ずっと使いたいモノ、置いてます。

ヴィンテージショップで出会ったような

ヴィクトリア女王時代(1837～1901年)にイギリスで流行したスタイルから名づけられた“ヴィクトリアン調”という言葉は、耳馴染みのある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。瀟洒な刺繍やレースなどで装飾されたものは少しづつ形を変えて、現在ではディテールはすっきりさせながらも、ふんわりと身にまとうブラウスは女性ならではのアイテム。とても柔らかな生地を使用したブラウスは、いつの時代にも女性が本来持っている優しい気持ちを引き出してくれるようですね。

1枚着としては勿論、カーディガンの前開きから見せるトップスや、プルオーバーの襟元から覗く中に着るブラウスは毎日のコーディネートで意外と重要なポイントですね。こういったアイテムは、年間通しても必要な場面が多くあります。そこでZUTTOでも、女性が持つ繊細な気持ちを叶えられるブラウスに取り組むことにしました。

希少な織機によるボタニカル・ジャカード

ヴィンテージウエアのような価値を感じる生地を探したい、表面感のある雰囲気あるものを、そんな思いから、愛知県一宮市に工場を構える熟練の機屋さんで作られた生地に辿り着きました。その技術力と意匠性の高さから、多くのデザイナーからも信頼を集めているこちらの機屋さんは、昔ながらの織機と現代的な感性を掛け合わせたものづくりを得意としています。
出会った生地は、古い低速の織機でなければ織ることの出来ない希少なジャカード織りのものです。リネン70% コットン30%の糸を柔らかくゆっくりゆっくり織り上げて植物柄の凹凸が浮かび上がる、高い価値感を感じていただけるジャカード織り。 縦糸には非常に細かい80/1のコットンを使用していますが、この糸の細さでは、単糸では織り機に掛からないため、 糸に水溶性ビニロンという素材を巻いて、織り上げてから溶かすという工程が必要になります。じっくりと手間と時間をかけることで、とても繊細な表情を持った織物が実現します。また縦糸にはベルギーリネンを使用しているため、適度なハリとしなやかさが出ています。沢山着て洗濯を繰り返すことで柔らかく独特の風合いに変化していきます。

ヴィンテージウエアを目指して

こちらのジャカード ドルマンスリーブ ブラウスは、袖や身頃がゆったりとした作り。フロントの細かいピンタックをところどころ抑えて変化をつけています。後ろの裾には小さなタックを取って、緩やかなコクーン形に。ボディがゆったりしている分、裾は内側に入れることでバランスを整えています。前がフルオープンになるので羽織りアイテムとしても活用できます。
上から2つ目までのボタンホールは、実は飾りとなっています。1870年代頃にはドレスシャツがエレガンスの典型とされていましたが、当時ドレスシャツ1枚がとても高価だったため、衿だけを取り外して洗濯できるようにデタッチャブル・カラーとなったものがとても重宝されていたそうです。ヴィンテージシャツの台襟にはボタンが付いているものは、その上襟が外された状態のもの。このブラウスにもこういったボタンホールのディテールを残してみました。

大人の日常着にぴったりのアイテムは、東京のOLTA DESIGNSとのコラボレーションで実現しました。 着る人の所作を意識した、機能性を兼ねた上質なものづくりで信頼を集めるメーカーです。 完成までに沢山のアイデアを出し合い、パターンにも細部までこだわって、様々な人を想定して試着と試作を重ねて来ました。

3色3様の表情

すっきり明るい表情をつくれるホワイトは色合わせに迷わず活躍します。落ち着いた大人が 取り入れやすいラベンダーカラーは、メンズライクなアイテムがお好きな方にも取り入れていただきやすいカラーです。そして花びらのような儚げな色合いのピンクベージュ。こんなやさしい色合いを身につけられるのは女性だけの特権ですね。多くのシーンで活用していただき、着るほどに柔らかさを増すヴィンテージウエアのような存在になるほど、末永くご使用いただけたら幸いです。