食卓を囲むときに、中皿ボールとしてもお使いいただきたい片口。卵の楕円も人の手で作られたあたたかみを感じるゆるやかな歪みと朱が魅力的なこちらの片口ボールは、岐阜県多治見市の美濃焼の器です。
美濃焼は、九谷・京焼・有田焼・信楽・備前と比べると、1つの焼物のスタイルを持たないのが、美濃焼ですが、そんな中でも蔵珍窯(ぞうほうがま)は、一人でも多くの方と、食卓に小さな「しあわせ」を。という思いを「ものづくり」と絵付け、朱貫入などにこだわる窯元です。
それは、大量生産の安価なものでなく、高価な美術品でもない。日常に食卓で華やかで楽しい空間をつくる器を目指しているからです。
蔵珍窯(ぞうほうがま)の器の特徴の一つの朱貫入・「赤い器」は、蔵珍(ぞうほう)の赤と呼び、それはとても貴重なベンガラを用いて作られています。
器を華やかに彩るベンガラの赤は、千日かけてゆっくりと丁寧に擦り続け3年で完成する絵の具で、焼成後は滑らかで深い赤い色となります。時間をかけて擦れば擦るほど美しい赤色になると言われ、昭和初期から貴重なものとして「幻のベンガラ」といわれていました。
そして、その年月をかけて生み出された赤色は、さらに使うことで、より美しく鮮明な赤への育ちます。
蔵珍窯(ぞうほうがま)は、この赤色を貫入の技法により器に施しています。
貫入とは、陶器や磁器を焼く時に、陶土と釉薬の収縮率の差によって生じる表面(釉薬)の細かにヒビ状のもので、2種類の貫入があります。窯出し直後、窯出し後冷ました際に入る「直接貫入」と、時間を経て自然と発生する「経年貫入」です。貫入の入った器は、長年大切に使われたことを感じさせる独特の風合いでもあります。
昭和45年に開業の蔵珍窯(ぞうほうがま)。人間国宝の師匠に学び修行時代を経て、開業から陶磁器のデザインで最高賞を受賞、重要文化財文化財の写しの製作を美術館より請け負うなど、センスと技術の高さが注目されています。その後、岐阜県神社庁御用窯に指定される信頼と安定ある製品づくりで今に至ります。
食卓を彩り、豊かにさせてくれる蔵珍窯(ぞうほうがま)の器は、日々の暮らしの中にゆったりと流れる時間とそこから生まれる味わいと美しさを教えてくれるようです。
こだわり抜いた朱の色と、一点ものに近い自然が創りだす模様、質感を楽しみください。
サイズ | 横約20.4×縦17×高さ8.4(cm) |
重量 | 約512g |
容量 | 約700ml |
生産地 | 岐阜県多治見市 |
素材 | 陶器 |
箱有無 | 有 |
蔵珍窯(ぞうほうがま)は昭和45年に開業。人間国宝の師匠に学んできた修行時代を経て、開業から陶磁器のデザインで最高賞を受賞、重要文化財文化財の写しの製作を美術館より請け負うなど、センスと技術の高さが注目されています。その後、岐阜県神社庁御用窯に指定される信頼と安定ある製品づくりで今に至ります。
蔵珍窯(ぞうほうがま)を含む美濃焼は、岐阜県東美濃地方で生産される多種多様な焼き物を総称しますが、1300年の歴史があり、食器類の生産が全国シェアの約60%を占め、日本のやきものの代表と言えます。
どこの家庭にも当たり前に存在し、今も昔も日本の食卓に欠かせない器が美濃焼です。
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