ずっと使いたいモノ、置いてます。

両側の注ぎ口のひみつ

雪平鍋を参考に、より使いやすくなるようにと考案された柳宗理（やなぎそうり）のミルクパン（ふた付）。シンプルながらも、随所にそのこだわりと高いデザイン性を見ることが出来ます。

使い勝手の良さを感じる

ミルクパンはお湯を沸かしたり、スープを作ったり、少量の野菜を茹でたりするのにちょうど良いお鍋。雪平鍋をもとに作られたミルクパン（ふた付）は、両側に付けられた注ぎ口が、なんといってもその特徴です。

つるりとした見た目が美しく、注ぎ口が左右に大きくせりだした、独特のフォルム。これは調理したものを注ぎ口の方へ緩やかに集める工夫で、中身がハネたりこぼれたりしにくいように計算されています。また、注ぎ口が左右両方にあることで、右利きの方でも左利きの方でも注ぎやすいように配慮されています。専用のふたが付属していることで、加熱効率を落とすこともなく、ふたで具材を押さえながら、余分な煮汁を捨てるといったことも可能です。

本体の素材には18-8ステンレス、ハンドル部分は耐熱性に高いフェノール樹脂を使用しており、いずれも耐久性に優れた素材です。また、デザインも洗練されており、特徴的な本体からフィット感に富んで握りやすくなったハンドルまで、シンプルながらモダンで美しく、贈り物としても喜ばれるミルクパンです。

デザインの力

柳宗理さんは、1934年に東京美術学校油絵科に入学後、フランス人建築家 ル・コルビュジェによる「装飾のないところに真の装飾がある」ことを述べた本を読み、自分の進んでいく道を見つけたといいます。

売る側の論理ばかりが優先される消費社会を批判し、自分の眼力を信じて行動してきた柳宗理さん。モダン・デザインブームが再び来ようとも、つねに変わらずデザインを愛し、現在も現役で「創造」を続ける毎日なのです。