸けます。生地全体、糸の隙間に洗剤が入るよう浸したら、矢印の方向に横に振り動かしたり、上から軽く押すようにして洗います。
何度か繰り返したら、水を入れ替えて同じ要領ですすぎます。泡が出なくなるまで十分にすすいでください。
※生地同士を擦らないでください。
すすぎ終わったら、スカーフを掴むようにして水気を取ります。このとき、生地を捻ってはいけません。
続いて脱水をします。大きめのバスタオルにスカーフが広げて乗せ、タオルとスカーフが互い違いになる(=スカーフ同士が重ならないように)ようにくるくると丸めます。丸めたら、上からプレスするように軽く押さえて水気を取ります。
脱水が終わったら、直射日光の当たらない場所で陰干しします。このとき洗濯バサミなどは使わずに、自然な状態で乾かします。ここまでの所要時間は約10分。生地に負担がかからないよう、短時間で行うことがポイントです。
シルクスカーフは薄手なので陰干しでも比較的素早く乾きます。乾燥した後のスカーフをみてみると、若干つるんとした手触りが弱くなっているように感じましたが、光沢は健在。お手入れ前から生じた縮みは約2mmと誤差程度なので十分許容範囲です。自然干しですとシワが目立つので、洗濯表示に沿って、仕上げにアイロンがけをするとベストのようです。
古くから「最も美しい繊維」と呼ばれて名高いシルク。その心地良さは触れてみて、使ってみて実感することが出来ます。使うことが億劫にならない小ぶりなアクセサリーなら、手持ちの服とも合わせやすく、お手入れもしやすいアイテムです。品のある素材を味方につけて、ワンランク上の装いを楽しんでみませんか。
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