肥前びーどろの代表作と言えるのがこの「肥前かんびん」です。熱燗を作るための道具で、お祝いの席などには必ず卓上に並んだもので、佐賀の地で古くから愛されてきたレトロな形です。何十年もその道に携わる職人が手の感覚だけで形作る、ジャッパン吹きと呼ばれる稀有な伝統技法で生み出される曲線美、特に口元は目を見張る美しさです。
幻の技法、ジャッパン吹き
肥前びーどろが佐賀市の重要無形文化財として指定されている理由の一つに「ジャッパン吹き」という宙吹きガラスの技法にあります。世界で最も珍しく、日本で唯一肥前びーどろのみで使われている技法で幻の技法とも呼ばれおり、一人の職人がガラス製の竿を同時に2本扱うのが特徴です。これはジャッパン吹きで作る商品には注ぎ口がある為。胴体部分を始めに作り、その後にもう一つのガラス竿にガラスを付けて胴体に接着し注ぎ口を作っていくためです。
ジャッパン吹きがなぜ幻と言われるのかというと、その技術の習得の難しさが挙げられます。通常は吹きガラスを製造する際には、鉄製の吹き竿を使用しますが、ジャッパン吹きではガラス製の吹き竿を使用します。細く長いガラス製の吹き竿を吹くこと自体がまず技術が必要なことに加え、焼き戻し(製造中に温度が下がり固くなるため成形しにくくなるのを防ぐため、何度も温め直しガラスの温度を一定に保つ作業)ができないため、すべて素早く行い一発勝負となるのです。遠心力と重心を頼りに形を作り出す難しさから一人前になるには数十年かかり、二本の竿を巧みに操る様子から二刀流とも言われているのだそう。肥前びーどろの商品でも数点に限って行う特殊な技法ですが、肥前びーどろらしい独特の形や風合いにつながっています。ZUTTOでお取り扱いしている肥前びーどろの商品の中では、この肥前かんびんがこの技法で作られています。
肥前かんびんは、化粧箱に入っていますので、ご自宅用としてだけでなく結婚祝いや引越し祝いなどのギフトにも喜ばれます。個性のある形は見た目だけの美しさだけでなく、滑らかなガラスの注ぎやすさも魅力です。熱燗を作るための器としてだけでなく、冷酒の徳利として、ワインを美味しい温度で味わうための道具としても使えます。お酒好きの方への贈り物や内祝い、引き出物などにお選びください。
江戸時代から続く、肥前びーどろ
嘉永五年(1852年)鍋島藩主が、佐賀市多布施川流域に大砲鋳造のため、精錬方を置き、その一環として硝子器製造をも手掛けさせたのが、肥前びーどろといわれています。精煉方は、現在でいう理化学研究所。大砲鋳造など、藩を守り、強くするための技術開発と向上を目的とした施設で、当時では珍しいガラス窯が築かれ、主に科学実験のためのビーカーやフラスコが作られました。ここで培われたガラス技術は、明治維新に入りランプや食器といった日用品の製造に広がります。精煉方は、精煉所という民間会社となり、そこから明治36年に独立した副島源一郎が副島硝子工業を創業したのが始まりです。職人でしか作れなかった肥前びーどろも現代の機械化の波に飲まれてその姿を消しつつある中、肥前びーどろの唯一の作り手となり、長く続いてきた伝統技法「ジャッパン吹き」を守り続けています。
サイズ | 直径約12×高さ約14.5(cm) |
重量 | 約166g |
素材 | ガラス |
生産国 | 日本 |
対応機器 | 電子レンジ:○
食器洗浄機:× オーブン:× |
箱有無 | 有 |
嘉永五年(1852年)大砲鋳造のため、精錬方(現在でいう理化学研究所)を置き、その一環として硝子器製造をも手掛けさせたのが、肥前びーどろといわれています。当時では珍しいガラス窯が築かれ、ここで培われたガラス技術は、明治維新に入りランプや食器といった日用品の製造に広がります。明治36年に独立した副島源一郎が副島硝子工業を創業したのが始まりです。職人でしか作れなかった肥前びーどろも現代の機械化の波に飲まれてその姿を消しつつある中、肥前びーどろの唯一の作り手となり、長く続いてきた伝統技法「ジャッパン吹き」を守り続けています。
商品 | 価格(税込) | 在庫 | 個数 | |
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¥6,600(税込) |
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残り2点 |
カートに追加されました
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