ずっと使いたいモノ、置いてます。

手のひらサイズと世界を旅する

「Less, but better（より少なく、しかしより良く）」。それがBRAUN(ブラウン)のデザインコンセプト。

良いデザインとは。何度となく繰り返し問われ続けてきたそんな問いへの明確な答え。BRAUNのプロダクトは、その答えを体現するかのような完成品です。分かりやすさ、使いやすさはもとより、一種の慎み深さとも言える、造形の美しさを感じさせます。

小スペースで活躍

机や枕元に、小さな時計がある風景。今はスマートフォンの時計しか使わないという方も多いかもしれませんが、時間を見るためにスマホを触ったついでに通知を確認して…としているうちに時間が経ってしまう経験もあるのではないでしょうか。

こちらの持ち運びに便利な手のひらサイズでデジタルクロックは、トラベルをサポートする道具。電車や飛行機の操縦席に並びそうな少しレトロな使い勝手、海外のSF映画に出てきそうなデザインにも心をくすぐられます。

このデザインは「道具として使用されること」を考えられたもの。例えば持ち運ぶ中で風防を傷つけない工夫としてついている蓋ですが、開けてみると文字と数字が書かれています。これはワールドタイムチャートとなっており、海外旅行でも重宝する仕様。

その他にも、スヌーズ機能付きのアラームはストップしないと徐々にビープ音が大きくなり、目覚めの悪い日に起こす手伝いをしてくれます。それぞれの機能は直感的にボタンで設定できるのもBRAUNらしいデザイン。一方で赤や緑の配色はBRAUNのプロダクトには少なく、珍しさもあります。

ディーター・ラムスがBRAUNを退社する1997年より少し前、BRAUN社の中でも比較的新しい時代のデザインと言われますが、それでも20年以上も前に製品化され、愛され続けてきたプロダクトです。このBC05はその発売当時から機能やデザインを殆ど変更していませんが、今でも新鮮さを保っています。

とてもコンパクトなのでベッドサイドに置いても空間を邪魔しませんし、持ち運んでどこでもちょこんと置いておけるのが嬉しい大きさ。このサイズ感が無機質なアラームクロックというプロダクトを、どこか愛嬌ある存在に見せてくれます。ご自宅用にはもちろん、出張が多いビジネスマンへの贈り物にも喜ばれそうです。

機能主義デザイン

1921年、エンジニアのマックス・ブラウンがフランクフルトに工場を建てたのが始まり。ラジオ部品を製造することからスタートし、1929年にはラジオ製造会社へと成長。
創業者マックス・ブラウンなき後、彼の息子が引き継ぎコンセプトの見直しに伴い今後の方向を決めていく中で、ディターラムスをデザイナーに採用しました。デザイナーの採用は、ブラウン製品を愛用するお客様のタイプをイメージすることから始まり、知的で柔軟な考え方が出来る人、そして、自分なりの充実感を得る自由を与えてくれるような、出しゃばらない製品を喜ぶ人ではないかという考えに至ります。

ラムスの無駄を省いたシンプルな外観と見やすさに革新的な技術 を組み合わせたデザインは、採用から間もなく1950年代末にMomaの永久コレクションに選ばれ、新しいスタンダードとして世界に認知されていきます。発売から変わらずに愛される完成されたデザインは、『機能主義デザイン』とも言えるかもしれません。

＜ディターラムスのデザインの10箇条＞
良いデザインは革新的である。
良いデザインは製品を便利にする。
良いデザインは美しい。
良いデザインは製品を分かりやすくする。
良いデザインは慎み深い。
良いデザインは正直だ。
良いデザインは恒久的だ。
良いデザインは首尾一貫している。
良いデザインは環境に配慮する。
良いデザインは可能な限りデザインをしない。